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転生エンジニア、隣国の友人と産業革命を始めます  作者:


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鉄の心臓始動

溶鉱炉周辺の安全確認は、すべて完了した。


消火設備の配置。

緊急排水経路。

火災対策。


そして作業員への訓練。


すべての工程を一つずつ確認し、ようやくここまで辿り着いた。

私は巨大な溶鉱炉を見上げながら腕を組む。


「……いよいよね」


文官が横で静かに頷いた。


「準備は整いました」


この地下都市の心臓。


巨大溶鉱炉。


ここが動き出せば、この都市は完全に工業都市になる。


私は文官に確認する。


「最終打ち合わせは?」


文官は書類を見ながら答えた。


「終了しております」


うちの文官。そしてゆきちゃん側の文官。


双方で話し合い、最初の生産計画はすでに決まっていた。


最優先生産物。


それは――「レール」


鉄道用レールの大量生産。


地下都市。トンネル。物流。

そのすべてを繋ぐために、まず必要なのは鉄道網。


文官が説明する。


「人員は双方から配置」


ゆきちゃんの領地からも作業員が来ている。

この炉は、双方の文明の心臓でもある。

私は小さく笑う。


「いいわね」


文官は続けた。


「稼働体制は二十四時間」


「三交代制です」


昼。夕。夜。


常に炉は燃え続ける。

鉄は止められない。

私は視線を横へ向けた。

コンベアーが動いている。


鉄鉱石。石炭。


それらが次々と炉の近くへ運び込まれている。

地下都市の物流はすでに動き始めていた。

私はさらに周囲を見る。


地下空間。横穴工事。拡張工事。


まだまだ都市は建設途中だ。

この炉は問題なく動く。

私は小さく呟く。


「空間工事は続行」


「でもここは問題無し」


文官が頷いた。


「はい」


作業員達が配置につく。

炉の点火準備。

私はゆっくりと息を吐いた。


長かった。ここまで本当に長かった。

石炭を見つけ。鉄を作り。

機械を作り。山を掘り。


そして――ここまで来た。


私は小さく笑った。


「さあ」


そして静かに言う。


「始めましょう」


巨大な炉に火が入る。


轟音。熱。


そして動き出す鉄の流れ。

私はその光景を見ながら呟いた。


「改革の幕が上がるわよ」

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