23、魔力の練りかた
23話です
今日の授業が終わって部屋に帰って来た。
僕の部屋にネリーがそのまま一緒に入ってきた。
ネリーは自分の部屋使ってないんじゃないのかな?
「ネリー部屋使ってる?」
「ミツキさんの部屋にいますから使っていませんね。」
「自分専用の部屋とか欲しくならないの?」
「私は部屋に一人が多かったのでむしろミツキさんと一緒にいた方がいいです。」
何か今さらっと重いこと言われたけど突っ込まないよ。
でも、何で部屋で一人が多かったのだろうか、監禁されてた?まさかね。
そしてまた一緒にネリーとお風呂に入って浴槽にネリーに抱っこされながら湯船に浸かっていた。
もうなんかネリーがお母さんのようだね。そう考えるともうなんか恥ずかしさがすこしはマシになったよ。
そしてパジャマでネリーに文字を教えてもらって一緒に寝た。
そしてまた真っ黒な部屋にきた。
今日もか嫌だな。
すると不機嫌そうなフェンリルがいた。
「何であんた、昨日一撃で死んだのよ避けなさいよしっかりと。」
やっぱり僕は夢の中で死んだようですね。
自分で自分を殺すこの人の精神を知りたいや。
てか、初心者が見えないスピードでこられてもどう避けろって言うんだよ。
「こんなに分かりやすく殺気駄々もれでやってあげてるのに何でわかんないの?。」
「ごめんなさい、殺気というものがいまいち分からなくて。」
フェンリルがため息をつきながら俺を見てきた。
えー、何で殺気わかる前提でこの人修行してんの!ちょと過程をとばしすぎでは!!
「は~~、わかったあんたにはまず殺気を教える、今からかなり強い殺気を当てるから覚えておきなさい。」
するとフェンリルが僕を見つめてくる。
あれ、体が震えてくる、そして、冷や汗が止まらない何で見つめられてるだけなのに。
何だろう見つめられてるだけなのに殺されるような錯覚に教われる。
するとフェンリルがまた消えた。
顔の横からチリっとしたよく分からない感覚を感じた。
思わずしゃがんだら。横からフェンリルが現れて俺の頭があった位置を蹴っていた。
あ、危な、昨日はあれで死んだのか。
殺人キックしてきますよこの人、これ笑い話にならねー。田中のタイキックがかわいく見える。
そしてフェンリルが僕の横に着地した。
「今ので分かったでしょ、あれが殺気よ、まずそれを読んで攻撃を避ける練習をしなさい。
僕の動きは後から見えるようになるから、まずは殺気を読みなさい、次に気配を読めるようになりなさい、技はそのあと。」
フェンリルは何だかんだ言ってそれなりに考えてくれていたようだ。
初見殺しに合いましたが。
「考えてくれてたんだね、ありがとう。」
フェンリルがすこし照れながら
「別にあんたのためじゃなくて僕のためにやってるだけだから勘違いしないで。」
うん、それは知ってる。
そうじゃなきゃこんな修行なんかやらねーよ。
「じゃあー、今から殺気を感じて避けなさいよ。
そうね私がいいと思うまでやるからじゃあ始め。」
え、マジですか、デスゲームの始まりですか。
またフェンリルが消えた。
相変わらず速すぎて目じゃ追い付けない、どうやってあのスピードを出してんだよ。
同じ体のはずなのに。
すると頭の天辺からまたチリっとした感じがした。俺が慌てて前に飛び込むと。
頭上から、空中踵落としをして地面に打ち付けてきた。
ガァン、と音がして床にヒビが入り破片が吹き飛ぶ。
そしてよけた俺をチラッと見てニヤリとしてまた消えた。
なっ、何て力で踵落としてるんだ。
馬鹿だろ、脳筋だろあいつ、絶対魔法使わないで戦ってただろ。
あんなの喰らいたくない。
俺は慌てて両手を地面について氷の壁で自分を覆った。
これならどこから来ても大丈夫なはずだ。
するとバリーンと音がして一瞬で氷が砕けて霧散した。
目の前に拳をつきだしたフェンリルの姿があった。
え、ワンパンで壊しちゃうんですか。
「誰が魔法使っていいって言ったのかな。
僕は避けろといったんだけど。
それに魔力が全然練られてないから紙みたいなくず魔法ね、それじゃあ取り敢えず死ね」
フェンリルの姿が消えた。
あ、怒らせちった。
そして殺気すらも感じないどこから攻撃をしてくるかわからない。俺は周りをキョロキョロしながらフェンリルを探す。冷や汗が止まらない。
くそ、滅茶苦茶怖い、いった・・・・
ここは俺の部屋か。
考えている途中で殺された。
うん、当たり前だけどフェンリルは本気出して無かったんだね。全く殺気無かったよ。
「これは魔力の練れないと死活問題だな。」
さてまた、取り敢えずドラと遊んで癒されるか。
ドラが手の中に現れると。
「ピーー」、「うん、お前が僕の癒しだよ。」
「お前は魔力の練りかたが分かるか?」
「ピーー」と言って跳ねる。
まじか、俺はスライム以下なのか。
するとドラが淡く光だした。
「どうしたんだドラ!!」
だがドラは答えない、ドラの光が徐々に俺を包みだした。
なんだこの光、暖かくて何か気持ちいな。
しばらくしたら光が消えた。
そうか、ドラは俺を慰めてくれたのか、ありがとうドラ頑張るよ俺。
しばらくドラを弄って遊んだ。
そしてドラを戻して、ネリーを起こした。
ネリーと一緒に食堂に行って、朝食を食べていると。
「すみません。」
声がかかった方を向くと一人の男子生徒が立っていた。
何か苛められてそうな感じの気の弱そうな感じの子だった。
何か前の俺みたいな奴だな。
「何ですか?」
「ごめんなさいミツキさん、僕は同じ一年生、リクって言います。
あの、昨日貴族を追い払ってくれたのは貴方ですか?」
昨日、あれかあのうざかった奴か。
何で名前知ってるんだと思ったがそういえば入学式で言ってたな。
「うん、まぁそうだけど。」
するといきなりリクが頭を下げてきた。
「ありがとうございました。
入学した時から平民出身の人達は食堂に入りにくくて大変だったんです。
昨日友達から食堂で貴族を蹴散らした人がいたと言う話を聞いて。
本当にありがとうございました。」
何か、お礼言われて嬉しいけど、これ貴族側を敵に回したって事だよな。
はーー、やべーどうするかな。
「いや、お礼言わなくていいよ勝手にやった事だから。」
「それでもあなたのお陰でみんな食堂にこれるようになったのでお礼は言わせてください。
もし困った事があったら出来ることなら僕たちは協力しますので何かあったら言ってください。それでは。」
と言って向こうにいった。
「ネリー俺貴族敵にまわしちゃったかな。」
「大丈夫ですよ、私はいつでも味方ですから。」
あれ?否定しないってことは敵に回してるよね。
え、もうダメなやつなの。
はーもういいや、やってしまったことはもうどうにもできないし。
しばらく座っていたら他にもちらほらとお礼を言ってくる人が表れた。
朝食を食べ終えてまた、午前中の授業が始まって、またコロシアムで魔法の練習が始まった。
「それでは各自昨日の大きさよりもさらに大きく出来るようにやってみてください。」
四人とも手のひらにショットをためていく、ある程度大きくなって一定で止まってしまう。
だいたいみんな、一メートルくらいの直径になっている。
何か、維持するのが辛そうな顔をしている。
でもネリーは涼しい顔をして1番大きなショットを作っている。
「ネリーさんの魔力は素晴らしいですね。」
とアリッサ先生が誉めていた。
俺もやらないといけないのだかどうも体内から魔力を出す方法が分からない。
さっきから両手をつき出してやってるのだか上手く出来ない。
大きく出来ないな。
小さな玉を吐き出して霧散する、何でだ?
取り敢えず落ち着いて目をつぶって考える。
まずは体の流れを考えてみるか。
うーん、胸の中心から手に流すようなイメージをして手から集めていく。するとゴルフボールほどの玉ができる。
ここから大きくする方法が上手くいかない。
大きくしようとするとショットを飛ばしてしまう。
魔力の扱い方が下手なんだろうな。
だからフェンリルに練りかたが下手って言われるんだろうか。
くそ、いったいどうすれば。
「ミツキさん、上手くいかないのですか。」
ネリーが心配そうな顔をして言ってきた。
「うん、何か魔力が上手く練れなくてどうやって魔力を体から出せるかと思って。」
するとネリーが不思議な顔をしていた。
あれ?俺なんか間違ってましたか。
「ミツキさん魔力とは、大気中にある魔素を集めるための力であって、体から出すものではありませんよ。」
え、それってマジですか。
それじゃあ俺今まで勘違いしてた。
ずっと体から捻り出すものかと思ってたよ。
そしたら出そうするんじゃなくて集めようとしないといけないってことだよな。
俺は両手を突き出しながら魔素を集めようと吸い込むイメージでやってみる。
すると手のひらに透明な玉が出来て膨らみ出す。
あ、出来た。何だイメージのしかたの違いか。
そして、簡単に1メートルほどのショットをが出来た。
うん、勘違いって怖いね。
それなら体に溜めたら身体強化とかできるんじゃないのかな。
「ネリー、もし魔素を体にためて身体強化とか出来ないの?」
「その魔法もありますよ、魔法使いは大抵戦うときに使いますね。」
ほらやっぱりだ、よく俺この学校の試験に生身で合格したな。
「その魔法は何て言うの?」
「《レイズ》って言いますよ。」
レイズかちょうど先生もどっか行ったしやってみるか。
まずは体に魔素を溜めていく。
少しずつ体がポカポカしてくる、これが魔力が溜まっている状態か。
体に魔力を溜めていると体が暑くなってきた。
これくらいでいいかな?
《レイズ》
体を淡い光が覆う。
すると体が急に軽くなって力が溢れてくる。
すごい今なら誰にも負けない気がする。
「ネリー魔素っていつも体にためる物なの?」
「そうですね、魔法使う人ならだいたい溜めているのではないですか?」
「ネリーもしだけどさ魔力を練らないで魔法を出すとどうなるの?」
「それは弱い魔法になりますけど、まさかミツキさん今までの魔法はすべて練らずにやっていたのですか。」
「うん、そうなんだよね。」
ネリーが驚いていた。
そりゃそうですよね、魔法使いとしての基本の動作無しで魔法使ってるんだしな。
よしなら今日はフェンリルの奴に身体強化の魔法を使って挑むか。
「ありがとう、ネリーのお陰で魔法を練ることが出来るようになったよ。」
「いえ、それは構わないのですが。
ミツキさんはよく魔法を練らずにあれほどの魔法を使えるのか不思議ですね。」
あ、そうか、俺ネリーに想像魔法のこと話してなかったや。
「いや、じつはさ、想像で魔法が打てるから練る必要が無かったんだよ。」
「だから、魔法の練り方を知らなかったのですね。
でも、想像魔法って初めて聞きましたけど。」
「いや、魔神特有の魔法らしいよ、神様がそう言っていたし、形に縛られない魔法だって。」
ネリーが驚いていた、確かに使い勝手が良すぎる魔法だよね。
それにしても他の3人は何かショットを2メートルほどの大きさで辛そうな顔をしている。
「ネリー他の3人は結構辛そうな顔してるけどキツイものなの。」
「この魔法は簡単ですけど、魔力が小さいと大きさが止まってしまいますから。そこから、さらにその大きさを維持するのにも魔力を使いますからかなり疲れるのですよ。
でも、二メートルほどの大きさに出来るのであれば上級魔法なら使える魔力量ですよ。」
へーならここにいる人は皆上級魔力が使えるのかすごいな子供なのに。
でも、それを涼しい顔でやっていたネリーはいったい。
「それでは今日はここまでにしますので各自寮に帰って休むように。」
いつの間にか帰って来たアリッサ先生が終わりを告げた。
「くくく、これでフェンリルの野郎ーに一泡ふかせてやるぜ。」←ミツキ




