7、リーフ街
7話です
俺はおじさんが隠れていた馬車の所に向かった。
「おじさん大丈夫ですか?どこか怪我はありませんか?」
「あ、あぁすまない助かったよ。」
おじさんがホットとした表情をしていた。
おじさんは髭を蓄えてとても優しそうな顔をしている。
頭に緑の変わった丸い帽子をかぶってゆったりとした青の服に白色のズボンを履いていた。
「嬢ちゃんは小さいのに強いんだな。」
おじさんが優しい表象でおれをみている。
あ、これ娘と見るときにする目じゃないかな?
「ところで嬢ちゃんは名前は何て言うんだ。」
あー名前か、姿は女だけどまあ、少し名前をいじるか。
イツキ、だからうーん・・ミツキでいいか。
「ミツキって言います。」
「ミツキか可愛い名前だな。ワシは見ての通り商人のラルドだ。
それで1人で何処に行こうとしてたんだ?」
「えーと、リーフ街で船に乗って、アプテットってとこで、学校に入ろうかと思ってまして。」
どうにか思い出しながら説明した。
地名を覚えるなはなかなか難しいものだよね。
「ミツキは学校に通うのか、それならワシの護衛としてアプテットまで雇われないか?お金も少しならだせるが。」
どうせ向かうなら一緒に行った方が、俺も道もわからないし迷うよりはいいか。
「はい、お願いしますラルドさんこれからよろしくお願いします」
「礼儀正しいなミツキは。よし、なら荷馬車に乗ってくれ。」
俺は荷台の木箱の上に座った。
おじさんが馬に鞭を打って荷馬車が動き出した。
しばらく荷馬車に揺られて、俺がドラを投げたり引っ張ったりして遊んでいたら。
「ところでミツキそのスライミーはどうしたんだ?」
おじさんが振り返って俺のドラを見ながら聞いてきた。
「この子は、草原を歩いていたら何故かなついて付いてきたので、そのまま連れてきています。」
「そんな事もあるんだな、しかも緑のスライミーは見たことないな、普通は青色なんだぞスライミーは。」
そうなのこいつ青色が普通なの、知らなかった。
それにしてもドラ、プニプニして気持ちいや。
「ミツキ、リーフ街にもうすぐ着くぞ」
ドラをいじるのを止めて前を向いたら
街の門が見えて、微かに海の匂いを感じた。
リーフ街に入ってラルドさんが、荷馬車を止めた。
「そうだミツキ腹が減ってないか?まだ船がでるまで時間があるから飯にしよう。」
「でも、お金盗まれてませんでしたか。」
「ワハハハハハハ、大丈夫だ、あれは銅貨しか詰まっておらんぞ。ほんとの財布はこれだ。」
とラルドさんが服の中から自信満々に取り出した。
すげー何処に隠してたんだこのおじさん、魔法か魔法なのか?
「飯はおごってやるから行くぞミツキ。」
「ありがとうございます♪」
おごってもらえるならありがたい頭のドラも喜んで跳ねている
てか、今までスルーしてたけど言葉通じてるよなこいつ。
宿屋の隣に荷馬車をを止めて中に入った。
何か小さい食堂って感じの居心地の良さそうな小さな店だった。
中にはそれなりに人もいて冒険者のような人から街の人、漁師のような人と色々といて賑わっていた。
丸いテーブルに向かい合うように席に座ってメニューらしき紙を取る。
・・・読めないぞこれ、何語だ。
ここにきてまさかの通じるけど読めないと言う落ちか。
「ミツキ何がいいか決まったか?」
「あの~、そのですね・・なんて書いてあるか読めなくて。」
ラルドが驚いた顔をしていた。
いや、日本語はわかりますよ、でもこっちの言葉なんか知らねーよ。何て言おうか悩んでいたら。
「そうか孤児だったんだな、何かあったら私が手を貸してやるだから頑張れ。」
ラルドさんが、励ましてくる。
あ、勘違いしてる、待っている、親いるから。
でももう今さら違いますとも言いにくいし、もうその設定でいいや。
「そうだ字が読めないんだったな、ならオススメを選んでやろう。すみません」
宿屋の恰幅のいいおばさんがテーブルにきた。
「はいよ、何にするんだい?」
「オークのステーキとスライミージュースを2つずつ!」
「わかった、すぐに持ってくるからね、あんたオークのステーキ2つ。」
おばさんが奥の厨房に見えるおじさんに叫ぶ。
夫婦でやってるのかこの店。
「ミツキは学校が終わったら冒険者になるのか?」
「はい、そのつもりですけど。」
「それがいいな、初心者の冒険者は死にやすいから学校では学んだ方が無難だろう、」
そりゃ、弱かったら魔物の餌になるのはあたりまえの話しだしな。
俺もまだ戦ったのはスライミーとバットの2匹だし、いや正式には1匹かスライミーは戦ったとは言えないか。
「オークのステーキとスライミージュースお待ち。」
とおばさんが食事を運んできた。
白い皿に大きめの肉がソースがかけられて出てきた。
「さぁ、食べようか遠慮なく食べてくれ。」
「いただきます。」
肉をフォークで刺してかじりついた。
う、うーまあーい、しかも柔らか、味は豚肉のような味だ、生臭くもない美味しー、オークって美味しんだね。
そして青色のスライミージュースを飲んだら、サイダーや、これサイダーや。色々な新発見に興奮していたが、
あ、そうだドラにも餌やらないと。
俺はドラを机に置いて、あ、ナイフがないなと思い、氷のナイフを作って肉を切り分けて机においた。おら食え。
ドラは触手で肉をつついていたが、持ち上げてからだの中に放り込んだ。
からだの中に肉が浮いている。
美味しかったのか机を跳ねながら「ピーーピー」鳴いていた。
「そうか良かったな」と再び持ち上げて頭に乗せて食事を開始した。
ラルドさんが驚いていたが気にせず食べることに集中した。
お巡りさんこっちです、こっちにロリコンがいます。(ФωФ)