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龍族

ベルゼブブの事件は連日テレビでも報道された。

「こんなことしたらもっと荒れるのにな」

テレビを見ながらソファーでの楚辺りながら煎餅をぼりぼりと食っていた。

「それはそうですけど、なんとかなりませんか?」

「何が?」

「御影様の態度です」

「態度?」

「ええ、その行儀の悪さ!!」

「急に大声出さないでよ」

「御影さまが出させてるんですよ」

「はいはい」

俺はテレビの方を見ながら座る体制になった。

「これで良いか?」

「いつもそうしてください」

「それにしてもどうにかならんかね?」

「報道は見てもらう為に煽るだけ煽りますからね、それに今はネットもありますし切り抜きなんかも良く回るでしょうし」

「それが危険なんだけどね」

「まあ人の負の感情がゲートを開く為のエネルギーだって知らないんですからしょうがないですよ」

「それはそうと協会はこのことをいつ言うんだろうか?」

「分かりません、一貫して返答はないですし」

「そうか、まあ進展あったら言ってくれ」

「はい」


そうしてベルゼブブに対抗出来る技がないか部屋で漫画でも見ようかとソファーから立ち上がろうとしたら二階から、カストラが降りて来た。

「起きたか」

「はい、すいません今何時ですか?」

「十一時だ」

「カストラ様、最近夜更かしし過ぎですよ」

「すいません」

「漫画が面白くてつい」

「これから高校生になるんですから時間管理はしっかりしないと」

その会話をしながら顔を洗いに行ったカストラを見送って思ったことを言った。

「千年も生きてるんだから今更、人間の時間に合わせろって方が無理じゃないか?」

「そうですけど、仕方ないことでしそれにそれを選択したのはカストラ様自身じゃないですか」

「まあな、でもあんまり厳しくするなよ」

「御影さまは甘いんですよ」

「そうかい」

此処で思った、桐生はカストラを娘のように接しているのではないか。

そう思った瞬間にもう一つのことも思い出した。

「そう言えば桐生が追ってるモンスターは?」

「そちらも進捗はないですね」

「そうか、おちおち限界なんじゃないか?」

「かもしれません、でも諦めることは出来ません」

これは俺が限界だと言っても聞かないだろう、桐生はこのモンスターを葬らないとずっと縛られている。

俺は過去よりも未来を見てほしいが家族を失った痛みは分からないので、仕方ない。

「なんの話ですか?」

気づいたらカストラが戻って来た。

「なんでもないですよ、ほらもうお昼ですから勉強の続きしましょう」

「良くないです」

「え?」

「桐生さん今寂しい顔してましたよ、言ってくれるまで勉強はしません」

「それとこれとは話が違うでしょう?」

正直勉強をしたくないだけではと思ったがそこは黙っておこうと思った。

「まあ良いんじゃないか」

「ですが」

「カストラ?」

「はい?」

「桐生はとあるモンスターを探している」

「モンスターを探しているんですか?」

「ああ、桐生写真を見せてやれ」

「分かりました」

負けだと言う顔をしながらスマホで写真を見せた。

「これです、正直ぼけていて今も捜査は難航してますが」

「これ…」

「なんか分かったか?」

「はい、龍族です」

「龍族?」

「ええ、私と同じで何百年と生きていて、でももう生き残りは居ないと思ってましたが」

龍族なんて初めて聞いたので収穫なのかどうなのか分からなったが桐生は顔を真っ青にしていた。

「どうした?」

「龍族は自分達で争い合って絶滅したと文献で見た気がします」

「本当なのかそれ?」

「分かりません、都市伝説みたいなものですし」

「本当ですよ」

「まじ?」

「ええ、まあきっかけは政権争いだとかなんとか。私はそれで親を失ったので醜い争いだと思ってますけど」

「そうか、なんかすまないな」

「いえ、確かに家族は失いましたけど家族は私にはそんな争いをさせたくなかったみたいで逃がしてくれたので」

「そうか」

「はい、その時の家族の気持ちも汲んで精一杯楽しい思い出を作って生きようって思ってますし。大事なのは過去でも未来でもなく、今ですから」

「良いこと言うな」

「まあこれでも千年生きてますから」

カストラは胸をポンっと叩いた。

「分かった、こいつの今いる場所は分かるか?」

「はい、龍族は常に同じエーテル樹からエーテルを使っているので精神を集中すれば探せますけど」

「待ってください」

桐生は同じ龍族を殺してほしくなかったのだろう。

家族の敵とは言えやっと娘と思える存在が出来たのにその子と同種を殺す選択をしたくなかったのだろう。

「何があったか知りませんが私に気を使う必要はありませんよ、そいつが何をしててもいなくなっても関係ないですから」

何か同じ種族なのにこんなことを言えてしまうのは、カストラ自身も過去ではなく今を見ているからだろうか?

「まあ何はともあれそいつがどんなモンスターなのか分かったんだ、今はこのくらいで…」

「分かりましたよ」

「何が?」

「その龍族が何処にいるか」

「どこ?」

「此処です」

「は?」


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