↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86伝説エーペックス  作者: SAI
米沢編
PR
459/535

米沢編第69話最終回 新たに進む道

K406米沢編完結!!!!

86伝説エーペックス漫画版制作中止。

誰かコミカライズにしてえええ!!!!

来週の86伝説は振り返り期間♫

吾妻GT編6月5日19時の更新から開始!!!!

下に大事な情報があります!!


米沢グランプリの狂乱から11時間後。

東北の空は、昨夜の嵐が嘘のように澄み渡った青空に包まれていた。


場所は、とある街道沿いにある一風変わった店舗。

『ヤマブキモーターズ & コンビニエンス』

看板にはスパナとオニギリのマークが並んでいる。

ガラス張りの店内には、日用品や雑誌、弁当が並ぶコンビニエリアと、オイル缶やタイヤ、チューニングパーツが並ぶガレージエリアが同居していた。


「ふあぁぁ……。

昨日は流石に騒ぎすぎたなぁ……」


レジカウンターで大きな欠伸をしているのは、昨夜の激闘(と黒川への制裁)で全力を使い果たした山吹花だ。

WRX STIはガレージのリフトに上げられ、メンテナンス中。

彼女はエプロン姿で、気だるげにレジの画面を眺めていた。


「…………」


その横で、無言で商品を棚出ししている少女がいた。

山吹 芽衣(めい)。

花の妹であり、この店のもう一人の看板娘だ。

彼女は言葉を発することはなかったが、眠そうな姉のために、そっと淹れたてのブラックコーヒーをカウンターに置いた。


山吹 花「あ、ありがとう芽衣。

相変わらず気が利くねぇ……。

姉ちゃん、身体中が筋肉痛だよ(主にハリセンの振りすぎで)」


芽衣はコクリと小さく頷き、ふわりと優しい微笑みを浮かべた。

多くを語らずとも、その表情だけで「お疲れ様」という温かい労りが伝わってくる。

姉が「動」なら、妹は「静」。

青い炎のような姉に対し、妹は陽だまりのような優しさを持っていた。


ちとせ「花ちゃんもうバテちゃったんですか〜?

若いのにだらしないですね〜」


奥の事務所(という名の休憩室兼お菓子置き場)から、のんびりとした声が響いた。

店長の ちとせ だ。

彼女は店長席に座り、朝から優雅に「特大パフェ」をスプーンですくっていた。


山吹 花「店長……いや、ちとせさん。

アンタこそ仕事してくださいよ!

なんで朝からパフェ食べてるんですか!」


ちとせ「もへ〜……。店長の仕事は、皆さんが楽しく働けるのを見守ることですよ〜。それに、昨夜は色々と……懐かしいお話も聞けましたし〜」


ちとせはパフェのいちごをパクりと食べ、どこか遠くを見つめるような目をした。

その脳裏には、昨夜「逢田」から聞いた、あの伝説のツアラーの影がよぎっているのかもしれない。


「……? この音、まさか」


山吹花が耳を澄ませた直後、店の駐車場に野太いエキゾーストノートが響き渡った。

タイヤを鳴らして止まったのは、白と黒のツートンカラーに「福島県警」の文字が刻まれた、日本最強クラスのパトカー――ホンダ・NSX。

昨夜の勇太の愛車とは違う、公務執行用の「本物」だ。


パトカーのドアが跳ね上がるように開き、制服姿の男が飛び出してきた。


高橋 勇太「やあ!早く焼きそばパンよこしてくれてえ!!!」


山吹 花「……ちょっと、勇太! アンタ、職務中に何やってんのよ! しかもその車、県警の宝物でしょ!?」


勇太は花のツッコミを無視して、レジカウンターに身を乗り出した。


高橋 勇太「うるせえ! 昨日のレースと打ち上げで腹が減りすぎて、パトロールどころじゃねえんだよ! 芽衣ちゃん、焼きそばパン! あるだけ全部だ!!」


山吹 芽衣「…………」


芽衣は驚くこともなく、慣れた手つきで棚から焼きそばパンを三つ掴むと、丁寧に袋に入れ始めた。

彼女の辞書に「公私混同」への批判はない。お腹を空かせた客がいる、それだけが真実だ。


ちとせ「もへ〜……。高橋くん、朝から元気だね〜。そんなに急いで食べると、喉に詰まるよ〜?」


パフェを食べ終えた店長のちとせが、のんびりと事務所から顔を出した。

その目は相変わらずどこを見ているか分からないが、勇太をからかうような光が宿っている。


高橋 勇太「ちとせさん! おはようございま……って、優雅にパフェ食ってる場合かよ! 俺は今、極限状態なんだ!」


ちとせ「もへ〜……。極限状態なら、その焼きそばパン、凍らせてあげようか〜? シャリシャリして美味しいかもよ〜?」


高橋 勇太「いらねえよ! 歯が折れるだろ!!」


山吹 花「……ったく。パトカーでコンビニに焼きそばパン買いに来る警察官なんて、アンタくらいなもんよ」


花は呆れながらも、芽衣が用意した袋を勇太に突き出した。

その背後では、福島県警が誇るNSXのV6エンジンが、主人の空腹を知ってか知らずか、静かにアイドリングを続けていた。


店内の重苦しい沈黙を破ったのは、カウンターに置かれた花のマートフォンの着信音だった。

ディスプレイには『腹切 カナタ』の文字。


山吹 花「……カナタからだ。

噂をすれば、ってやつね」


花は通話ボタンをスワイプし、スピーカーモードに切り替えた。


『もしもし、花さん……?

おはようございます。

……あの、ニュース見ましたか? 吉田さんのこと』


スピーカーから聞こえるカナタの声は、いつもより沈んでおり、真剣そのものだった。

昨夜の回転寿司で「お子様ネタ」にはしゃいでいた姿とは別人のようだ。


山吹 花「ええ、知ってるわよ。

今ちょうど、勇太も店に来てて、その話をしてたところ」


『そうですか……。

俺、吉田さんとは直接走ったことはないですけど、あの黒いNA1の伝説は親父やおじさんから聞いてて……。

俺たちの世代が、ちゃんと見送らなきゃいけないと思うんです』


電話の向こうで、カナタが息を吸い込む音がした。


『だから、みんなで葬式に行きませんか?

勇太さんのNSXを先頭に、俺たちの車で列を作って。

最後くらい、最高のエンジン音(レクイエム)を聞かせてあげたいんです』


その提案に、勇太が食いかけの焼きそばパンを飲み込み、大声で割り込んだ。


高橋 勇太「おう!! 当たり前だろカナタ!!

俺が先導(エスコート)してやるよ!!

県警のサイレンとV6ツインターボで、天国まで道を開けてやる!!」


『あ、勇太さん! 居たんですね!

よろしくお願いします!

翔太や先生たちにも俺から連絡しておきます。

……集合は、1時間後にヤマブキモーターズでいいですか?』


山吹 花「了解。ウチの店から出発ね。

芽衣、悪いけど店番頼める?」


山吹 芽衣「…………(コクッ)」


芽衣は静かに頷き、姉たちの決意を後押しした。

ちとせもまた、どこか遠くを見つめながら、優しく目を細めた。


ちとせ「もへ〜……。

行ってらっしゃい〜。

吉田さんも、若い子たちに見送られて喜ぶと思うよ〜」


こうして、伝説の走り屋・吉田の葬列に向け、若きドライバーたちが集結することになった。


福島から遠く離れた、岩手県久慈市。

潮の香りが漂う海岸沿いのガレージで、重厚なシャッターが開かれた。


そこに鎮座していたのは、深海の色を纏った怪物。

日産 スカイラインGT-R BCNR33。

そのボディカラーは、希少な『ディープマリンブルー』。

だが、その姿は以前とは明らかに異なっていた。


「……待たせたわね。私の『相棒』」


ツナギの袖を腰で結び、タンクトップ姿で仁王立ちしているのは、相川(あいかわ) 美保(みほ)。

山吹花とは同期であり、かつて共に峠でタイヤをすり減らした戦友だ。


彼女の視線の先にあるR33。

そのフェンダーは大きく張り出し、フロントバンパーは攻撃的なエアインテークを備えている。

リアウイングには、伝説の刻印。


**【 NISMO 400R 】**


そう、彼女のR33は、ただのチューニングカーではない。

ニスモがかつて世に送り出した究極のコンプリートカー、400Rの魂(エンジンとエアロ)を移植し、さらに現代の技術で磨き上げた「400R Edition」へと進化を遂げていたのだ。


キュルル……ズオォォォォォォンッ!!!!


美保がキーを捻ると、RB-X GT2改・2.8リッターエンジンが、腹の底に響くような咆哮を上げた。

通常のRB26とは違う、トルクフルで野太い重低音。

ガレージの工具がビリビリと震える。


相川 美保「フフッ……いい音。

これなら、あの『WRX使い』の花ちゃんにも

負けない気がするの、、、、、、!」


彼女は愛おしそうにステアリングを撫でると、ダッシュボードに置かれたスマホに目をやった。

そこには『絶対王者・吉田 逝去』のニュースと、花たちがいち早く動いているという情報が表示されていた。


相川 美保「吉田さんが逝って、時代が変わる……か。

花、アンタも行くんでしょ? どこかへ。

なら、私も遅れるわけにはいかないわね」


美保はニヤリと好戦的な笑みを浮かべ、アクセルを軽く煽った。

ブォンッ!! バババッ!!

マフラーから青白いアフターファイアが噴き出し、ディープマリンブルーのボディが怪しく輝く。


北の地で、蒼きR33がその牙を研いでいた。

次なる戦場、松島に向けて。


米沢グランプリの熱気が冷めやらぬ中、HURUTAWORKSのガレージには、静謐な時間が流れていた。

オイルと鉄の匂いが染み付いた空間。

その中央のリフトには、激闘の傷跡も生々しい「REVIVE 86 TURBO(赤)」が鎮座している。


その下で、黙々とノートパソコンの画面と、86のECU(エンジンコントロールユニット)を睨みつけている男がいた。

職人・古田のりあき。

彼の眼差しは、マシンのデータを解析するエンジニアのそれだった。


古田「……ふむ。米沢でのデータ、悪くはない。

ターボ化によるパワーアップは成功している。

だが……」


古田は汚れた軍手で顎をさすり、モニターに表示されたトルクカーブのグラフを指でなぞった。

急激な立ち上がりを見せるターボ特有のトルク。

それは武器にもなるが、路面状況によっては牙を剥く諸刃の剣だ。


古田「次はやはり『トルクコントロール』の実装だろう、、、、!

ただパワーを出せばいいってもんじゃない。

ドライバーの意思に呼応し、路面に吸い付くようなトルク変動……。

それを電子制御で作り出す必要がある」


彼は工具を手に取り、86のエンジンルームへと潜り込んだ。

次なる戦場は、福島が誇る天空の回廊・磐梯吾妻スカイライン。

火山性ガスが漂う荒涼とした大地から、森林限界を超える高地まで、路面も環境も目まぐるしく変わる難所だ。


古田「次の吾妻はトルクコントロールが鍵を握る。

あそこは……コースひとつなのに様々な変化があるのが吾妻の見所だ、、、、!」


上り(ヒルクライム)でのトラクション、下り(ダウンヒル)での姿勢制御。

そして火山灰による路面μ(ミュー)の変化。

それら全てに対応するには、今の「暴れ馬」のような86では足りない。


カチャッ、カチャッ……。


古田の手が、センサー類の配線を調整していく。

静かなガレージに、ラチェットの音が響く。

それは、赤い戦闘機が新たな「知性」を手に入れるための、胎動の音だった。


HURUTAWORKSのガレージ。

REVIVE 86 TURBOの調整を続ける古田の背後から、黄色いスイスポの男、伊藤翔太が覗き込んでいた。

彼は次の舞台が「磐梯吾妻スカイライン」だと聞き、その攻略法を探りに来たのだ。


古田は手を止めず、独り言のように、しかし翔太に向けてハッキリと告げた。


古田「磐梯吾妻スカイラインは特に……『日本のニュルブルクリンク』とも言われている場所だ、、、!

荒れた路面、激しい高低差、そして火山ガスが漂う異様な風景……。

並のセッティングでレースすると、風と路面に吹っ飛ばされるだろうな、、、」


伊藤 翔太「と、飛ばされる?

車がですか? まさか、そんな大げさな!」


翔太は目を丸くした。

軽量なスイスポを駆る彼にとって、「飛ばされる」という言葉は聞き捨てならない。

風に煽られるのか、それともグリップを失ってコースアウトするのか。


古田は作業の手を止め、ゆっくりと振り返った。その目は、かつてそこで見た光景を思い出しているようだった。


古田「つづら折りとも言われる場所なんだ、、、

あそこは空に近い。雲の中を走るようなもんだ。

視界、気温、路面μ……すべてがコーナーの一つ手前とは別世界になる」


古田はレンチを握りしめ、空を指差すような仕草をした。


古田「そこで1度走ったらわかるだろう、、、それの怖さがな。

ガードレールの向こうは、数百メートル下の荒野だ。

『落ちたら死ぬ』というプレッシャーが、ドライバーのアクセルを鈍らせる。

……お前のスイスポも、足回りをもう一度見直しておけ。

今のままじゃ、空の藻屑になるぞ」


伊藤 翔太「ご、ゴクリ……」


翔太は生唾を飲み込んだ。

「日本のニュルブルクリンク」。

その異名は伊達ではない。

次の戦場は、技術だけでなく、恐怖に打ち勝つ「胆力」が試される場所なのだ。


HURUTAWORKSのガレージ前には、異質なオーラを放つ車がもう一台停まっていた。

カーボンボディが黒く輝く、イタリアの芸術品。パガーニ・ウアイラだ。

その横には、あどけない表情の少年、伊藤乎太郎が立っていた。


古田は86の調整を一度中断し、その黒い怪物をじっと見つめた後、少年に声をかけた。


古田「そこの黒いウアイラ、、、乎太郎くんと言ったな?

ここではお前のウアイラも調整してやる、、、」


伊藤 翔太「ええっ!? マジですか古田さん!!

パガーニですよ!? コンピュータとか特殊工具とか、大丈夫なんですか!?」


翔太が驚いて声を上げた。

数億円クラスのハイパーカーを、町のチューニングショップで弄るなど前代未聞だ。

しかし、古田はニヤリと笑い、工具箱から特殊なレンチを取り出した。


古田「ふん、車は車だ。基本は変わらん。

それに、ウアイラのような『可変フラップ(空力)』を持つ車こそ、吾妻の強風には注意が必要だ。

変なタイミングでフラップが動けば、バランスを崩して谷底へ真っ逆さまだぞ」


古田はウアイラの低い車高を覗き込み、鋭い眼光を走らせた。


古田「サスペンションの減衰力と、アクティブエアロの作動タイミング……。

日本の峠(ニュル)に合わせて、少し『味付け』を変えてやる。

乎太郎くん、このままだと、その『風神』の風に煽られて死ぬことになるからな」


伊藤 乎太郎「……!

古田さん、わかるの? ボクのウアイラの『風』の声が……。

お願いします! ボクも、もっと速く、安全に飛びたい!!」


乎太郎は目を輝かせ、深く頭を下げた。

古田の手によって、数億円の怪物が日本の峠仕様へと生まれ変わろうとしていた。


翌日。

福島県内のとある葬儀場は、異様な雰囲気に包まれていた。

一般の参列者に混じり、明らかに「走り屋」としての気配を纏った集団が、長い列を作っていたからだ。


祭壇の中央には、穏やかに微笑む吉田ノリアキの遺影。

そしてその横には、彼が愛し、共に伝説を築き上げた『漆黒のNSX NA1ターボ』のパネルが飾られていた。


焼香の列には、そうそうたるメンバーが並ぶ。


腹切カナタ、伊藤翔太、伊藤乎太郎。

彼らは沈痛な面持ちで手を合わせた。

「速さ」という純粋な夢を見せてくれた先駆者への、感謝と別れ。


山吹 花「……吉田さん。

貴方の走りは、私のWRXの目標でした。どうか安らかに」


花は深く頭を下げた。

その隣には、岩手から駆けつけた相川美保の姿もあった。

R33 400Rを駆る彼女もまた、北の地で吉田の伝説を聞き及んでいた一人として、静かに祈りを捧げた。


そして、列の後方には、意外な人物もいた。


黒川 海斗「…………」


昨夜、盛大にシバかれたばかりの黒川だ。

ランエボXを操る彼は、不貞腐れたような表情こそ崩していなかったが、その目は祭壇のNSXをじっと見つめていた。

敵だろうが味方だろうが、「速い奴」への敬意だけは持っている。それが黒川という男だった。


だが、参列者たちが何より驚いたのは、その人物の存在だった。


岡田 大成「……親父、順番だよ」


GRヤリスに乗る岡田大成。

米沢では精彩を欠き、ランキングも下位に沈んだ彼だが、今日は背筋を伸ばしていた。

そして、その隣には、彼によく似た、しかし遥かに重厚なオーラを放つ初老の男が立っていた。


岡田の父「……ああ」


短く答え、焼香台に進み出る岡田の父。

その手つき、立ち振る舞い。ただの「保護者」ではない。

オイルと鉄にまみれ、極限の世界を知る者特有の空気が、その背中から漂っていた。


古田「(ほう……。あの男、来おったか……)」


参列していたHURUTAWORKSの古田だけが、岡田の父を見て、鋭く目を細めた。

絶対王者の死は、過去の因縁をもこの場に呼び寄せていたのだ。


順位 | ドライバー | 搭乗車種 | 状況

-------------------------------------------------------------------------------------------

01 | フリス | ポルシェ 718 ケイマン GT4 | WINNER! 【絶対王者】

02 | 高橋 勇太 | ホンダ NSX (NC1) | +0.354 【狂気の銀賞】

03 | 腹切 カナタ | REVIVE 86 TURBO (赤) | +0.412 【不屈の銅賞】

04 | 山吹 花 | スバル WRX STI (青) | +0.892 【桜狼の猛追】

05 | 伊藤 翔太 | スズキ スイフトスポーツ ZC33S (黄) | +1.522 【大金星】

06 | セシル | ランボルギーニ・ウラカン (白) | +1.888 【氷解】

07 | ゾフィア | シボレー コルベット C7 (赤) | +6.900 【剛腕】

08 | 伊藤 乎太郎 | パガーニ・ウアイラ (黒) | +7.112 【風神】

09 | 北斗 | メルセデス AMG GTR (緑) | +7.255 【敗北】

10 | 古賀 加奈子 | BMW M5 G90 | +8.550 【先生の威圧】

11 | イヨ | トヨタ GRスープラ (白) | +8.750 【逆転】

12 | フェルリア | ホンダ シビック TYPE R (FD2) | +8.880 【惜敗】

13 | 夢野 ユナ | トヨタ GR86 | +12.110 【滑り込み】

14 | 田中 英二 | マツダ RX-7 FD3S | +12.330 【技アリ】

15 | クレア | 日産 GT-R R35 デビルカラー | +12.450 【滑り込み】

-------------------【ここから賞金圏外(ノーマネー)】-------------------

16 | 森下 遊矢 | マツダ RX-8 (787B Swap) | +13.880 【罵倒】

17 | 黒川 海斗 | ランエボX Final Edition (黒) | +15.200 【憤慨】

18 | 久我 ヒカル | レクサス RCF | +16.500 【決意】

19 | 柳津 カリン | フェラーリ Roma | +17.200 【孤独】

20 | 岡田 大成 | トヨタ GRヤリス | +18.000 【喪失】

21 | 古田 のりあき | トヨタ MR-S (K24A Swap) | +18.880 【職人】

22 | クリスタ・ニールセン | フェラーリ 488 GTS (赤) | +20.100 【転落】

23 | 陽太 | マツダ ロードスター (ND) | +22.500 【癒し】

24 | 天羽 シオン | 日産 スカイラインGT-R R34 (白) | +25.000 【苦戦】(重さに泣く!)

25 | 高村 圭吾 | 日産 フェアレディZ Z33 | +26.800 【苦戦】

26 | 藤堂 セイジ | マクラーレン 650S | +30.000 【宝の持ち腐れ】(マヒロに呆れられる!)

-- | 相川 | 日産 GT-R R35 NISMO | DNF 【出オチ】(伝説の回転リタイヤ)

坂田五郎丸 ブガッティシロン DNF 実家へゲームガチャするため戦線離脱!

神代ナツメ BRZ DNF? スタートせずにエンジンがバースト。ふつう4ぬW

-------------------------------------------------------------------------------------------



86伝説エーペックス吾妻GT編に続く

次回、吾妻GT編開幕!!!


吾妻GT編は3月に作成したためにみなさんに一部をチラ見せしたいと思います。


遠心力とコース幅の限界。

「踏みっぱ」で大外を回ろうとしたセリナのR8は、イン側から膨らんでくる3台の壁にブロックされ、さらに自身もオーバースピードでコースアウト寸前まで外へ弾き出された。

砂利を巻き上げながら、彼女のマシンは失速を余儀なくされる。


若林「まさかの内藤 セリナ20位陥落ううう!!!! エアリさん! 今のオーバーテイクを振り返ってください!」


内藤セリナ「くそ.....クソがあああああああああ!!!!!!!」


エアリはモニターを見据え、冷徹に眼鏡の位置を直しながら淡々と答えた。


エアリ「……振り返るまでもありません。自業自得です。」


その声は、氷点下の岩石のように冷たく響いた。


エアリ「ヘアピンカーブにおいて、4ワイドの外側(アウトサイド)などという場所は、物理的に『死地』です。内側の車両は立ち上がりで必ずアウトへ膨らみます。そうなれば、一番外にいる車両はコース外へ押し出されるか、減速してやり過ごすしかない。それを『踏みっぱ』で強行突破しようなど……物理の授業をサボっていたとしか思えませんね。」


画面の中で、セリナのR8が泥にまみれながらコースへ復帰しようともがいている。


エアリ「勢いだけで勝てるほど、モータースポーツは甘くありません。状況判断能力の欠如。まさに『猪突猛進』の成れの果てです。減点、測定不能。」


若林「き、厳しい……! しかし正論!! アイドルの暴走も、物理法則の前には無力でした!!」


若林「うおおお!? WRXが!?? ここで行くかあああ!!???」


本来ならパッシングポイントではない、切り返しが必要なS字区間。

眞鍋のEvo IXがレコードラインを正確にトレースしようとしたその瞬間、スバルブルーの影がイン側の縁石を跨いでねじ込まれた。


若林「EVO9 VS WRX STi!!!! 永遠のライバル対決が、この吾妻で勃発だああああ!!!!」


山吹 花「あははっ! 『銀の戦闘機』だっけ? 悪いけど、その色、地味で退屈なのよねぇ! あたしの『スバルブルー』で塗り替えてあげるわ!!」


花は、センターデフ(DCCD)の設定をリア寄りに変更し、WRXの回頭性を極限まで高めていた。

Evo IXのACD(アクティブセンターデフ)が制御する精密なラインに対し、WRXは暴力的なトラクションで、物理的に「前」を奪いにかかる。


眞鍋 琉世「ッ!? ここで仕掛けてくるだと!? バカな、このS字で並走なんて……自殺行為だぞ!!」


眞鍋はバックミラーに映る青い悪魔の笑みに戦慄した。

自身のEvo IXが誇る4G63エンジンのピックアップをもってしても、今の花の「殺気」とEJ20の咆哮を振り切れない。


山吹 花「ラリー育ちを舐めないでよ、三菱さん? 泥んこ遊びなら、この女王であるあたしの方が一枚上手(うわて)なのよ!!」


WRXのボンネットが、Evo IXのサイドに食らいつく。

互いの譲れない意地と、メーカーの威信をかけたドッグファイトが始まった。


エーペックスカップ吾妻支部のプレハブ内は、つい数分前まで「予選終了」の安堵感でコーヒーの香りが漂っていた。

だが、山吹花と同じく「真っ赤な耳」を微かに震わせ、ちとせがドアを開けた瞬間、その香りは一瞬で凍りついた。


ちとせ「運営さ〜ん♪♪」


のんびりとした、眠たげな声。だが、彼女が足を踏み出すたびに、床のタイルがメキメキと音を立てて白く霜付いていく。

運営の責任者が震える手で眼鏡を直しながら、椅子から転げ落ちるようにして対応した。


運営「あ、ああ、ちとせ様……。レコード樹立、おめでとうございます……。何か、ご不満でも……?」


ちとせ「不満なんてないよ〜? おじさんは満足してるんだ〜、、、もへ〜。

でもね……あと4人ぐらい、お友達を入れて欲しいんだけどダメかな、、、、?」


ちとせは萌え袖の中から、4通の「青く凍りついた封筒」を取り出し、ガサリと机に置いた。

その封筒から漏れ出す冷気だけで、運営のPCモニターの端がパキリと割れる。


ちとせ「雪ちゃん達がこのままだと泣いちゃうよ。……いいの、、、?」


運営「し、しかし、レギュレーションが……すでに18人のグリッドは確定して……」


その瞬間、ちとせの瞳から温度が完全に消失した。

ブルーグレーの瞳が、深淵のような絶対零度の闇へと変わる。


ちとせ「……泣かせたら、分かるよな?」

「……ッ!!!」


朝倉 カイト「どうも、、、朝倉カイトです、、、」

秋田 レイナ「秋田レイナよ☆ よろしく」

花「なんだコイツらアアアア!!!!! 」

WWWおたのしみにWWW

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。