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Magic of OZ~天性持ちの転生者~  作者: 赤間 そあ
~第三章 国境都市編~
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~憤怒の行動②~

コンコンコン………。

扉をノックする音が聞こえる。


「…来たか………。……入れ………。」


間もなく、三階の自室の扉から4人の男達が入ってきた。それは憤怒の魔王の部下になったブライ=ハイ、ラゴール=サザンクロス、ゾル=ホーン、プリズナーの4人だ。


「失礼します代表。」

「ったく、なんだよ。」

「俺たちゃ、ちゃんと鍛練してたぜ。」

「そうっすよ。サボってないっすよ。」


ブライ以外の三人は、叱られると思っていたようで不貞腐れていた。


「……五月蝿い…。黙って聞け………。殺すぞ…。」


ラス=ギャレットは、騒がしくする3人に向け殺気を放つと、彼らは額から汗を出し静かになった。


「………貴様等に、ある事を任せる……。」


椅子に腰かけたまま唐突に話をするラスにブライが答えた。


「任務ですか?」


「……そうだ。まずはこれを見ろ………。」


ラス=ギャレットは冒険者組合総本部からミーアに支部を再度立ち上げるに必要な許可が書かれた書類をブライや、他の者たちに見せた。


「………そこで貴様等には、今からインザス共和国とグリム公国の、間に位置する『農業国ユルク』の冒険者組合支部に行き、A級以上の上位冒険者になってきてもらう…………。」


「……しかし、街から離れるとなれば主から与えられた職が疎かになりますから些か無理があると思われるのですが?」


「………問題ない………。貴様等が素早く上位に上がれば良いだけだ。それでも気にする様ならば代理を立てる………。これは、ジルも了承済みだ………。」


「そうですか、わかりました。その任、お受けしましょう。後、ひとつ聞いても?」


「……なんだ……?」


「何故、農業国ユルクなんです?冒険者組合ならばインザス共和国や本国首都プリスデンにもありますが。」


「…ユルクの冒険者組合で昔、俺が一時冒険者として活動していた場所だ。強い魔物がいる迷宮がある……。そこならば、手早く上位にいけると判断したまでだ……。向こうのギルドにこれを渡せ……。」


ブライは、4人の誰よりも早くにラスの意思を汲み取り、ラスから手紙のようなものを受け取った。概ね冒険者組合への紹介状だろう。


「へへへ。面白そうだぜ!」

「その通りだ!腕が鳴るってもんよ!」


ラゴールとゾルはなんだか嬉しそうだ。鍛練ばかりで飽き飽きしていたのだろう、少し旅行気分でいた。

だが、その決定に位を唱える者がいた。プリズナーだ。


「ちょっと待ってくださいよ憤怒の旦那。この面子だと、どうせこの人等にこき使われるんすから遠慮したいんすけど。」


「誰がこき使うってんだ!!」

「俺達が悪者みたいじゃねぇか!!」


「あんた等ねー!どうせ飯の支度やら洗濯やら、全部俺にさせる気でしょーが!!そんなんこっちはお見通しなんだから!!」


「んなもん、当たり前だ!!弱い奴がするもんだろうが!」

「『強きに従え。従わぬなら強くたれ。』って言葉知らねーのか!」


ラゴールとゾルは自分の世話をプリズナーに押し付ける気まんまんだった。家事全般を二人が出来るわけ無いのは明白だ。


「………安心しろプリズナー。農業国ユルクへは最初からブライ、ラゴール、ゾルの3人に行かせるつもりだ…。」


「本当ですかい!そいつぁは良かった。」


「「チッ……。」」


「続けるぞ……。ブライ、ラゴール、ゾル。貴様等3名は今からでも出立してもらう……。一人でも上位冒険者に昇格次第帰ってこい。それまでは何があろうが帰還は許さん…。ただ行くのもつまらん。貴様等には別々に冒険者パーティーを組み、仲間となる者を勧誘し連れて帰れ。」


「ハッハッハァ。おもしれぇー!」

「なら、何か賭けようぜ!!」


安堵の表情を浮かべホッとしたプリズナーに対して、あからさまに不満げなラゴールとゾルだったがラスの話の続きを聞いて逆にテンションを上げていた。根っからの戦闘狂な種族の血が騒いだのだろう。


「フフフ……。いいだろう。ならば一番最初に昇格し仲間となる者を連れて帰ってくれば、俺から何でもひとつ褒美をくれてやる。但し最下位には厳しい仕置きが待っていると思え……。ブライもいいな……?」


「わかりました。その勝負受けて立ちましょう。」


ブライ、ラゴール、ゾル。三つ巴の戦いの蓋が切って落とされたのだった。ラゴールはブライに一度負けたのでやり返したいと常日頃から思っていた。ゾルは、ここいらで自分の立場を上にしておきたい。ブライは馬鹿二人に格の違いを見せつけるため。3人は互いを睨み合いながら低い声で笑っていたのだった。


その状況をみていたプリズナー曰く、その光景を不敵な笑みを浮かべ楽しそうにしている憤怒の魔王が一番恐ろしかったらしい。


「で、俺っちは今まで通りで宜しいので??」


3人に付いて行かずに済んだプリズナーはラスに尋ねた。


「お前には俺と当分の間、共に行動してもらう……。」


「何するんすか?」


「迷宮探索をする……。」


「探索すか??」


「ああ……。昔からある上級迷宮の変化を最下層まで見に行く………。」


「うげっ!それって一番きついんじゃ……。」


「城で俺から闘う前に逃げた罰だ…。」 (第3部~力量~ 参照)


「そ そんなーーーーー!!!」


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