悪夢再び
「えーっと、私は戦ってないんだけど大丈夫なの?」
ヒカリがおずおずと尋ねる
「ヒカリは戦って勝てたのか?」
「多分無理なんじゃないかな?」
ヒカリは魔法を使って戦うのでどちらかと言えば遠距離攻撃の方が得意だ
なのでフィールドで魔物相手なら強いのだがこういう一対一の戦いでは間合いを詰められて直ぐに負けてしまうだろう
「その少年が力を示したので問題はありませんよ」
一応18歳の俺を少年呼ばわりって・・・・・
まぁ、よく考えたら伝説の竜ってそれこそ何百年も生きてるんだからそれに比べたら少年か
「自己紹介がまだでしたね。私の名前はクリス。最初に勇者と呼ばれた人に仕えていました。」
「あれ?伝説では最初の魔王に仕えていたって・・・・」
「最初の勇者と最初の魔王というのは同一人物なのですよ・・・・」
「「うぇっ!?」」
驚愕の事実に俺とヒカリは変な声を出してしまった
「その理由は今はお話しすることが出来ません。後、お願いですが・・・・・どうやら招かれざるお客様がいらしたようですね・・・・」
クリスが呟く
俺が後ろを振り向くとそこには一人の女がこちらに歩いて来ていた
「どうして・・・・・?」
隣でヒカリが呟く
「お久しぶりですね、ヒカリさん」
女もヒカリを知っているようだ
「あなたは私が倒したはず・・・・・・」
「死の縁より甦って来ました」
俺はこの問答で何となく二人の関係がわかった気がした
「こいつもゾディアックか・・・・・・」
「えぇ、私の名前はアクエリアスと申します。以後お見知りおきを・・・・」
「それで?俺たちを今度こそ殺しに来たのか?」
「力無き者ならば」
アクエリアスの体から殺気が吹き出す
「まずいな・・・・・・」
こいつの実力はゾディアックであるということから考えてタウラスと同じレベルだろう
今はタウラスと戦ったときより僅かとはいえレベルは上だしタウラスをある程度までは追い詰めた魂共鳴もある・・・・・
だが・・・・・
「招かれざる客人よすまないがそれは明日にでもしてもらえないだろうか?彼等はつい先程まだ私と手合わせをしており疲れている。こんな状況で力試しなどしたところで結果は見えているだろう。了承してもらえぬのであれば私が全力でそなたを排除することになるが・・・・・」
それを聞いたアクエリアスは
「仕方ないですね。今の私ではあなたに勝つのは難しそうですし・・・・それでは明日、この場所に来て下さい。勿論渡しの試しから逃げた場合も殺しますから。」
と物騒な事を言いながらいま来た道を帰っていった
「さてと、今の者は?」
クリスがヒカリに向かって聞く
「アクエリアス・・・・・勇者であった兄さんでも倒すことが出来なかったゾディアックの一人です。私が全魔力を込めた魔法で倒したはずなんですが・・・・・」
「なるほど・・・・」
「相性の問題があったとはいえ兄さんが勝てない相手・・・・・単純な力はタウラスに敵わないとはいえ液化という特殊能力を自由自在に操るアクエリアスは強敵だとしか・・・」
「ふむ、それでは今のままではお主達は明日殺されてしまう可能性が高いということだな・・・・・」
クリスは少し考えた後
「それは私も困るのでな一つ稽古をつけてやろう」
「稽古?」
クリスが頷いた




