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転生君主 ~伝説の大魔導師、『最後』の転生物語~  作者: マツヤマユタカ@ワンバイエイト第四巻発売中!漫画も第二巻発売中!
第十一章 神の棺

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第千四百二十二話 ぶうたれる

「来るぞっ!」


 カルラの短く鋭い警戒の声に、ガイウスは素早く反応して空中へと飛び上がった。


「なるほど。確かにこの感覚、あの時感じたものとそっくりだ」


 ガイウスは自らの足下から感じる怪しげな敵の気配を、同じ様に上空へと飛び上がったカルラに対して伝えた。


 するとカルラがすかさず同意した。


「ああ、残滓とはよく言ったものだ。確かにこいつは奴そのものではない。だがこれは、明らかに奴の残滓に違いない」


「で、どうする?」


「残滓がどの程度のものなのか、まずは様子を見る」


「だね。こいつの出方を見れば、いずれ本体と戦う時の参考になるかもしれないしね」


「そういうことだ。ではガイウス、飛び込め」


「うおおおおおおおい!今さっき言ったことと違うじゃないかよおおおおおおお!」


 反射的にツッコミを入れたガイウスに対し、カルラは至極冷静であった。


「こんな上空にいては、奴も手が出せまい。ならばどちらかが囮とならなければ、奴の出方を見ることも出来ん」


「で、それがなんで俺なのさ!」


「わたしとお前とでは経験値が違う。故に奴の分析をするのは、わたしが適任だということだ。それにそもそもが、あいつの目的はお前なのだから、囮としてこれ以上ないではないか」


 ガイウスは歯噛みして悔しがるも、ぐうの音も出なかった。


「……わかったよ。俺がやればいいんだろう?……」


 少々拗ね気味のガイウスに対し、カルラはあくまで冷徹に言い放った。


「そうだ。とっとと行け」


 ガイウスは口を尖らせてぶうたれた。


「言い方ってもんがあんでしょうに……言い方ってもんがさ……」


 だがカルラは取り付く島がなかった。


「いいからとっとと行け!この馬鹿弟子がっ!」


「へいへい……行けばいいんでしょ?行けばさ……」


 ガイウスはふて腐れつつも、ゆっくりと高度を下げていった。


「人使いが荒いんだよな~まったく。大体さ~……」


 ガイウスは降下中も飽きることなく文句を言い続けた。


 だが地上二十M程の距離まで降りると、途端に文句を垂れるのを止めた。


「さあて、そろそろ……かな?」


 ガイウスは周囲に頻繁に目を配りつつ、敵の気配を感じ取ろうと集中した。


 すると、ガイウスが程なくして敵の気配を感じ取った。


 だがそれは、微かなものでしかなく、敵の居場所を察知できる程のものではなかった。


「……いるいる……どこだ?……かくれんぼはあんまり好きじゃないんだ。とっとと出てきなよ~……」


 ガイウスは地上十M程のところでピタリと止まり、敵の様子を慎重に窺うのであった。

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