第40話 むしやさいと、けっきょくおにくです
お昼は超簡単に鶏肉と野菜を蒸してみた。
街で買ってきたお芋とかぼちゃも混ぜて。
「ア゛ア゛ア゛ー」
『む、野菜より肉を多めにしてほしいのだが』
肉食動物に野菜ばかり食べろとは言えないし、アルノーとピエールは自力で狩ってくるからそれは良いんだけど、調理ってなると塩コショウだけなのきついんだよね。
ソースから手作りとかしたことないから……困ったね。
困ったところで大した知恵も出ないので塩コショウとハーブで牛と鹿の魔獣肉を焼いた。
……牛タンがあったのでルルカに出来るだけ薄めにスライスしてもらった。私は薄い方が好き。
分厚いのをマンゴーみたいにするのをアルノーとピエール用にも切ってもらった。ま、パパとアルノーとピエールは両方食べたいって言ったよ。
スジ肉とヒレ肉はモツの時のように煮込んでもらおう。今夜の分☆
キャベツは本当はごま油と塩昆布で浅漬けにしたい。ナイナイ尽くしだよぉ。
料理が仕上がったので早速お昼ご飯。
「野菜を蒸して食べるのは食べやすくなってよいね」
「ア゛ア゛ア゛ー、モットーォ」
『……やはり一手間は素晴らしい。生で食べるのもいいが蒸すのは悪くない』
私としては少し物足りないけど、自分の畑で採れた野菜っていうのはポイントが高い。
ピエールはカボチャが気に入ったらしい。採れたてのキャベツとニンジンを味わってよね。アルノーはアスパラだって。
でも結局はお肉か主役だった。
「ふむ、歯ごたえがある部位はあまり好きじゃなかったが食べ方次第たったのだな」
塩コショウで焼いたタンにレモンの汁をかけてもらった。
レモンがあってよかったぁ。
パパはタンはスープで煮込んだものが好きだったらしいけど、街ではステーキみたいに厚めに切って焼くのが主流だから久しぶりに食べたそう。
……スープで煮込むのが出ていたのは多分お高いお店かコックさんがいるお家の料理かな。パパが途中で「はっ」っとなってごまかしたの。
『貴族臭を隠しているようだがどう見ても貴族であろう』
アルノーが呆れた声を出す。街にいる人やリカちゃんを見たらわかるだろうって。
そもそも基準にすべきレベルがわからないんだ。
ボンボンって言われたら「そうだろうな」とは思うし、貴族って言われたら「そうなんだ」って感じ。
浮世離れしてるのは、引きこもってるし、錬金術で稼いでてお金は困ってない、で通じるよねぇ。
(隠しているみたいだし、私はパパが貴族とかどうでもいいから知らないふりしておこうよ)
うん。私は今の暮らしでいいと思うし、パパが隠しているなら戻りたくない理由とかあるんだろうし。
『お前もたいがい浮世離れしているだろう。子供らしくない』
(子供らしさってなんだろうねぇ)
中身、おばさんだしぃ。ってまだアルノーにも言ってないから仕方なし。
……「変」とは思われていたことに地味にショックだ……
ピエールはパパにレモンをたっぷりかけてもらって分厚いマンゴータンを食べている。やっぱりニクニクした食べ方が好きみたい。
アルノーは両方をじっくり楽しんだ。
イチゴは生クリームを添えと、べっこう飴コーティングなイチゴ飴で食べた。
……アイスとかも一緒に食べたいね。、たくさんあるから、リカちゃんちにもおすそ分けしたいね。きっとベラさんが喜んでくれる。
ケーキとかも焼けるといいなぁ。ルルカにイメージをちゃんと伝えられたら可能だね。
ピエールはイチゴ飴にツボった。ずっとパリポリしてる……
「フィー、パパはまた仕事に戻る。あだないことはしないようにな」
パパがテーブルを片付けて、ルルカが洗ってくれた。
ルルカも美味しいを共有できたらいいのにねぇ。
私は午後はお昼寝することにした。ピエールが添い寝してくれるって。
アルノーは……散歩だって。
もふもふサンドは夜までお預けかぁ。




