黄金色の収穫
「――始めぇぇ!!」
第一農業区画。
朝は快晴。そして一斉に。
ざっ……
ざっ……
鎌の音にL6刈り取り機の響き始める。
「……」
私はその光景を見る。
広い本当に広い中の黄金色。
見渡す限り水田。
最初は荒地。だった場所でも今。
「収穫してる」
そこかなり大きい。
「まき様!!」
農業文官はかなり興奮。
「第一列、刈り取り開始しました!!」
「うん」
私は静かに頷く。人が多い。
農民。文官。警備隊。子供達まで総出。
完全に。
「一大イベント」
その時、子供は小さい稲束抱えてる。
「重いー!!」
「落とすなよー!」
「運ぶの手伝う!!」
「……」
少し笑う。良いかなり。
その頃。
回収用のくろがねトラックが動き回っていた。
ごぉぉ……
荷台には稲束が山積み。
「第二乾燥区画へ回せ!!」
「次の列、搬入開始!!」
「了解!!」
以前は工事。鉄材、地下工業に中心だった車。
でも今。
「刈り取りした稲を運んでる」
それかなり好き。
「収穫量予測更新!!」
別文官は走って来る。
「予想以上です!!」
「……おぉ」
「水路安定供給と害獣被害低下が効いています!!」
「……」
私は少し遠くを見る。
農地警備隊。夜間巡回。罠。歩兵銃。全部、意味あった。
「良く守ったわねぇ」
その時、農地警備隊側の隊員達。
少し誇らしそう。
「これ、俺達も守った米だよな」
「だな」
「……」
良いかなり。結局。こういう積み重ね。
その頃、乾燥機まで搬入。
「第三倉庫、八割到達!!」
「第四倉庫開放!!」
「急げ!!」
空気が忙しい。でも暗くない。
以前と違う。今、皆。
「実った」
そこ実感してる。
その時、お母様は、静かに田園を見る。
「綺麗ね」
「うん」
風に揺れる稲。黄金色。本当に綺麗。
でもその奥、遠く。検問所。配給管理。警備塔。全部。まだ残ってる。
平和は完全じゃない。
でも。
「それでも実った」
そこが希望。かなり大きい。
その頃。
市場では――
「今年の米、凄ぇな」
「収穫祭、本当にやるらしいぞ」
「少しは明るくなるかねぇ」
人々は少しだけ笑ってる。
久しぶりに本当に。
その日。
地下都市周辺では――
広大な水田地帯における初の本格収穫が始まり、人々は黄金色に実った成果を手にしていた。
文明とは、ただ危機へ備える事じゃない。
水を引き。土地を耕し。
守り続けた先で、ちゃんと実りを得られる事。
その積み重ねがあるからこそ――人は、不安な時代の中でも未来を信じて歩いていけるのだから。




