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おなかすいたでしゅ!!~転生したらちびっこだったので、おいしいものを探してがんばりましゅ~  作者: 紫楼


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第16話 おべんきょう

 次の日から言葉と行動をルルカとピエールに学習してもらうことにした。


 私もこの世界のことは怪しいので一緒にお勉強。パパが本を出してくれた。

 みんなで食べ物や右左、手足、きれい、美味しい、時間、季節、みたいなよく使う言葉を。

 この世界の季節のこと、お金のこと、知らないことがいっぱいで、ルルカの方が覚えがいいくらい。

 三歳児、キャパ狭い。え、私が馬鹿なせい!?


 幼児の脳にパパが配慮して毎日一時間程度のお勉強会。

 パパは仕事に集中すると外の声が聞こえないっぽいからが自我を持ってからはかなりセーブしてるみたいで数時間おきに様子をチェックしてる。


 今日はお昼ご飯の後におやつつくりにチャレンジした。ルルカの調理の腕が上がって、簡単なものにチャレンジできるようになった。

 私が横でピーチクパーチク指示したらいい感じに動いてくれるのだ。


「ルルカ、これ、まぜまぜしてくだしゃい」

 フィーが材料を指定して両手をぐるぐる回すと、ルルカは無言で材料を準備して、混ぜはじめた。


「ちいさく、まるまる……そう!それくらい!」

 完璧な私の手のひらサイズの球体が次々と並んでいく。


「やわらかくやくの。カチカチはダメ」


 ルルカがオーブンの火加減を調整しセットすると、しばらくしてふわっと甘い香りが広がった。オーブンはなんか鉄製ストーブのような作りのやつだよ。

「できたー!」

 焼きあがりは球体がすこし崩れていたけど、ちゃんとクッキーが焼けた。


「パパ、おちゃのじかんでしゅ」

 パパが様子を見に来たときにちょうど焼きたてだ。

「ん、今日はクッキーか。美味しそうだね」

 パパはまずベリー風味のお茶で口をしめらす。

 この国はフルーツティーが人気らしい。いろんな種類が棚にあって。

 私は、一番最初に酸っぱいのにあたって咽たからパパに「お茶はまだ早いようだね」って言われちゃった。ぐぬぬ。ミルクばっかりで飽きたよ。


「うまい」

「ア゛ア゛ー、モットー、ホシイ、ソレーオイシー」

『ふ、これは良い食感だが、すぐに口から消えるな』

 ピエールがちょっとだけ、場に合った言葉を言うようになった。繰り返し話しかけると覚えるので頭が良い。でもまだ、たまに破廉恥だけどね。


 夜にはおかずパンケーキやなんちゃってパスタなんかもだせるようになった。私の分は柔らかめ、薄味、小さめに切る、って手間があるけど、ルルカがきっちりやってくれるので安心だ。


 アルノーとピエールがたまに大きなエモノを連れ帰ってくるので困るけど、パパがサクサク処理してくれる。

 こんな場面だと有能なのに、パパはちょっと目を離すとモサモサっとなる。

 イケメンなのに容姿に興味がなさすぎる。


 アルノーとピエールは森に入っては果物や魔物を持ち帰って、私にも魔石をくれる。この森、実は危ない森なんじゃ……って思ったら家の周りに結界石を置いているから心配ないんだってアルノーが教えてくれた。


 ご飯作る、勉強をする以外の時間にはアルノーにこっそりと魔力について教わっている。まだ使うのはダメだけど基礎、体内に巡る魔力を貯めたり発散させることが将来のためにいいんだって。

 魔力が高いとまず身体に循環させることで躓くから早いうちに慣らした方がいいってアルノーは言う。パパも魔力は高い方だと思うから苦労したってことかな。


『人間の決まり事はまどろっこしくていけない』

 モノリスキャットって物知りだねー、みんな賢いのかなってチラッと考えたら『私は特別なのだ』って怒られた。心読まないでよね。


 アルノーが言うには私の魔力はパパも超える可能性があるって。素質をもってれば、成長とともに魔力は高く強くなるけど、スタートが遅いとその分伸びる率がさがるんだとか。重大発言だよね。


「まりょく、フィーはものがしまえるのときれいきれいをおぼえたいでしゅ」

 空間魔法と生活魔法、生きていくのに便利な魔法は絶対覚えたい。


『生活魔法は最初に習うであろうから多少はつかってもいいが、空間魔法は失敗すると身体が吹き飛ぶから勝手に使おうなどと思わぬように』


 吹き飛ぶ!?


「しょんなー」


 物が仕舞える魔法、こわい。


「ア゛ア゛アー、ブシャー!!イターイヨー、ダーメヨ」


 ピエールも怖いよ……実は全部わかっていて言ってないよね!?




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