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転生エンジニア、隣国の友人と産業革命を始めます  作者:


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補給待ち

私は執務室の机に肘をつきながら、大きく息を吐いた。


「ふぅ……」


机の上には地図。資材リスト。開発計画。

そして設計図。紙ばかりが増えていく。

今の所、実行不可能な紙が。


私は窓の外を見る。


拠点の外では、作業員達が忙しく動いている。


レンガ工房。露天掘りの石炭。

トンネル工事。


どれも順調だ。

私は小さく呟いた。


「鉄鉱石……」


ゆきちゃんにお願いはした。

荷馬車五十台分。

もちろん一度ではなく、少しずつでいい。

鉄が来れば。


何度も言うが本当に一気に進む。


蒸気機関。鉄道。工事機械。精錬設備。


全部動き出す。

私は椅子に背を預けた。


「それまでは……」


小さく息を吐く。


「補給隊頼りね」


今のところ、開拓拠点の生命線は荷馬車隊だ。

資材。食料。工具。

全部そこから来る。


文官の話では、次の便はすでに出発しているらしい。

私は少し考える。


「……それとも」


お父様。レオンハルト伯。

領都の物資を管理しているのは、当然父だ。

もしお願いすれば――

補給を優先してもらえるかもしれない。


私は腕を組む。


すぐに首を振った。


「いや」


それは簡単な話ではない。

領都にも人がいる。


工房。農地。街。


そちらも物資を必要としている。

もしこちらを優先すれば――

向こうが物資不足になる可能性もある。


私はため息を吐いた。


「難しいわね」


この開拓拠点。今は本当に何もない。

田畑はようやく開墾を始めたばかり。

食料もまだ自給出来ない。

家畜も少ない。


つまりほとんどすべてを持ち込みに頼っている。


私は窓の外を見る。


遠くまで広がる草原。

まだ小さな拠点。私は小さく呟いた。


「ここ」


そして苦笑する。


「物資飲み込みすぎ」


資材を入れれば入れるほど、まだ足りない。

人を増やせば、さらに物資が必要になる。

開拓とはそういうものだ。


私は椅子に背を預けて天井を見る。


「ふぅ〜」


そして小さく呟いた。


「全く」


少しだけ笑う。


「やになっちゃうわ」


私は机の上の地図を見る。


石炭。トンネル。鉄道計画。

そして工業設備。


全部まだ途中だ。


私はゆっくり立ち上がった。


「まあ」


そして小さく笑った。


「止まる訳にはいかないけどね」

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