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転生エンジニア、隣国の友人と産業革命を始めます  作者:


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監察団来訪

「――中央監察団、領内へ入りました」


行政区画。

朝からの空気は重い。


「人数は?」


「護衛込みで三十程」


「……多いわねぇ」


私は静かに資料を見る。

完全に調査目的。しかも前回は中央貴族死亡。

当然、警戒は最大級。


「まき様」


整備文官は、少し緊張。


「地下工業区画、どうします?」


「通常運転」


「――!」


周囲は、少し驚く。


「隠しませんか?」


「全部隠したら逆に怪しい」


重要。つまり見せる所は見せる。


「ただし――」


私は地図へ指を置く。


「本命は隠す」


「……」


空気は静か。でも理解が広がる。

数時間後――地下都市入口。

監察団到着。中央紋章に重厚な馬車。

そして鋭い視線。


「……ここが例の地下都市ですか」


監察官は冷たい声。

前回より遥かに慎重。


「ようこそ」


私は普通に迎える。


その時、監察官は周囲を見る。

農地。物見櫓?鉄道?かなり発展。


「想像以上ですね」


「開拓の成果です」


「……」


探ってる。

その時、監察団後方、武装確認始まる。


「警備隊装備確認」


「……」


農地警備隊、整列。

ただし今回は。


「剣、槍、弓」


完全にこの世界基準。


「……」


監察官は、少し眉を動かす。


「随分と古典的ですね」


「治安維持組織ですので」


私は普通に答える。

実際に嘘じゃない。

ただ。


「本命を見せてないだけ」


重要。

その頃――地下都市地下区画。

試製歩兵銃。94式。弾薬。全部。

厳重封鎖。


「搬入急げ!!」


「第二隔壁閉鎖!!」


「記録消せ!!」


静かに完全隠蔽。

今、見せる訳は無い。

その時、地上の監察団。


弓訓練を見る。


「ほぅ」


監察官は少し感心。


「随分訓練されていますね」


「最近、害獣被害が増えておりますので」


「……成る程」


半分、本当。半分、違う。

でも嘘じゃない。そこが重要。


その時、別監察官が通信塔を見る。


「これは?」


「長距の物見櫓の設備です」


「……」


空気が少し変わる。

監察官は、じっくりと見る。


「地方にしては高度ですね」


「最近、北方情勢も不安定ですので」


私は静かに返す。


「緊急連絡体制強化は、中央方針にも沿っているかと」


「……」


監察官は、黙る。

反論は出来ない。

その時、若手監察官。小さく呟く。


「……本当に、“国”みたいだ」


「……」


私は聞こえない振りをする。


でも確実に伝わり始めてる。

この場所もう単なる地方開拓地じゃない。


その頃。


地下区画では――


隠蔽された武器庫の奥で、静かに封印された近代兵器群が眠り続けていた。


もし本当に必要になる時まで。

決して表へ出さない為に。


その日。


地下都市では――


中央監察団による本格調査が始まる中、“見せる防衛”と“隠す防衛”が静かに使い分けられていた。


文明とは、ただ強い力を持つ事じゃない。

何を見せ。何を隠し。

どこまでを相手へ悟らせるか。


その冷静な判断もまた――不安定な時代を生き抜く為に必要な力になっていくのだから。

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