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転生君主 ~伝説の大魔導師、『最後』の転生物語~  作者: マツヤマユタカ@ワンバイエイト第四巻発売中!漫画も第二巻発売中!
第十一章 神の棺

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第千四百十九話 挨拶

「エリースよ」


 エリースは真っ赤なドレスを身に纏い、可憐な笑顔で会釈した。


「アリエルよ」


 深く濃い青色のドレスに包まれたアリエルが、可愛らしく膝を軽く曲げて挨拶した。


「ああ、よろしく。わたしはヘルムート・シェスターだ。こちらは……」


 シェスターは順々にアジオたちを紹介していった。


 エリースとアリエルはそれを時折うなずきつつ、微笑みを浮かべながら聞き終えると、一旦振り返ってイオーヌと目を見合わせた。


 そして再び向き直ると、エリースがゆっくりと口を開いた。


「わたしたちに聞きたいことでもある?」


 エリースの問いにシェスターが若干と戸惑いを見せた。


「そうだな……聞くべきことは全てイオーヌに聞いたかな?ただ顔を見ていなかったのでね。気になっていただけなんだ」


「あらそう。ならもう用は済んだってわけね?」


「そうだな。わざわざ顔を見せてくれてありがとう」


 シェスターが礼を言うと、エリースは笑顔を振りまきつつ、同じ様に満面の笑みを浮かべるアリエルを伴って、優雅にドレスを翻して去っていった。


 一人残ったイオーヌは、軽く室内を見回した後に言った。


「アルスとオルテスは?」


「いや、いないが?」


「一緒に居ると思っていたわ」


「先程まではいたんだがね」


「何処へ行ったの?」


「彼らがあてがわれている部屋へと戻ったよ」


「ふうん……つもる話があったんじゃないの?」


「したさ」


「あら、ずいぶんと早いのね」


「そうかね?」


 シェスターがそう言って首を若干傾げた。


 イオーヌは両手を広げ、肩をすくめた。


「まあいいわ。わたしにも特に話はないのよね?」


 うなずくシェスターを見るや、イオーヌは身を翻して静かに去って行ったのであった。


 シェスターは、イオーヌの退室をハッキリと確認するや、アジオに向かって問いかけたのであった。


「どう思うかね?」


 アジオは上を見上げ、いくらか考えたものの、明確な答えは出なかったようで、首をすぼめて返答をした。


「さあ、よく判りませんね。アルス隊長たちに関心があるようでしたが、彼らはずっとこの邸に居たわけですしね……」


「その通りだ。今更アルスたちでもなかろう」


「では……」


「アルスたちに関心があると見せかけたのだろう」


「てことは……関心は、やはり貴方ですかね?シェスターさん」


 するとシェスターが、ニヤリと笑みを見せつつ首を横に振った。


「いや、違うだろう。わたしではないはずだ」


「では誰ですか?」


 シェスターは軽く首を傾け、一つ鼻を鳴らした。


「決まっている。ガイウス君さ」

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