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転生君主 ~伝説の大魔導師、『最後』の転生物語~  作者: マツヤマユタカ@ワンバイエイト第四巻発売中!漫画も第二巻発売中!
第十一章 神の棺

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第千四百二十三話 気配

 ガイウスは足下をじっくりと見下ろして、敵の姿を探した。


 だが一向に、敵の影すら見当たらなかった。


 そのためガイウスは、先程よりもはるかにゆっくりと、さらに降下しはじめた。


「……どこだ?……お~~い……いるんだろう?……出て来いよ~~……」


 ガイウスは小さな声で見えざる敵に対して語り掛けるも、当然のことながら返答はなかった。


「……返事無しと……ま、そりゃそうだ……そうなんだけど、そろそろ出てきて欲しいなあ~なんて思ったり、思わなかったり、またまた思ったり、思わなかったり……どっちなんだ~俺~……」


 ガイウスは暇つぶしのつもりなのか、クドクドと独り言を言い続けた。


 だが敵は気配だけをわずかに感じさせつつも、その姿は一向に現わさなかった。


「……出て来ない……全然まったく出て来ない……こりゃ、この前の時とずいぶん違うな。前回は速攻で襲ってきたもんなあ……」


 ガイウスは、ほんのわずか下降をし続けながら、集中力を切らさずに周囲を警戒した。


 するとわずかに敵の気配が変ったように、ガイウスには感じられた。


「……攻撃態勢に入ったってところかな?……」


 ガイウスはより一層、警戒の色を強めた。


 そしてさらにゆっくりと下降する。


 ゆっくりと、ゆっくりと、静かに下降をし続けた。


 すると、再び敵の気配が変った。


「いよいよか……さあ、来い。相手になってやるぜ」


 ガイウスも完全臨戦態勢に切り替え、どんな攻撃が来ようとも対応できるように十全に身構えた。


「……さあ来いよ……さあ……」


 ガイウスはどんどんと下降した。


 そして……。


 ついに地上へと辿り着いてしまった。


「……ええと……お~い……いませんか~?……完全に降りちゃいましたけど~……」


 ガイウスは地面にしっかりと足を下ろして、間抜けな台詞を呟いた。


 だが、敵は現われなかった。


「…………まさか…………」


 すると突然、音もなくカルラがガイウスの隣に降り立った。


「どうやらそのまさかだね」


「……嘘でしょ?逃げやがった?」


「ああ、まるで気配がないからね。逃げたね」


「いやいやいやいや、マジかよ。俺もの凄い緊張してたのに……」


「間抜けだな」


 カルラが鼻でせせら笑った。


 ガイウスは頬をピクピクと引き攣らせて反抗した。


「ちょっと待ってよ!それは俺のせいじゃないでしょ?奴が逃げたからであって、俺が悪いわけじゃないでしょうが!」


「わたしは単に状況を見て言っただけだ。間抜けだとな」


「二度も言った。俺のせいじゃないのに……」


 ガイウスはこの怒りを何処にぶつければいいのか判らず、ただただ怒りに身体を震わすのであった。

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