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転生エンジニア、隣国の友人と産業革命を始めます  作者:


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動く防衛網

「――まき様」


通信管理区画。

最近は通信量がかなり増えた。


「領都定時通信完了!!」


「西農業区画、異常無し!!」


「中継塔第三拠点、接続安定!!」


ごぉ……


通信機が低く唸る。静かだった通信室。

でも今、完全に。


「神経中枢」


その時は、通信文官。

資料を差し出す。


「広域演習案です」


「……」


私は内容を見る。


* 夜間警報

* 村兵招集

* 無線中継

* 馬伝令競争

* 鉄道緊急便


かなり本格的。


「良いわね」


私は静かに頷く。


「実際に動くか確認したい」


重要。

設備を作った。人材は育て始めた。

でも。


「繋がるだけじゃ意味無い」


動けるか。そこが必要。


「各地域同時演習?」


若手文官は確認。


「そう」


私は地図を見る。

各村。中規模街。農地警備隊。全部が線で繋がり始めてる。


なら。


「実際に動かす」


段階。


「演習日は?」


「夜」


「――!」


周囲は、少し緊張。


「夜間ですか」


「そう」


有事は昼だけじゃない。

むしろ夜。混乱が起きやすい。


「灯火制限状態も試す」


「了解!!」


その時――別文官は、少し慌て気味。


「通信保安班より報告!!」


「何?」


「無線傍受懸念です」


「……」


空気は少し変わる。

今は、通信網が急拡大。つまり。


「聞かれる可能性」


出る。


「暗号化必要ですね……」


通信文官は真面目。


「そうね」


私は少し考える。

単純暗号の限界。

その時、ふと前世知識が浮かぶ。


「……回転式」


「はい?」


「文字変換を毎回変える」


「――?」


周囲は、少し混乱。

私は紙へ簡単な図を書く。

歯車に回転板に文字列。


「入力毎に変化する暗号機」


「……!」


通信文官は目が変わる。


「まさか」


「理論上、かなり解読しにくい」


重要。固定暗号は、いずれ破られる。

でも。


「変化し続ける暗号」


なら別。


「名前どうします?」


若手文官は、確認。

私は少し考えて。


「……エグニマ暗号機」


「エグニマ?」


「そう」


少しだけ前世由来。でも悪くない。


「文官さん」


「はい!!」


「試作班編成」


「回転暗号板開発」


「通信保安班直轄」


「了解!!」


その頃――地下工業区画。小型精密加工室。

始動。歯車。文字盤。回転軸。

かなり細かい。


「これ、本当に暗号化出来るんですか?」


技術員は困惑。


「出来る」


通信文官話の真面目。


「もし成功すれば、領都通信も安全性が段違いになる」


今は通信は生命線。


「漏れたら終わる」


その頃。


各地域では――

演習予告が静かに回り始めていた。


「夜間招集訓練?」


「村兵集合演習?」


「……本格的だな」


人々は少しずつ理解し始める。


“動く防衛網”を作り始めている。


その日。


地下都市では――


広域通信演習と共に、新型回転式暗号機“エグニマ暗号機”の開発が始まっていた。

文明とは、ただ繋がる事じゃない。


情報を守り。危機の中でも正確に伝え合い。

離れた場所同士で協力出来る事。


その見えない知恵の積み重ねこそが――不安定な時代を生き抜く、本当の力になっていくのだから。

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