↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら小田氏治の家臣だったので、滅亡の運命を変えます!  作者: 社長
第一部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/117

47.5話 政治の決断

 佐竹が小田の農具を買い集めている。


 その情報をすぐに聞いた政貞はすぐに政治へと書状を送った。


 そしてそれは、政治へと届いた。


「ふむ、佐竹がな……」


 政治は伝令より文を受け取った後、一人言葉をこぼした。


 佐竹の動き、これはどう考えても自然ではない。


 何か大きなことをしようとしている、その前触れだった。


「義篤殿、お主が何をしようとしているのかはおおよそ予想がつくぞ」


 佐竹義篤の妻は小田政治の姉である。


 つまり、小田家と佐竹家は現在親戚関係にあたり、その縁で政治も何度も義篤と会ったことがあり、酒も酌み交わした仲である。


 時には常陸の領地を巡って争い、時には共に戦った。


 だからこそ、分かることがある。


 佐竹義篤はもうすぐ、動こうとしているのだと。


 理由は明白だ。


 まず、佐竹義篤の悲願は常陸統一であるからだ。


 近年、小田家は急速に勢力を拡大しており、それは府中だけでなく鹿島にも及んでいる。


 佐竹義篤からすれば、到底無視できない勢力となったのである。


 しかし、それは政治にとっても承知の上だった。


 佐竹義篤に目をつけられると考えた上で、政治は勘助に、政貞に鹿島攻略を行わせた。


 いずれ決着は避けられぬと分かっている以上、それまでにできるだけ大きな力をつけておきたかったからだ。


 そして、常陸にはいよいよ小田と佐竹、残りは江戸家だけが残された。


 江戸家が小田に吸収されたとすれば、いよいよ手がつけられなくなる。


 だからこそ、今のうちに小田家を倒し、常陸を制覇しようと義篤は考えたのだろう。


 だが、政治には他の理由があるように思えてならなかった。


 政治は知っていた。


 義篤は慎重な男だ。


 こんなに目に見える形で動きを起こす男ではなかったはずだ。


 だとすれば、義篤は焦っているのに違いない。


 何を焦っているのか。


 義篤との関係が深い政治には、自然とそれが分かった。


 恐らく、義篤が動ける時間は残り少ないのだろう。


 義篤は幼い頃から病弱であった。


 ならば寿命が近づいているとしても、おかしくはない。


 義篤が常陸統一を急ぐ理由、それは彼の寿命が近づいているからだと政治は結論づけた。


 義篤の代では家督が継承された時、それはもう家中が荒れた。


 だとすれば、彼の息子である義昭が家督を継いだ後もまた、家は荒れるだろう。


 その前に常陸統一し、危険分子は全て排除しておきたいという義篤の考えは明白だ。


 だからこそ、今回は必死になり、全力で義篤は挑んでくるだろう。


 それこそ、小田家を滅ぼす勢いで。


「はぁ……」


 政治はため息をついた。


 もはや、戦は避けられない。


 民も家臣も、多く死ぬだろう。


 そのことに心を痛めるが、しかし義篤は和睦を持ちかけても決して応じないだろう。


 一度こうと決めたら義篤は決して手心を加えることはない。


 それを政治はよく分かっていたのである。


 だからこそ、政治は決断した。


「戦うしかないな」


 そうと決めると、政治は政貞に文を送ることを決めた。


 急ぎ佐竹との戦のために備えよと。


 そして評定を行い、その結果をこちらにも伝えよと。


 政治は文に書き込むと、それを再び伝令に渡して政貞達へと届けさせた。


 すると政治は城を出て、外を眺める。


 そこには民達が平穏に過ごす姿があった。


 必ずこの景色を、先祖代々受け継いできたこの城を守ってみせる。


 政治はそう決意を固くするのだった。

ここまで読んでくださりありがとうございます!

ブックマークや評価をしていただけると励みになります!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。