第14話 みんなでクッキング
レッツクッキングー。
……包丁がもてない幼児と料理に興味がなないオジサンと自我のないホムンクルス……困っちゃうね。
私はまだしっかりしたお肉が食べられないのでどうしたものか。
だけどお肉だって食べたい。蛇とオオカミが美味しいかはわからないけどさ。
とりうえず食べられるかもなミンチにしようと思い立った。ミンチならボールにしてもそのままスープに入れても、私も食べられるかも。
パパとセシルさんにお肉をギッタギタのミンチにするようにお願いした。
「ミンチ……」
「それは食えるものになるのか!?」
『……せっかくの肉をつぶすのか』
アルノーには(君たちの分は普通に焼くのもあるから)って言っておいた。
私は身振り手振りでやってほしいことを説明した。そうするとルルカがモクモクと作業してくれる。
「パパ、セシルさん、ルルカをまねるでしゅよ」
ズドドドと包丁でお肉を細かく叩いてミンチにしてくれるルルカをみて二人はあわてて作業をする。
混ぜる香味野菜も細かくしてもらって混ぜる。
調味料が、塩、コショウ、ハーブ、何かわからないスパイスっぽいナニカ。
冒険しないで、塩コショウで味付け。
そうして、ミンチになったお肉を丸めて欲しいと頼む。
「これくらいでひらたくしたにょと、これくらいのまんまる」
平たいのはハンバーグっぽく、丸いのはミートボールっぽく。
あとはスープ、昨日と一緒で野菜をみじん切りで代り映えはしないけど、ミートボールを入れる。昨日とは少し違う種類のお野菜も入れてささやかな味変。
ちなみにパパたちにはアルノーたちと同じくそのまま焼いたものも用意するよ。
「こっちのおにくはステーキみたいにきってだしゃい」
本当は揚げ物も良いと思うけど、私の身体には作るのも食べるのもまだ早い。
パパとセシルさんはルルカに負けじと真剣だ。
私はいくつかのハーブの匂いを確かめて使えそうなものをお肉に揉み込むようにしてほしいと頼む。塩とコショウもね。
途中で野菜スープの灰汁をとってもらって。
お肉はセシルさん、ちゃんと焼けるというのでお任せした。
「素材収集の時に一緒に行動する冒険者を見てるからできる」
「それなら私だってできるのだが」
って……パパも言ってるけどどちらも怪しいな。
私が鉄板の前に立つわけにはいかないので、セシルさんの様子を見守る。
まずはステーキ一枚で挑戦。
「ファイア」
「ア゛ア゛ア゛アー、コラー!!ウルサ!!」
セシルさんの声にピエールがこの場に合っているような鳴き声を上げる。
お肉は瞬時に焦げた……
「……」
「ア゛ア゛アーーー、ダメーーー」
食べ物じゃなくなった真っ黒の物体をピエールは悲し気に見る。
見てからの……キツツキ攻撃。
「ア゛ア゛ア゛ーーーーコノアマー、ブッコロスゾ」
すっごい物騒な言葉が出てきた、しかも場面に合ってる。アマ?
……食べ物の恨みは恐ろしいよ。仕方ない。
「わるい、やめてくれって」
セシルさんはピエールのツッツキを遮り、腰のポケットから干し肉を出した。
「俺のとっておきの酒のおともだ、ゆるしてくれ」
お酒のおとも!?レーションで十分じゃないじゃん。
「ア゛ー、ダメェ、ピ、ヴヴーー」
ダメと言いつつ、干し肉を受け取って食べた。
「ア゛ア゛アー、イイワァ」
左右に揺れて羽をユサユサ動かして尻尾を振ってるので機嫌が直ったみたい。
「セシルさん、おにく、よわいひで、ゆっくりしてくだしゃいよ」
炭火焼きのレベルを超えてるってば。
「ははは、どれ、私が焼こう」
ってパパもちょっとマシくらいの炎で焼いてピエールに前髪を食われた。
「ア゛ア゛ア゛ハバババーー、クソッタレー」
美形でもロン毛の部分ハゲはちょっと……
「やめなさい!!」
パパはなんとか前髪を守ってた。
そして様子を見ていたルルカがキッチンにフライパンに似た道具で、良い感じに焼いた。ルルカすごい。
私がキラキラした目でルルカを見るとパパとセシルさんはしょんぽり、バツの悪い顔をしていたよ。
最後に出来上がったスープ、お昼に作って置いたうどんを入れてみた。
ぶつ切りで太いのでなんちゃってペンネかもしれない。スイトン?
パンは普通に街で買ったパン、チーズをのせた。
私はパンは無しにした。うどんとミートボールで十分。
なんとか仕上がった料理を並べて、いただきますをするよ。




