表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生君主 ~伝説の大魔導師、『最後』の転生物語~  作者: マツヤマユタカ@ワンバイエイト第四巻発売中!漫画も第二巻発売中!
第十一章 神の棺

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1426/2928

第千四百二十五話 案内

 1



「それは怖いね」


 ガイウスが、結構真剣な表情をして言った。


 カルラはうなずいた。


「ああ、こういうのはあまり得意じゃない。とはいえ、逃げられてしまった以上、いつまでもこんなところにいても仕方がない。諦めるとしよう」


 カルラが溜息混じりに言った。


「だね。逃げちまったもんはしょうがない。まあ当初の目的はアルスたちを連れ帰ることだし。良しとしようか」


「そうだな。では早速中へ入るとするかね」


「ああ、カルビンがどうやら俺に会いたがっているようだしね」


 ガイウスはそう言いつつ、邸に向かって歩き出した。


 カルラも歩調を合わせて歩きながら、ニヤリと笑って言った。


「さて、ずいぶんともてるな?」


 ガイウスは大きな溜息を一つ吐き出した。


「やめてくれよ。気持ち悪い。聞いた話だと相当に悪趣味な奴なんだってよ?」


「ああ、シェスターから聞いた。出来れば会った途端に殴りつけてやりたいくらいだ」


「一応ダメでしょ。一応ね」


 ガイウスはカルビン邸の門を潜りながら、軽めの口調で言った。


「一応でいいのか?」


 カルラが口の端を歪めながら言った。


 ガイウスは肩を大きくすくめた。


「さあ、正直俺も会いたくも、話したくもないしね。場合によっては……いいんじゃない」


 するとカルラが大きな声で笑った。


 ガイウスもカルラに合わせて大声で笑った。


 二人はかなり豪快に笑い合いながら、カルビン邸へと乗り込むのであった。



 2



「ふん、さすがに豪勢な造りだね」


 カルラが鼻白みながら言った。


「色々と阿漕な真似をしているんでしょ。でなけりゃ一代でこれほどの邸は建てられないよ。ましてやここ、本宅じゃなくて、数多ある別荘の一つだし」


「ふむ、カルビンというのは、一代でのし上がったのか?」


「ああ、そう聞いているよ」


「ほう、そうなのか」


 二人はカルビンの召使いたちに案内されて邸内を歩いているにもかかわらず、まったく気にせず大きな声で話していた。


 だが召使いたちも何一つ苦言を呈することもなく、無言で案内し続けた。


 そのためか、ガイウスがいたずら半分に召使いたちに話しかけた。


「ねえ、この邸ってさあ、若い女の子たちがよく攫われてくるんだよね?君たちはもちろん知っているよね?」


 ガイウスの挑戦的な問いであったが、召使いたちは皆、能面のように顔色一つ変えることもなかった。


 その中で先頭を行く執事が、やはり顔色を一切変えずに言ったのだった。


「申し訳ございませんが、存じません」


 にべもない執事に対し、ガイウスは舌をべーっと大きく出すのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=46484825&si
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ