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転生エンジニア、隣国の友人と産業革命を始めます  作者:


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地下への疑念

「……」


中央監察団宿舎。

夜、監察官は机へ地図を広げていた。


「不自然です」


「……何がだ?」


上級監察官。


低い声。


「鉄消費量です」


「……」


若手監察官は、資料を差し出す。


「農地規模に対して、消費量が多過ぎます」


「物見櫓、鉄道補修、地下施設、それでも合わない」


「……」


空気が少し変わる。

その時、別監察官が小さく言う。


「深夜搬入も多い」


「警備も厳重」


「……」


上級監察官は、静かに目を細める。


「地下か」


翌日――地下都市。

外周の監察団を案内中。


「こちらは地下貯蔵区画になります」


私は普通に説明する。

表情は崩さない。

でも内心は、来たわねぇ

完全に探り始めてる。

その時、上級監察官が入口を見る。

巨大鉄扉に警備隊の配置。


「随分厳重ですね」


「備蓄がありますので」


私は即答する。嘘じゃない。ただ。


「全部は言ってないだけ」


その時、若手監察官が奥を見る。


「……まだ奥があるな」


「立入禁止区域です」


農地警備隊が静かに前へ出る。

空気が張る。


「中央監察権限でも?」


監察官は、探る。


「地下崩落危険区域ですので」


「……」


上級監察官は、明らかに疑ってる。

その時、更に一歩だけ、奥へ近付く。


「少し確認するだけだ」


「お待ち下さい」


私は静かに止める。

でも監察官は、止まらない。


「……」


空気は最悪。


その瞬間――


ドォォォン!!


轟音!地下通路が激しく揺れる。


「――!?」


監察団は悲鳴。

次の瞬間。


ゴゴゴゴ……


トンネル奥から大量の土煙を吹き出す。


「ら、落盤だ!!」


「下がれ!!」


「崩れるぞ!!」


監察団は一気に混乱。

警備隊、即座に避難誘導。


「こちらへ!!」


「急げ!!」


空気は、完全にパニック。

その時、私は静かに煙を見ていた。


「……」


内心。上手くいった。実際には落盤じゃない。

小型煙爆弾。それだけの地下奥。

本命区画、絶対見せられない。


だから事故を作った。


重要。その頃、地下深部、技術員達は緊急移送中。


「武器庫閉鎖急げ!!」


「第二隔壁封鎖!!」


「資料搬送完了!!」


完全に時間稼ぎ成功。

その時、地上の監察官は、顔真っ青。


「……本当に危険区域なのか」


「ですから申し上げたでしょう」


私は静かに返す。


「地下開発は、まだ不安定なんです」


「……」


監察官は、完全に勢いを失ってる。

当然、今から地下入りたいとか言える空気じゃない。


その時、若手監察官は小さく呟く。


「……だが、何かを隠している」


「……」


私は笑わない。否定もしない。

ただ、静かに煙を見つめる。

遠く。地下奥。


隠された工業区画。通信設備。武器庫。全部。

まだ、無事。


その日。


地下都市では――


中央監察団による地下調査が始まる中、“事故”という名の煙幕によって、本命区画が静かに守られていた。


文明とは、ただ力を持つ事じゃない。

必要な時に。必要な物を隠し。

相手へ悟らせず時間を稼ぐ事。


その冷静な知恵もまた――不安定な時代を生き抜く為に必要な力になっていくのだから。

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