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第三十話 「ポポチ村防衛戦①」


「敵襲ーー!!」

ポポチ村全域に響き渡る大音量で響き渡る

その声を聞き俺達は村長宅を早足で出た。

「敵襲ぅーー!!」

再度物見に徹していた村人がこの村で一番大きな木の上で叫ぶ。

それに合わせ、村の男たちが弓や鉈の様なものクワ等を手に村の西側へと向かっていく。


「さてと、防衛戦といこうか」

「はい。」

「応よ」

「はい!」

村の西側の柵越しに村の若い衆が陣取る。

それをかき分けるように前にでながら指示を飛ばす

「敵は多数だ!みんなは柵から外に出ないように!クワでも鉈でもいい!兎に角手に武器を持て!」

「「「「はい!!」」」」

「猟師達は屋根の上に上れ!兎に角近づいて来る敵から弓で撃ち落として行ってくれ!」

「「「「応っ!」」」」

「ジン様村の女達や重傷者の後方への移動まにあいました」

「じゃ、ヤンゴニは最終防衛地点まで下がってくれ」

「はい」

「コモムは俺と最前線な」

「了解だ!」

「メティルは第二地点に行け」

「はい、魔王さま」

「さて!お前ら!気合入れろよ!」

「「「「応っっ!!」」」」



その日、天界兵達は焦っていた。

彼らの所属する部隊は天界兵の軍団の中でも「強さこそ全て」と唱えるシェムアザの軍団に属している。

そんな、軍団の下位とはいえ天界兵が魔族一人にいいように遊ばれ、かつ奴隷どもに逃げられたとなれば消滅させられるのは当たり前のことだ。

だが、猶予は設けられた。

昨夜、逃げられてすぐ設営中の砦よりさらに西側にある上位の別部隊へ報告したところ。

「一日待つ、援軍を呼ばれる前に奴隷を回収しろ」と突きつけられた。慈悲深いことだ。

故に彼らは焦り、走り村を目指す。

木々を薙ぎ倒し森を抜け村へと雪崩こもうとした。



「来た。こういう時名乗りとかあるかと思ったが・・・無さそうだな」

前に見た大河ドラマや時代劇なんかでは攻め込む前に口上を上げていたが、それは無さそうだ。

なんたって、顔がやばい。

目を見開きヨダレを垂らしながら迫ってくる。

しかも立ち止まる気配も隊列を組むきも無いようだ。

ならやることは一つだ

「弓隊構え!」

ザッと服の擦れる音が一斉に聞こえ、弓持ちが一斉に矢をつがえ弦を引く

村と森は300mは離れている。

雪崩込む天界兵の数は・・・約100人か?。

正確な人数等、ただの大学生に瞬時に分からない。

天界兵達が弓の射程距離まで入るまで待つ。

引き付ける

引き付ける

引き付ける・・・。

「弓隊!撃ち方始め!」

号令とともに家の上にいた弓持ちの村人や猟師が一斉に矢を放つ

一斉に数十本の矢が約50mほどに近づいてきた天界兵達に降り注ぐ。

「命中!!二射目以降各判断で撃て!お前ら来るぞ!構えろ!」

矢を脳天に受け光の粒子に姿を変えるもの、肩口や腹に受け倒れるもの。

そして手斧で切り落とし、そのまま突っ込んでくるもの。

勢いはそのままだが圧力は減った。

そして両者ぶつかる。

「ヒャッハーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

「ぶっころがしてやんよおおおおおおお!!」

「うひゃああああああああああああああああああ!!」

奇声を発し、輝く手斧を砦に叩きつけ、爆散させる

「やらせるかあああああああ!!」

爆散した柵の内側から破片で切ったのだろう頭から血を流した青年が鉈を振りかぶる。

そんな光景が其処かしこで幕を開けた。

「うひゃーーー!黙って奴隷になっ!」

「黙れ口がくせえ」

そんな光景を横目に俺は柵を飛び越え、手近な天界兵の鼻っ柱に拳を叩き込む。

致命傷だったのか顔面を凹ませて血の代わりに光の粒子を撒き散らし消える。

その勢いを殺さず、更にもう一人殴りつけ光に変える。更に、更に!

どんどん次から次えと光の粒子に変え、辺りを蛍舞う水辺よりも輝かせる。

「こいつら言うほど強くねえ!どんどんヤッちまえ!!!」

「「「「おおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」」

その光景に高揚し、続けと言わんばかりに村人たちが迫る天界兵に襲いかかる。

だが、天界兵は魔族より身体能力が明らかに上だ。


「おいおい、雑魚の魔族ちゃんの攻撃なんて避ける意味すらねぇよギャハハ!」

言葉通り、避ける素振りも見せず村人のクワを体に受ける。

が、傷一つ付かない

「ほ~ら、諦めて奴隷に戻ろうねぇ~ぎゃはは!」

そうニヤついた顔で手を延ばす天界兵。

だが、そのては途中で止まる。

「あ”?」

「一人でだめなら!」

「四人係だ!」

普通二人なら!とかいう定石を無視し、四人係で一斉に鉈やクワを頭部にぶつけ。

怯んだ所を五人掛りで頭部を滅多打ちにしていく

「ひっひい!や、やめぇえええ!!」

光の粒子が五人の村人の隙間からもれ消える。

そして、お互いに無言で次の標的めがけて駆けていった。


まだ戦いは始まったばかりだ。




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