米沢編第35話 温泉パラダイス
K372
若林「柳津雄介が高橋に追いつく!!!
なんという執念ッ! ドイツツーリングカー選手権仕様のDTM Edition M4が、ここにきて再加速ゥゥゥッ!!!」
柳津「簡単に諦めるかよ、、、、ッ!!! 狼だか何だか知らないが、サーキットを支配するために生まれたこのマシンの前で、立ち止まることは許されない……ッ!!」
「....だが、温泉から頭が離れない....ッ!!クソッ!!!!」
M4 DTMの巨大なリアウイングが、飯坂の夜気を強引にダウンフォースへと変える。
高橋のNSXがコーナーの立ち上がりで僅かにリアを流したその瞬間、柳津は縁石を削り取るような最短距離のラインで高橋の背後にピタリと張り付いた!
高橋「……チッ、しつこいな! さすがは破壊神、一度噛み付いたら離さないってわけかッ!!」
若林「高橋の背後、0.5秒差にまで柳津が肉薄ッ!!
銀色の狼 vs 碧眼の破壊神!! 温泉街の入り口で、再びこの二人が火花を散らすゥゥッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
柳津くん、さっきまで大人しかったのに、スイッチが入っちゃったみたい!
高橋くんの狼のシッポを、BMWのフロントグリルで今にも噛み切りそうだよぉーっ☆!!」
若林「高橋が、高橋が狂ったァァァァッ!!
追いすがる柳津のDTM M4に対し、ラインを閉めるどころか、自ら建物側へ車体をぶつけんばかりの勢いで幅寄せを開始したァァッ!!」
高橋「建物にぶつけてでも止めてやらァァァァァァ!!!!!
その辺のバスに停まってもらえるように止めてやるよォォォォォォ!!!!」
NSXの銀色のボディが、温泉街の古い家屋の軒先を掠め、火花を撒き散らす!
逃げ場を失った柳津のM4は、高橋の「壁」と、文字通りの「建物の壁」の間に挟まれ、タイヤを悲鳴を上げさせる!
柳津「正気か高橋ッ!! 貴様、ここで心中する気か……ッ!!?」
高橋「心中じゃねえ……これは狩りだッ!!
バスでも何でも利用してやる、お前をここで終わらせるためならなァァッ!!」
若林「信じられない光景だッ!! 高橋は本当に、路肩に停車しているバスの僅かな隙間に柳津を押し込もうとしているゥゥッ!!
精密なレース運びはどこへ行った!?
そこにあるのは、獲物を仕留めるためなら自らの骨を切らせることも厭わない、狼の執念だァァッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
高橋くん、ワイルドを通り越してバイオレンスだよぉっ!
温泉街のバス停が、一瞬で修羅場に変わっちゃったねぇーっ☆!!」
若林「WRXがフルスロットル!!?? 一世一代のスピードで襲いかかるゥゥゥゥ!!!!!
12位、山吹花だッ! 彼女は今、物理法則の向こう側に足を踏み入れたッ!!」
相川とゾフィアがインコースを奪い合い、僅かに立ち上がりが鈍ったその瞬間。
花はあえてアウト側の汚れたラインを選び、四輪すべてを猛烈に空転させながら加速を開始した。
相川「花、やっぱ速ェェ、、、! ボトムも素早く流れてくるゥ、、、ッ!!」
ゾフィア「何してんのよウンコォォォォォ!!!!! 結構上位まで来てたのにィィィィ!!!!
あなたそれでもGTRッッ!????」
相川のGT-Rとゾフィアのコルベット。日米のモンスターマシンの間を、桜色のWRXが「シュパッ!」という風切り音と共に駆け抜ける!
ボトムスピードを一切落とさず、流れるような旋回で二台を「あっけなく」置き去りにしたその姿は、まさに夜に舞う桜の狼そのものだった。
若林「オーバーテイクゥゥゥッ!! 山吹花、一気に二台抜きで10位へジャンプアップ!!
ついにシングル順位、トップ10の仲間入りだァァッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆ 花ちゃん、最高にカッコいいよぉっ!
猛獣二人が喧嘩してる横を、ウインクしながら追い抜いちゃったねぇーっ☆!!」
若林「ここで最後方グループから信じられない加速だァァッ!!
33位、古賀加奈子のBMW M5 G90が、前方の3台をまとめて飲み込もうとしているゥゥッ!!」
加奈子「……こんなところで、終わって堪まるもんですかッ!! 私の情熱は、この程度じゃ冷めないのよォッ!!」
飯坂温泉街へと続く直線の終わり、加奈子はブレーキングを極限まで遅らせた。
高村のZ33、久我のRCF、そして藤堂のマクラーレン。
超高級スポーツカーたちの隙間を、紅蓮のオーラを纏った巨大なM5が、暴力的なトラクションで強引にこじ開けていく!
藤堂「なっ……!? あの巨体で、そのラインに飛び込んでくるのかッ!!?」
若林「オーバーテイクゥゥゥッ!! 古賀加奈子、一気に3台を抜き去り、30位へとジャンプアップ!!
まさに紅蓮の猛獣!! 彼女のレースは、今ここから始まったんだァァッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆ 加奈子お姉さん、怖いくらいに燃えてるよぉっ!
真っ赤なBMWが、夜の街灯の下で本物の炎に見えちゃうねぇーっ☆!!」
若林「ここでカメラが捉えたのは……20位を走る黒川海斗のランエボXだッ!
……ん? 何か、無線か電話で話しているようですが……?」
黒川「あ、おかあちゃ? 今から追いつくから待っててね〜✩ おあかちゃー(おかあちゃん)」
花「......は? アンタ、今下の方にいるはずじゃ、、、」
並走していた山吹花が、スピーカーから漏れ聞こえる黒川の「赤ちゃん言葉」に、戦慄のあまりステアリングを震わせる。
だが、その直後! ランエボXのS-AWCが狂気的な唸りを上げ、路面を抉り取ったッ!!
若林「黒川海斗ォォォォォ!!!!!!
黒川海斗のエボXが、今この瞬間に5台ごぼう抜きィィィィ!!!!
コーナー区間で、物理限界を無視した異常な旋回スピードを見せているゥゥッ!!」
黒川「おかあちゃ、見ててね……。邪魔な子たちは、みんなボクが『お片付け』しちゃうから✩」
高橋、柳津、森下、そして坂田のシロンまでもが、黒鉄の塊と化したエボXの狂気に道を譲る!
夜の飯坂温泉街、提灯の明かりの下を、不気味な笑みを浮かべた重戦車が爆走していく!!
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
黒川くん、キャラが崩壊してるけど速すぎるよぉっ!
『お片付け』なんて言いながら、みんなをコーナーの外に放り出しちゃいそうだよぉーっ☆!!」
花「気持ち悪いこと言ってんじゃないわよォォォォォ!!!!!!!」
飯坂温泉街の狭い路地裏。提灯の明かりが激しく揺れる。
花は黒川の「赤ちゃん言葉」に、背筋が凍るような嫌悪と、過去の記憶から来る激しい怒りを爆発させた。
花「あの時カナタの86をよくも、、、よくもォォォォォ!!!!!!!!」
WRX STIの四輪が、温泉街の石畳を削り取るように食いつく。
花はステアリングを力一杯こじ開け、インサイドの僅かな隙間に桜色の機体をねじ込んだ!
かつてカナタを追い詰めたあの「黒い影」を、今度は自分が踏み潰してやると言わんばかりの、執念のブレーキングだ。
若林「山吹花だァァァァッ!!
10位の花が、15位から猛追してきた黒川の進路を、命を賭した『逆襲』で塞ぎにかかったァァッ!!
桜色のWRXが、黒鉄の重戦車に対して真っ向から牙を剥くゥゥッ!!」
黒川「あ、怖いお姉ちゃんがボクをいじめるよぉ……✩ お掃除しちゃっていいよね?」
花「...うるさァァァァい!!!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
花ちゃん、カナタくんの仇討ちだねぇーっ☆!
乙女の怒りが温泉街の気温を5度くらい上げちゃってるよぉっ!! 黒川くん、逃げるなら今だよぉーっ☆!!」
花「黒川!アンタが悪いんだからねェェ!!
私がいたのに、、私がいたのにィィィィ!!!! あの時よくもォォォォォ!!!!」
花はステアリングを叩くようにして、温泉街の狭いS字コーナーを強引に抜けていく。
バックミラーに映る不気味な黒いエボ。そのドライバーへの怒りが、彼女の視界を真っ赤に染める。
花「さっさと上がってきたらどうなのよォォォォォ!!!!!
黒川ァァァァァァァァッッッッ!!!!!!!」
花ちゃん、ブチギレてるよ黒川ww
黒川「おかあちゃ、お姉ちゃんが泣いてるよぉ……✩ ボクのことが、そんなに好きなのかなぁ?」
花「好きなんて、死んでも言わないわよォォォォッ!!」
「いいから速くこっち来なさいッ!!」
若林「絶叫ッ!! 山吹花、自らの順位をかなぐり捨て、15位の黒川を迎え撃つために逆走せんばかりの猛ブロックだァァッ!!
二台のタイヤが石畳を削り、火花が温泉街の旅館の壁を焦がしていく!!
これはレースじゃない、魂の削り合いだァァッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
花ちゃんの叫びが、飯坂の温泉を沸騰させちゃいそうだよぉっ!
黒川くん、お姉ちゃんのこの想い、全部受け止めないと男じゃないよぉーっ☆!!」
若林「黒川がいつの間にか高橋勇太の横に並んでいるぞォォォォォ!!!!
いつの間にッ!? 高橋が柳津をブロックしていた僅かな隙間を、黒川のランエボが影のように滑り込んできたァァッ!!」
高橋勇太「……ッ!? この不気味な気配、黒川かッ!!」
NSXのサイドミラーを黒いランエボの巨体が埋め尽くす。
高橋はステアリングを握り直し、三つのモーターを限界まで唸らせた。
高橋勇太「エボがァァァァァ!!!!! 銀色の狼に勝てるわけねェだろォォォォォ!!!!!
このNSXで食い殺してやらァァァァ!!!」
高橋はあえてイン側を開け、黒川を誘い込む。
そしてコーナーの頂点で、NSXのSH-AWDによる「断頭台」の如きターンを敢行!
逃げ場を失った黒川のエボを、銀色のボディが強引に路肩へ押し戻そうと咆哮を上げる!
黒川「おかあちゃ、狼さんがボクを噛もうとしてるよぉ……✩
でもね、ボクの鉄の体は……狼の牙じゃ通らないんだよぉ!!」
若林「激突ゥゥッ!! 銀と黒、二台の機体がサイドパネルを激しく削り合いながら、飯坂温泉の石畳を火の海に変えていくゥゥッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
高橋くんが狼になって黒川くんに噛み付いちゃった!
でも黒川くんのランエボ、全然怯まないよぉっ! どっちかが壊れるまで止まらないよぉーっ☆!!」
若林「山吹花が再び白いR35NISMOをオーバーテイク!!!!
信じられないッ! 復讐の叫びを上げた直後、彼女は最短のラインを異次元のスピードで駆け抜けたァァッ!!」
相川「……マジかよ、花! さっき抜かれた時よりさらに速くなってやがるッ!!
スリップストリームに入る隙すらねぇ……ッ!!」
銀色のGT-Rを背後に置き去りにした花は、そのままアクセルを床まで踏み抜く。
視線の先には、9位を死守せんとするゾフィアの赤いコルベットC7。
温泉街のタイトな高速ベント、花はブレーキをギリギリまで我慢し、インサイドへとWRXをねじ込んだ!
ゾフィア「山吹花、、、これが、、、、ッ!!
この狭い飯坂の道で、そのボトムスピードを維持できるっていうの……ッ!!?」
花「黒川を待つのはもうやめたッ!! 私は、私の走りをするだけよォォォォッ!!」
若林「並んだァァァァッ!! 赤いC7の真横に、桜色のWRXが並び掛けてしまうゥゥゥゥ!!!!!
10位争いどころか、これは上位陣への宣戦布告だァァッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆ 花ちゃん、もう誰にも止められないよぉっ!
桜の花びらが舞うみたいに、猛獣たちの間をすり抜けていっちゃうねぇーっ☆!!」
若林「そして、田中英二と夢野ユナが仕掛けたァァァァ!!!!!
後方集団から抜け出そうと、二台のマシンが火花を散らしながら、前方のクレアとシオンを急襲ゥゥッ!!」
田中「……若造たちの喧嘩もいいが、ロータリーの音を忘れてもらっちゃ困るな。」
田中の駆るFD3Sが、夜の静寂を切り裂くような高周波の咆哮を上げる。
彼は温泉街のタイトな直角コーナーで、あえて慣性ドリフトを選択。
白い車体を真横に向けたまま、クレアのGT-Rのインサイドへ滑り込んだ!
ユナ「あはっ☆ 田中さん、シブ~い!
でもユナも負けないよぉ! 甘いキャンディみたいなラインでお先っ☆!!」
ユナのGR86が、田中の作った空気の乱れ(ドラッグ)を利用して、シオンのR34の外側から軽やかに舞い上がる!
若林「オーバーテイクゥゥゥッ!! 田中とユナが、阿吽の呼吸で22位・23位を一気に奪取!!
純白の旋風が吹き荒れ、お菓子の香りが飯坂温泉街に充満していくゥゥッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
ユナちゃんのお菓子パワーと田中さんの大人な走りがコラボしちゃったよぉっ!
これにはGT-Rコンビもビックリだねぇーっ☆!!」
若林「視聴者コメントも止まりませんッ!!
今夜、飯坂の空に響き渡るのは、失われたはずの『天使の絶唱』!!
田中英二のFD3Sが放つロータリーサウンドに、全視聴者が熱狂しているゥゥッ!!」
田中「……ふ、期待に応えないわけにはいかないな。
この車(FD)は、回してこそ命が宿る……ッ!!」
タコメーターの針が、まるで作動限界を無視するかのように跳ね上がる。
「純白の旋風」と化したFDは、カリンのフェラーリ・ローマの背後にピタリと張り付き、その超高周波の排気音で、前方の空気を物理的に震わせ始めた。
ユナ「わぁっ☆ 田中さんの車、すっごくいい音ぉ!
ユナもリズムに乗ってお菓子を配っちゃうよぉーっ☆!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
見て見て! 画面越しでもロータリーの振動が伝わってきそうだよぉっ!
田中おじさま、若手には出せない大人の色気と爆音で、カリンちゃんをメロメロにしちゃえぇーっ☆!!」
[LIVE] エーペックスカップ 第7戦 米沢GP
■ FD信者:いけェェ!! 田中ァァァァ!!!!
■ 13Bの鬼:ロータリーの底力見せてやれェェ!!!! 9000回転までブチ回せ!!
■ お菓子部:ユナちゃん、田中さんとコンビ組んでるの可愛すぎwww
■ 跳ね馬マニア:カリン様、逃げて! 後ろから魔王(田中)が来てるわ!
■ 峠の長老:田中……まだあの走りができるのか。ロータリーの火は消えてないな。
■ 匿名:GT-R勢が田中一人に翻弄されてて草。これがベテランの技か。
■ 飯坂温泉住人:音がうるさすぎて温泉の温度が1度上がった気がするぞww
■ ユナ推し:ユナちゃん、その86でお菓子トラップ仕掛けてえええ!!
■ 運営:配信視聴者数が過去最高を記録! 田中英二の単独カメラ増やします!
若林「これほど先頭でしかも5台で争うバトルは今までどのバトルにもない!!!
首位イヨから5位フブキまで、その車間距離はもはやセンチメートル単位ッ!!
神、悪魔、獣、天使、そして吹雪……五つの異能が一つに溶け合い、飯坂温泉街を光の奔流が駆け抜けるゥゥッ!!」
イヨのスープラが放つ神々しい白い光を、フリスのケイマンが甘い綿雪で包み込み、そこへちとせの絶対零度の吹雪が叩きつけられる!
さらにシラヌイのLFAが「白い激情」の熱波で氷を蒸発させ、その僅かな真空地帯を、フブキのエミーラが透明な刃となって突き進むッ!!
イヨ「……ふふ、楽しいねぇ。ボクの神域に、これほど多くの者が踏み込んでくるなんて……ッ!!」
フブキ「お姉ちゃん……ちとせさん……! 私も、そこへ行かせてもらうわッ!!」
若林「先頭集団が完全に一列の『光の帯』と化したァァッ!!
誰か一人がミスをすれば全員が砕け散る、死のダンスだァァッ!!
これこそが、エーペックスカップ第7戦の到達点ッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
綺麗すぎて涙が出ちゃうよぉっ!
五人の女の子たちが、夜の街を虹色の線で塗りつぶしちゃってるよぉーっ☆!!」
ユナ「田中くんの様子が変、、、、? ブロックしない、、、?
今は協力しようってコト? いいよ、、、なら、、、、さらに前を抜くッ!!!」
ユナの86が、田中のFDのインサイドをスルスルと抜け、弾丸のような加速で前方へ躍り出る。
田中はあえてラインを大きく取り、背後のシオンやクレアに対して「壁」となるようにFDを滑らせた。
田中(やっと気づいたか、、、俺はここからは守備でいかせてもらう、、、、ッ!!)
(前のウラカンやシロンやRはそうしないとキツイだろうからな、、、、)
田中の視線の先には、狂気を見せる黒川のエボや、1500馬力のシロン、そして猛り狂う銀色の狼、高橋勇太。
並の若手では一瞬で飲み込まれるであろうその修羅場を、自分が背後で抑え込み、ユナという「矢」を上位へと解き放つ!
若林「なんと、22位・23位の順位が入れ替わったァァッ!!
夢野ユナが前に出て、田中が後方へ回る!
これは……守備の構えだッ!! 田中英二が、自らの順位を犠牲にしてでも、ユナを上位へ送り込もうとしているゥゥッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆ 田中おじさま、超絶イケメンだよぉっ!
ユナちゃんという可愛い女の子のために、鉄壁の守りを見せちゃうなんて……
これが大人の余裕だねぇーっ☆!!」
久我ヒカル「見えた、、、ロックアップ!!!!!」
レクサスRCFのコックピットで、久我はパドルシフトを電光石火の速さで叩く。
8-Speed SPDSが、わずか0.2秒という瞬きよりも速いレスポンスで、大排気量V8のトルクを逃さず路面へと叩きつけた!
若林「ン? 久我ヒカルウウウウウウウ!!!!!
9台一気にごぼう抜きしてしまうゥゥゥゥ!!!!!!!
何という加速! 温泉街の建物を震わせるV8の重低音と共に、青色のRCFが突き抜けていく、、、!!」
シオン「ウソでしょ、、、! なんであんなに伸びるのよ、、、、」
クレアのGT-R、そして追撃していたシオンのR34までもが、まるで時が止まったかのように一瞬で置き去りにされる。
久我の視線は、23位へ浮上したユナの86を、すでに射程圏内にロックオンしている!
若林「一気にユナの背後に張り付きます!!! 素晴らしいオーバーテイクです!!!
33位から一気に24位へ!! まさに蒼き稲妻、飯坂温泉街を光速でジャックしたァァッ!!」
マヒロ「流石RCFだね! 黙って終わると思わなかったー✩
RCFの変速レスポンスはなんと! 0.2秒なんだー✩
ヒカルくん、その電光石火のシフトチェンジで、ユナちゃんのお菓子トラップも飛び越えちゃうかもねぇーっ☆!!」
岡田「流石は久我だッ!! 柊と同じ俺のライバルだぜ、、、ッ!! 速く来て俺たちと走ろうぜ、、、ッ!!!」
岡田のGRヤリスが、温泉街の狭い橋を駆け抜けながら、バックミラーの遥か彼方へと叫びを放つ。
その声に応えるかのように、24位・久我のRCFのV8エンジンが、さらなる高回転域の共鳴を奏で始めたッ!
久我ヒカル「岡田……待ってろよ。今すぐそこまで、この0.2秒の世界で駆け上がってやるッ!!」
若林「熱いッ! 9位・岡田大成からの激励だァァッ!!
かつて死闘を繰り広げたライバルたちの絆が、この飯坂の夜に火を点けたッ!!
久我のRCF、ユナと田中の連携さえも置き去りにせんとする、凄まじいプレッシャーだァァッ!!」
マヒロ「きゃあぁぁっ☆
大成くん、ライバルの登場にワクワクしちゃってるねぇっ!
男の子同士の『速く来いよ』なんて、最高にエモい展開だよぉーっ☆!!」




