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Magic of OZ~天性持ちの転生者~  作者: 赤間 そあ
~第三章 国境都市編~
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~色欲のお仕事①~

『歓楽街』 冒険者、旅人、行商人、兵士、果ては貴族に至るまで、男達は日頃の疲れを酒と共に流し女に癒しを求める。女達は体を張ってそんな男共から金を稼ぐ。夜な夜な大人達がが集まり金を使いまた落とす場所である。

遊郭、酒場、宿屋等が点在し辺りが暗闇に染まる頃から、きらびやかになり朝まで賑やかになる。


ミーアの歓楽街には以前、老舗遊郭『桜華楼』と言われる最大級遊郭があった。戦争の影響で上客だった冒険者組合支部の冒険者や商人の足が遠退きその遊郭は衰退し廃業したのである。


今回この『歓楽街』の立て直しを国境都市ミーア領主ジル=ヴァンクリフ辺境伯の命により任されたのが色欲の魔王アスモデウスのローズ=ダイアモンド。前世では、ネオン街の顔役でありNo.1キャストの名を欲しいままにしていた。彼女の周辺からは『女帝』として言われ生きてきた生粋の夜の蝶だ。

そのローズが歓楽街の顔である『桜華楼』を復活させ、夜の街に活気を取り戻す。


~ある日の昼間~


「流石に老舗だけあって造りが良くて、掃除すれば綺麗なものですわ。」


「まったくだ。」


「傷みのある箇所はヂヂの大工組合に修理の依頼して修理し終わったから問題ないわね。ところで、ローズ様はどちらに出掛けられたのかしら?」


「さぁ…わかんないす…。」


今後、歓楽街の拠点として使用するため5階もある建物を掃除しおわり、店舗前の道から『桜華楼』を見上げる者達がいた。


シェリー=ルスタイン

オーガスト=ギュスターク

ラベンダー

ガーネット


ローズの下につくようにジルから命を受けた四人だ。

四人はローズから「綺麗にしといてくださる。」と言われ修復したのだが当の本人が帰ってこず、暇をもて余していた。

仕方なく、5階ある『桜華楼』の最上階に戻り茶を啜る。その建物の5階全部屋は関係者のフロアとなり、ローズの自室や事務室、他にも何部屋かあるのだが、四人はその一室である休憩室にしていた。


「やっぱ、ラベンダーさんの淹れてくれた茶はうめぇな。」


「あら、おきに召して頂けてなによりですわ。」


「ほんと美味しい。さすがですね。同じ女性として尊敬します。」


「シェリーさんにも褒められるなんて、わたくしも嬉しく思いますわ。」


「此れからどうするんすか?」


「んーーー。流石に経営の事は俺にはさっぱりだ。」


「私も、兵を育てる事しかしてなかったし……。」


「わたくしも、本来メイドですし。」


「そっすね。元締めを待つしかないっすね。」


四人で茶を啜りながら談笑していると突然、休憩室の扉が開いた。


「皆さん、ただいまぁ。見違えるくらいに綺麗になったわねぇ。」


「「「ローズ様!!」」」


「ごめんなさいね。建物のこと任せっきりにして。」


「いえ。それは良いのですが、どちらへ行かれてたのですか?」


「フフフ。ジル君にある人を紹介してもらってね。少しお話をしてきたのよ。もうすぐ、ここに来られる筈だし皆さんは応接室に集合しておいてね。ラベちゃんはお茶の用意しておいてね。」


「「「はぁ………。」」」


帰ってくるや否や、4人にはローズの考えている分からず言われるがまま、言われたことをすることになった。

"ある人"が来る前にローズは、応接室に向かい『桜華楼』と『歓楽街』のことを部下である4人に話す事にした。


「はぁぁん。やっぱりラベちゃんの紅茶は最高ね。」


「ありがとうございますわ。」


応接室のソファーに腰掛け、紅茶を飲み終えローズは四人に話を始めた。


「さてここで、皆さんにひとつ質問。『歓楽街』に一番必要なものは何だと思う?」


「んーーそうですね。酒場ですかね。賑やかしには、やはり必要かと。」


「シェリーちゃんは?」


「やっぱり、宿屋かしら。泊まり客がいないと儲けも少ないですから。」


「ラベちゃんはどう?」


「わたくしは、遊技場なんかがあればよろしいかと思いますわ。裕福な者は湯水の如くお金を使うと思いますから。」


「ガー君は?」


「うす…。場所よりもまず人を呼ぶ事が大事かと。」


「ウフフフ。皆色々考えてくれたのね。けどね大事なのはそこじゃないのよ。」


「と、言いますと?」


「酒場、宿屋、遊技場、遊郭を主に利用するのは誰やと思う?冒険者や商人、それに貴族でしょ。冒険者はラスが支部復活のため奔走してるし、リップやブレッド、アイスの商売が軌道に乗れば諸外国の商売人に噂が広まる、この街の宣伝にはヴァンが一役買ってくれてるしね。集客に関しては私達はあまり動く必要がないのよ。」


「そう言われてみればそっすね。」


「そこで、質問の答え。この街に一番に必要なもの。それは経営学と接客のノウハウよ。」


「要するに従業員すか?」


「んーそれではちょっと足りないわね。例えば、ガー君。最高級の宿屋があるとするでしょ。部屋は豪華、食事は最高。けど働いている者達が発する言葉が汚く態度や愛想が悪い。そんな宿に次も泊まりたいと思う?」


「思わないすね……。」


「ガー君やラベちゃんみたいな執事やメイドが対応してくれたら、お客さんも喜ぶと思うの。ミーアの歓楽街はある一定以上の接客技術を持つ者しか働いていない、そんな夜の街にしたいのよ?」


「なるほど……。」


「ウフフフ。そこでね、ジル君に紹介してもらった人の出番。そろそろ到着する頃だと思うから迎えに行って来るわね。」


ローズは、応接室に四人を残しある人を迎えに部屋を出ていくのであった。

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