高校選び
あれから数日経って姫野さんが家に来た。
「お邪魔します」
姫野さんをリビングに招き桐生が珈琲を出した。
「今日はカストラさんの学校についてお話しようと思い来ました」
「じゃあ候補を見つけられたんですか?」
「はい、何校か。一番オススメなのはハンター育成に力を入れている高校ですがそれはカストラさんの意向で取り除き残ったのは二校です」
そうして資料を見た。
資料には綺麗に見やすくまとめられていた高校の情報を見て、カストラの方を見ると目がキラキラと輝いていた。
それを見て本当にカストラは学校に通うことを楽しみにしているのだと思ったし、あの時提案して良かったと思った。
例えドラゴンだとしても長い間人間と交流してきたのだ、人間に興味があるのだろう。
「取り敢えず見学とか言って決めるか」
「そうですね、二校だけですし雰囲気も含めて確認してみましょう」
そうして話し合いは終わり、桐生や姫野さんが高校と連絡を取って数日後に見学ができるようになった。
と言っても時期が時期なので色々と手続きが必要だったが、それでもあの時のカストラを見れば良い行動だったと思える。
そうして数日が経って、二校の見学に向かった。
最初の高校は家から電車で三十分程の所で、校長だけにはカストラのことを話し、丁寧に説明や案内をしてもらい印象は良かった。
そして一度持ち帰るとなり、次の高校では家から一駅だと言うこともあり歩いて行くことも出来るし距離で言うなのならこちらの方が良いなと、思いながら校門を潜り中に入り、此処も校長には話は通っているので一校目と同じ説明などを受けて正直どちらにするべきかか悩んでいながら校内を歩いていると、生徒とすれ違う度に生徒に挨拶をされて正直印象は良かった。
「御影さん?」
振り返り際に声をかけられたがその声には聞き覚えがあった。
「もしかして雪村さん?」
「はい、お久しぶりです」
「この高校に通ってたんだ」
「はい、此処の芸能科に通ってます」
「そっか」
そう言えばこの高校に芸能コースがあることは分かっていたがまさかこの高校に通っているとは。
「あれから一人暮らし初めて連絡も取れてなかったから心配してたよ」
「私は大丈夫です、それよりその子は?」
「ああ、色々あってこれから高校に通おうと思っている親戚の子なんだけどその見学」
「そうでしたか、じゃあ頑張ってください」
「うん、じゃあね」
そうして雪村さんと別れ再度校長の説明を受けて家に帰った。
「カストラはどうだった?」
「どっちも温かさを感じたので迷ってます」
「だよね、でも二校目の方が行事も盛んだし、文化祭の雰囲気とか修学旅行とかも面白そうだったけど」
「そうですね、それに御影さんのお知り合いもいるようですし」
「うん、雪村さんなら必ず助けてくれるよ」
「はい、お願いします」
「じゃあ、先ずは試験の勉強だね。桐生お願い」
「はい」
それから参考書なども買って、俺は勉強は出来ないので桐生に任せてカストラは初めての勉強で苦戦しているようだったがそれでも、高校に通うために頑張っていた。




