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転生エンジニア、隣国の友人と産業革命を始めます  作者:


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食料自立計画

開拓地の時間は、あっという間に過ぎていった。

毎日が忙しい。

気が付けば、数十日が経っていた。

私は拠点の外れにある農地を眺めていた。

以前はただの草原だった場所には、今は広い畑が広がっている。


整地された土地。

区画された畑。


そしてその中心で動いているのは――


カーデン・ロイド型農業車両。


履帯付きの車体の後ろに、耕作機を取り付けたものだ。


ガガガガ……。


土を掘り返しながら、ゆっくりと進んでいる。


私は腕を組んだ。


「いいわね」


文官が横で頷く。


「開墾速度がかなり上がりました」


以前なら、人手で少しずつ耕すしかなかった。だが今は違う。

機械が黙々と土地を耕していく。

その結果、短期間でかなりの面積を開墾する事が出来た。


私は遠くの畑を見る。


「ここで」


そして小さく呟く。


「小麦が育てられれば」


文官が頷く。


「食料自給が可能になります」


今はまだ。食料の一部を輸送に頼っている。

ここで小麦が安定して育てられれば――

完全自給が可能になる。

輸送に頼らなくて済む。


私は笑った。


「理想ね」


もっとも収穫まではまだ時間がかかる。

今は種を撒いたばかりだ。

それでも準備は進めてある。

私は設計図を取り出した。


「刈取機」


収穫用車両。


カーデン・ロイド型の小型農業機械。

まだ試作段階だが、すでに完成している。


私は少し満足そうに頷く。


「準備は完璧」


収穫期が来たらすぐ使える。

私はもう一度畑を見渡した。


「うむうむ」


そして呟く。


「農業系は問題無いかな?」


文官も同意する。


「今の所は順調です」


ただ私は一つ考えていた。


「……肥料」


私は土を拾い上げる。

この土地は悪くない。


収穫量を増やすには――肥料が必要だ。


私は文官を見る。


「化学肥料」


文官が首を傾げる。


「こちらで作るのですか?」


私は頷く。


「そう」


材料はある。

設備もある程度整ってきた。


私は腕を組む。


「検討してみるか」


もし化学肥料が作れるなら。

収穫量はさらに増える。


そうなれば自給だけでは終わらない。


私は小さく笑った。


「100%自給」


そして続ける。


「いや!それどころじゃない」


この拠点は食料の生産地にもなる。

私は畑を見ながら言った。


「ここから出荷もしないとね」


石炭。そして食料。


この拠点は――

もうただの開拓地ではなくなり始めていた。

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