米沢編第69話最終回 新たに進む道
K406米沢編完結!!!!
86伝説エーペックス漫画版制作中止。
誰かコミカライズにしてえええ!!!!
来週の86伝説は振り返り期間♫
吾妻GT編6月5日19時の更新から開始!!!!
下に大事な情報があります!!
米沢グランプリの狂乱から11時間後。
東北の空は、昨夜の嵐が嘘のように澄み渡った青空に包まれていた。
場所は、とある街道沿いにある一風変わった店舗。
『ヤマブキモーターズ & コンビニエンス』
看板にはスパナとオニギリのマークが並んでいる。
ガラス張りの店内には、日用品や雑誌、弁当が並ぶコンビニエリアと、オイル缶やタイヤ、チューニングパーツが並ぶガレージエリアが同居していた。
「ふあぁぁ……。
昨日は流石に騒ぎすぎたなぁ……」
レジカウンターで大きな欠伸をしているのは、昨夜の激闘(と黒川への制裁)で全力を使い果たした山吹花だ。
WRX STIはガレージのリフトに上げられ、メンテナンス中。
彼女はエプロン姿で、気だるげにレジの画面を眺めていた。
「…………」
その横で、無言で商品を棚出ししている少女がいた。
山吹 芽衣。
花の妹であり、この店のもう一人の看板娘だ。
彼女は言葉を発することはなかったが、眠そうな姉のために、そっと淹れたてのブラックコーヒーをカウンターに置いた。
山吹 花「あ、ありがとう芽衣。
相変わらず気が利くねぇ……。
姉ちゃん、身体中が筋肉痛だよ(主にハリセンの振りすぎで)」
芽衣はコクリと小さく頷き、ふわりと優しい微笑みを浮かべた。
多くを語らずとも、その表情だけで「お疲れ様」という温かい労りが伝わってくる。
姉が「動」なら、妹は「静」。
青い炎のような姉に対し、妹は陽だまりのような優しさを持っていた。
ちとせ「花ちゃんもうバテちゃったんですか〜?
若いのにだらしないですね〜」
奥の事務所(という名の休憩室兼お菓子置き場)から、のんびりとした声が響いた。
店長の ちとせ だ。
彼女は店長席に座り、朝から優雅に「特大パフェ」をスプーンですくっていた。
山吹 花「店長……いや、ちとせさん。
アンタこそ仕事してくださいよ!
なんで朝からパフェ食べてるんですか!」
ちとせ「もへ〜……。店長の仕事は、皆さんが楽しく働けるのを見守ることですよ〜。それに、昨夜は色々と……懐かしいお話も聞けましたし〜」
ちとせはパフェのいちごをパクりと食べ、どこか遠くを見つめるような目をした。
その脳裏には、昨夜「逢田」から聞いた、あの伝説のツアラーの影がよぎっているのかもしれない。
「……? この音、まさか」
山吹花が耳を澄ませた直後、店の駐車場に野太いエキゾーストノートが響き渡った。
タイヤを鳴らして止まったのは、白と黒のツートンカラーに「福島県警」の文字が刻まれた、日本最強クラスのパトカー――ホンダ・NSX。
昨夜の勇太の愛車とは違う、公務執行用の「本物」だ。
パトカーのドアが跳ね上がるように開き、制服姿の男が飛び出してきた。
高橋 勇太「やあ!早く焼きそばパンよこしてくれてえ!!!」
山吹 花「……ちょっと、勇太! アンタ、職務中に何やってんのよ! しかもその車、県警の宝物でしょ!?」
勇太は花のツッコミを無視して、レジカウンターに身を乗り出した。
高橋 勇太「うるせえ! 昨日のレースと打ち上げで腹が減りすぎて、パトロールどころじゃねえんだよ! 芽衣ちゃん、焼きそばパン! あるだけ全部だ!!」
山吹 芽衣「…………」
芽衣は驚くこともなく、慣れた手つきで棚から焼きそばパンを三つ掴むと、丁寧に袋に入れ始めた。
彼女の辞書に「公私混同」への批判はない。お腹を空かせた客がいる、それだけが真実だ。
ちとせ「もへ〜……。高橋くん、朝から元気だね〜。そんなに急いで食べると、喉に詰まるよ〜?」
パフェを食べ終えた店長のちとせが、のんびりと事務所から顔を出した。
その目は相変わらずどこを見ているか分からないが、勇太をからかうような光が宿っている。
高橋 勇太「ちとせさん! おはようございま……って、優雅にパフェ食ってる場合かよ! 俺は今、極限状態なんだ!」
ちとせ「もへ〜……。極限状態なら、その焼きそばパン、凍らせてあげようか〜? シャリシャリして美味しいかもよ〜?」
高橋 勇太「いらねえよ! 歯が折れるだろ!!」
山吹 花「……ったく。パトカーでコンビニに焼きそばパン買いに来る警察官なんて、アンタくらいなもんよ」
花は呆れながらも、芽衣が用意した袋を勇太に突き出した。
その背後では、福島県警が誇るNSXのV6エンジンが、主人の空腹を知ってか知らずか、静かにアイドリングを続けていた。
店内の重苦しい沈黙を破ったのは、カウンターに置かれた花のマートフォンの着信音だった。
ディスプレイには『腹切 カナタ』の文字。
山吹 花「……カナタからだ。
噂をすれば、ってやつね」
花は通話ボタンをスワイプし、スピーカーモードに切り替えた。
『もしもし、花さん……?
おはようございます。
……あの、ニュース見ましたか? 吉田さんのこと』
スピーカーから聞こえるカナタの声は、いつもより沈んでおり、真剣そのものだった。
昨夜の回転寿司で「お子様ネタ」にはしゃいでいた姿とは別人のようだ。
山吹 花「ええ、知ってるわよ。
今ちょうど、勇太も店に来てて、その話をしてたところ」
『そうですか……。
俺、吉田さんとは直接走ったことはないですけど、あの黒いNA1の伝説は親父やおじさんから聞いてて……。
俺たちの世代が、ちゃんと見送らなきゃいけないと思うんです』
電話の向こうで、カナタが息を吸い込む音がした。
『だから、みんなで葬式に行きませんか?
勇太さんのNSXを先頭に、俺たちの車で列を作って。
最後くらい、最高のエンジン音を聞かせてあげたいんです』
その提案に、勇太が食いかけの焼きそばパンを飲み込み、大声で割り込んだ。
高橋 勇太「おう!! 当たり前だろカナタ!!
俺が先導してやるよ!!
県警のサイレンとV6ツインターボで、天国まで道を開けてやる!!」
『あ、勇太さん! 居たんですね!
よろしくお願いします!
翔太や先生たちにも俺から連絡しておきます。
……集合は、1時間後にヤマブキモーターズでいいですか?』
山吹 花「了解。ウチの店から出発ね。
芽衣、悪いけど店番頼める?」
山吹 芽衣「…………(コクッ)」
芽衣は静かに頷き、姉たちの決意を後押しした。
ちとせもまた、どこか遠くを見つめながら、優しく目を細めた。
ちとせ「もへ〜……。
行ってらっしゃい〜。
吉田さんも、若い子たちに見送られて喜ぶと思うよ〜」
こうして、伝説の走り屋・吉田の葬列に向け、若きドライバーたちが集結することになった。
福島から遠く離れた、岩手県久慈市。
潮の香りが漂う海岸沿いのガレージで、重厚なシャッターが開かれた。
そこに鎮座していたのは、深海の色を纏った怪物。
日産 スカイラインGT-R BCNR33。
そのボディカラーは、希少な『ディープマリンブルー』。
だが、その姿は以前とは明らかに異なっていた。
「……待たせたわね。私の『相棒』」
ツナギの袖を腰で結び、タンクトップ姿で仁王立ちしているのは、相川 美保。
山吹花とは同期であり、かつて共に峠でタイヤをすり減らした戦友だ。
彼女の視線の先にあるR33。
そのフェンダーは大きく張り出し、フロントバンパーは攻撃的なエアインテークを備えている。
リアウイングには、伝説の刻印。
**【 NISMO 400R 】**
そう、彼女のR33は、ただのチューニングカーではない。
ニスモがかつて世に送り出した究極のコンプリートカー、400Rの魂を移植し、さらに現代の技術で磨き上げた「400R Edition」へと進化を遂げていたのだ。
キュルル……ズオォォォォォォンッ!!!!
美保がキーを捻ると、RB-X GT2改・2.8リッターエンジンが、腹の底に響くような咆哮を上げた。
通常のRB26とは違う、トルクフルで野太い重低音。
ガレージの工具がビリビリと震える。
相川 美保「フフッ……いい音。
これなら、あの『WRX使い』の花ちゃんにも
負けない気がするの、、、、、、!」
彼女は愛おしそうにステアリングを撫でると、ダッシュボードに置かれたスマホに目をやった。
そこには『絶対王者・吉田 逝去』のニュースと、花たちがいち早く動いているという情報が表示されていた。
相川 美保「吉田さんが逝って、時代が変わる……か。
花、アンタも行くんでしょ? どこかへ。
なら、私も遅れるわけにはいかないわね」
美保はニヤリと好戦的な笑みを浮かべ、アクセルを軽く煽った。
ブォンッ!! バババッ!!
マフラーから青白いアフターファイアが噴き出し、ディープマリンブルーのボディが怪しく輝く。
北の地で、蒼きR33がその牙を研いでいた。
次なる戦場、松島に向けて。
米沢グランプリの熱気が冷めやらぬ中、HURUTAWORKSのガレージには、静謐な時間が流れていた。
オイルと鉄の匂いが染み付いた空間。
その中央のリフトには、激闘の傷跡も生々しい「REVIVE 86 TURBO(赤)」が鎮座している。
その下で、黙々とノートパソコンの画面と、86のECUを睨みつけている男がいた。
職人・古田のりあき。
彼の眼差しは、マシンのデータを解析するエンジニアのそれだった。
古田「……ふむ。米沢でのデータ、悪くはない。
ターボ化によるパワーアップは成功している。
だが……」
古田は汚れた軍手で顎をさすり、モニターに表示されたトルクカーブのグラフを指でなぞった。
急激な立ち上がりを見せるターボ特有のトルク。
それは武器にもなるが、路面状況によっては牙を剥く諸刃の剣だ。
古田「次はやはり『トルクコントロール』の実装だろう、、、、!
ただパワーを出せばいいってもんじゃない。
ドライバーの意思に呼応し、路面に吸い付くようなトルク変動……。
それを電子制御で作り出す必要がある」
彼は工具を手に取り、86のエンジンルームへと潜り込んだ。
次なる戦場は、福島が誇る天空の回廊・磐梯吾妻スカイライン。
火山性ガスが漂う荒涼とした大地から、森林限界を超える高地まで、路面も環境も目まぐるしく変わる難所だ。
古田「次の吾妻はトルクコントロールが鍵を握る。
あそこは……コースひとつなのに様々な変化があるのが吾妻の見所だ、、、、!」
上り(ヒルクライム)でのトラクション、下り(ダウンヒル)での姿勢制御。
そして火山灰による路面μ(ミュー)の変化。
それら全てに対応するには、今の「暴れ馬」のような86では足りない。
カチャッ、カチャッ……。
古田の手が、センサー類の配線を調整していく。
静かなガレージに、ラチェットの音が響く。
それは、赤い戦闘機が新たな「知性」を手に入れるための、胎動の音だった。
HURUTAWORKSのガレージ。
REVIVE 86 TURBOの調整を続ける古田の背後から、黄色いスイスポの男、伊藤翔太が覗き込んでいた。
彼は次の舞台が「磐梯吾妻スカイライン」だと聞き、その攻略法を探りに来たのだ。
古田は手を止めず、独り言のように、しかし翔太に向けてハッキリと告げた。
古田「磐梯吾妻スカイラインは特に……『日本のニュルブルクリンク』とも言われている場所だ、、、!
荒れた路面、激しい高低差、そして火山ガスが漂う異様な風景……。
並のセッティングでレースすると、風と路面に吹っ飛ばされるだろうな、、、」
伊藤 翔太「と、飛ばされる?
車がですか? まさか、そんな大げさな!」
翔太は目を丸くした。
軽量なスイスポを駆る彼にとって、「飛ばされる」という言葉は聞き捨てならない。
風に煽られるのか、それともグリップを失ってコースアウトするのか。
古田は作業の手を止め、ゆっくりと振り返った。その目は、かつてそこで見た光景を思い出しているようだった。
古田「つづら折りとも言われる場所なんだ、、、
あそこは空に近い。雲の中を走るようなもんだ。
視界、気温、路面μ……すべてがコーナーの一つ手前とは別世界になる」
古田はレンチを握りしめ、空を指差すような仕草をした。
古田「そこで1度走ったらわかるだろう、、、それの怖さがな。
ガードレールの向こうは、数百メートル下の荒野だ。
『落ちたら死ぬ』というプレッシャーが、ドライバーのアクセルを鈍らせる。
……お前のスイスポも、足回りをもう一度見直しておけ。
今のままじゃ、空の藻屑になるぞ」
伊藤 翔太「ご、ゴクリ……」
翔太は生唾を飲み込んだ。
「日本のニュルブルクリンク」。
その異名は伊達ではない。
次の戦場は、技術だけでなく、恐怖に打ち勝つ「胆力」が試される場所なのだ。
HURUTAWORKSのガレージ前には、異質なオーラを放つ車がもう一台停まっていた。
カーボンボディが黒く輝く、イタリアの芸術品。パガーニ・ウアイラだ。
その横には、あどけない表情の少年、伊藤乎太郎が立っていた。
古田は86の調整を一度中断し、その黒い怪物をじっと見つめた後、少年に声をかけた。
古田「そこの黒いウアイラ、、、乎太郎くんと言ったな?
ここではお前のウアイラも調整してやる、、、」
伊藤 翔太「ええっ!? マジですか古田さん!!
パガーニですよ!? コンピュータとか特殊工具とか、大丈夫なんですか!?」
翔太が驚いて声を上げた。
数億円クラスのハイパーカーを、町のチューニングショップで弄るなど前代未聞だ。
しかし、古田はニヤリと笑い、工具箱から特殊なレンチを取り出した。
古田「ふん、車は車だ。基本は変わらん。
それに、ウアイラのような『可変フラップ(空力)』を持つ車こそ、吾妻の強風には注意が必要だ。
変なタイミングでフラップが動けば、バランスを崩して谷底へ真っ逆さまだぞ」
古田はウアイラの低い車高を覗き込み、鋭い眼光を走らせた。
古田「サスペンションの減衰力と、アクティブエアロの作動タイミング……。
日本の峠に合わせて、少し『味付け』を変えてやる。
乎太郎くん、このままだと、その『風神』の風に煽られて死ぬことになるからな」
伊藤 乎太郎「……!
古田さん、わかるの? ボクのウアイラの『風』の声が……。
お願いします! ボクも、もっと速く、安全に飛びたい!!」
乎太郎は目を輝かせ、深く頭を下げた。
古田の手によって、数億円の怪物が日本の峠仕様へと生まれ変わろうとしていた。
翌日。
福島県内のとある葬儀場は、異様な雰囲気に包まれていた。
一般の参列者に混じり、明らかに「走り屋」としての気配を纏った集団が、長い列を作っていたからだ。
祭壇の中央には、穏やかに微笑む吉田ノリアキの遺影。
そしてその横には、彼が愛し、共に伝説を築き上げた『漆黒のNSX NA1ターボ』のパネルが飾られていた。
焼香の列には、そうそうたるメンバーが並ぶ。
腹切カナタ、伊藤翔太、伊藤乎太郎。
彼らは沈痛な面持ちで手を合わせた。
「速さ」という純粋な夢を見せてくれた先駆者への、感謝と別れ。
山吹 花「……吉田さん。
貴方の走りは、私のWRXの目標でした。どうか安らかに」
花は深く頭を下げた。
その隣には、岩手から駆けつけた相川美保の姿もあった。
R33 400Rを駆る彼女もまた、北の地で吉田の伝説を聞き及んでいた一人として、静かに祈りを捧げた。
そして、列の後方には、意外な人物もいた。
黒川 海斗「…………」
昨夜、盛大にシバかれたばかりの黒川だ。
ランエボXを操る彼は、不貞腐れたような表情こそ崩していなかったが、その目は祭壇のNSXをじっと見つめていた。
敵だろうが味方だろうが、「速い奴」への敬意だけは持っている。それが黒川という男だった。
だが、参列者たちが何より驚いたのは、その人物の存在だった。
岡田 大成「……親父、順番だよ」
GRヤリスに乗る岡田大成。
米沢では精彩を欠き、ランキングも下位に沈んだ彼だが、今日は背筋を伸ばしていた。
そして、その隣には、彼によく似た、しかし遥かに重厚なオーラを放つ初老の男が立っていた。
岡田の父「……ああ」
短く答え、焼香台に進み出る岡田の父。
その手つき、立ち振る舞い。ただの「保護者」ではない。
オイルと鉄にまみれ、極限の世界を知る者特有の空気が、その背中から漂っていた。
古田「(ほう……。あの男、来おったか……)」
参列していたHURUTAWORKSの古田だけが、岡田の父を見て、鋭く目を細めた。
絶対王者の死は、過去の因縁をもこの場に呼び寄せていたのだ。
順位 | ドライバー | 搭乗車種 | 状況
-------------------------------------------------------------------------------------------
01 | フリス | ポルシェ 718 ケイマン GT4 | WINNER! 【絶対王者】
02 | 高橋 勇太 | ホンダ NSX (NC1) | +0.354 【狂気の銀賞】
03 | 腹切 カナタ | REVIVE 86 TURBO (赤) | +0.412 【不屈の銅賞】
04 | 山吹 花 | スバル WRX STI (青) | +0.892 【桜狼の猛追】
05 | 伊藤 翔太 | スズキ スイフトスポーツ ZC33S (黄) | +1.522 【大金星】
06 | セシル | ランボルギーニ・ウラカン (白) | +1.888 【氷解】
07 | ゾフィア | シボレー コルベット C7 (赤) | +6.900 【剛腕】
08 | 伊藤 乎太郎 | パガーニ・ウアイラ (黒) | +7.112 【風神】
09 | 北斗 | メルセデス AMG GTR (緑) | +7.255 【敗北】
10 | 古賀 加奈子 | BMW M5 G90 | +8.550 【先生の威圧】
11 | イヨ | トヨタ GRスープラ (白) | +8.750 【逆転】
12 | フェルリア | ホンダ シビック TYPE R (FD2) | +8.880 【惜敗】
13 | 夢野 ユナ | トヨタ GR86 | +12.110 【滑り込み】
14 | 田中 英二 | マツダ RX-7 FD3S | +12.330 【技アリ】
15 | クレア | 日産 GT-R R35 デビルカラー | +12.450 【滑り込み】
-------------------【ここから賞金圏外】-------------------
16 | 森下 遊矢 | マツダ RX-8 (787B Swap) | +13.880 【罵倒】
17 | 黒川 海斗 | ランエボX Final Edition (黒) | +15.200 【憤慨】
18 | 久我 ヒカル | レクサス RCF | +16.500 【決意】
19 | 柳津 カリン | フェラーリ Roma | +17.200 【孤独】
20 | 岡田 大成 | トヨタ GRヤリス | +18.000 【喪失】
21 | 古田 のりあき | トヨタ MR-S (K24A Swap) | +18.880 【職人】
22 | クリスタ・ニールセン | フェラーリ 488 GTS (赤) | +20.100 【転落】
23 | 陽太 | マツダ ロードスター (ND) | +22.500 【癒し】
24 | 天羽 シオン | 日産 スカイラインGT-R R34 (白) | +25.000 【苦戦】(重さに泣く!)
25 | 高村 圭吾 | 日産 フェアレディZ Z33 | +26.800 【苦戦】
26 | 藤堂 セイジ | マクラーレン 650S | +30.000 【宝の持ち腐れ】(マヒロに呆れられる!)
-- | 相川 | 日産 GT-R R35 NISMO | DNF 【出オチ】(伝説の回転リタイヤ)
坂田五郎丸 ブガッティシロン DNF 実家へゲームガチャするため戦線離脱!
神代ナツメ BRZ DNF? スタートせずにエンジンがバースト。ふつう4ぬW
-------------------------------------------------------------------------------------------
86伝説エーペックス吾妻GT編に続く
次回、吾妻GT編開幕!!!
吾妻GT編は3月に作成したためにみなさんに一部をチラ見せしたいと思います。
遠心力とコース幅の限界。
「踏みっぱ」で大外を回ろうとしたセリナのR8は、イン側から膨らんでくる3台の壁にブロックされ、さらに自身もオーバースピードでコースアウト寸前まで外へ弾き出された。
砂利を巻き上げながら、彼女のマシンは失速を余儀なくされる。
若林「まさかの内藤 セリナ20位陥落ううう!!!! エアリさん! 今のオーバーテイクを振り返ってください!」
内藤セリナ「くそ.....クソがあああああああああ!!!!!!!」
エアリはモニターを見据え、冷徹に眼鏡の位置を直しながら淡々と答えた。
エアリ「……振り返るまでもありません。自業自得です。」
その声は、氷点下の岩石のように冷たく響いた。
エアリ「ヘアピンカーブにおいて、4ワイドの外側などという場所は、物理的に『死地』です。内側の車両は立ち上がりで必ずアウトへ膨らみます。そうなれば、一番外にいる車両はコース外へ押し出されるか、減速してやり過ごすしかない。それを『踏みっぱ』で強行突破しようなど……物理の授業をサボっていたとしか思えませんね。」
画面の中で、セリナのR8が泥にまみれながらコースへ復帰しようともがいている。
エアリ「勢いだけで勝てるほど、モータースポーツは甘くありません。状況判断能力の欠如。まさに『猪突猛進』の成れの果てです。減点、測定不能。」
若林「き、厳しい……! しかし正論!! アイドルの暴走も、物理法則の前には無力でした!!」
若林「うおおお!? WRXが!?? ここで行くかあああ!!???」
本来ならパッシングポイントではない、切り返しが必要なS字区間。
眞鍋のEvo IXがレコードラインを正確にトレースしようとしたその瞬間、スバルブルーの影がイン側の縁石を跨いでねじ込まれた。
若林「EVO9 VS WRX STi!!!! 永遠のライバル対決が、この吾妻で勃発だああああ!!!!」
山吹 花「あははっ! 『銀の戦闘機』だっけ? 悪いけど、その色、地味で退屈なのよねぇ! あたしの『スバルブルー』で塗り替えてあげるわ!!」
花は、センターデフ(DCCD)の設定をリア寄りに変更し、WRXの回頭性を極限まで高めていた。
Evo IXのACDが制御する精密なラインに対し、WRXは暴力的なトラクションで、物理的に「前」を奪いにかかる。
眞鍋 琉世「ッ!? ここで仕掛けてくるだと!? バカな、このS字で並走なんて……自殺行為だぞ!!」
眞鍋はバックミラーに映る青い悪魔の笑みに戦慄した。
自身のEvo IXが誇る4G63エンジンのピックアップをもってしても、今の花の「殺気」とEJ20の咆哮を振り切れない。
山吹 花「ラリー育ちを舐めないでよ、三菱さん? 泥んこ遊びなら、この女王であるあたしの方が一枚上手なのよ!!」
WRXのボンネットが、Evo IXのサイドに食らいつく。
互いの譲れない意地と、メーカーの威信をかけたドッグファイトが始まった。
エーペックスカップ吾妻支部のプレハブ内は、つい数分前まで「予選終了」の安堵感でコーヒーの香りが漂っていた。
だが、山吹花と同じく「真っ赤な耳」を微かに震わせ、ちとせがドアを開けた瞬間、その香りは一瞬で凍りついた。
ちとせ「運営さ〜ん♪♪」
のんびりとした、眠たげな声。だが、彼女が足を踏み出すたびに、床のタイルがメキメキと音を立てて白く霜付いていく。
運営の責任者が震える手で眼鏡を直しながら、椅子から転げ落ちるようにして対応した。
運営「あ、ああ、ちとせ様……。レコード樹立、おめでとうございます……。何か、ご不満でも……?」
ちとせ「不満なんてないよ〜? おじさんは満足してるんだ〜、、、もへ〜。
でもね……あと4人ぐらい、お友達を入れて欲しいんだけどダメかな、、、、?」
ちとせは萌え袖の中から、4通の「青く凍りついた封筒」を取り出し、ガサリと机に置いた。
その封筒から漏れ出す冷気だけで、運営のPCモニターの端がパキリと割れる。
ちとせ「雪ちゃん達がこのままだと泣いちゃうよ。……いいの、、、?」
運営「し、しかし、レギュレーションが……すでに18人のグリッドは確定して……」
その瞬間、ちとせの瞳から温度が完全に消失した。
ブルーグレーの瞳が、深淵のような絶対零度の闇へと変わる。
ちとせ「……泣かせたら、分かるよな?」
「……ッ!!!」
朝倉 カイト「どうも、、、朝倉カイトです、、、」
秋田 レイナ「秋田レイナよ☆ よろしく」
花「なんだコイツらアアアア!!!!! 」
WWWおたのしみにWWW




