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月の国の先輩  作者: ぬぱ


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3/5

夏祭り

先日先輩の家で課題を終わらせたおかげで今年の夏休みはいつにもまして余裕が生まれた

 そしていよいよ今日は夏祭り当日だ

 僕はいつも以上に気合いを入れて支度をした

 夏祭りは例年同じ神社で行われており、夕方から始まる

 支度を終えた僕は先輩との夏祭りが楽しみのあまり夏祭りが始まるまでまだ時間があったが早めに家を出ることにした


 待ち合わせ場所に到着すると既にそこには先輩がいた

 「遅くなってすみません」

 僕は先輩にそう声をかけた

 その声に先輩は少し驚いて、そして少し笑いながら

 「大丈夫だよ!私も今ついたところだったから!それに集合時間はまだ先だよ」

 そう応えた

 僕たちは少し話ながら神社へと向かった


 神社につくとまだ夏祭りの準備をしていた

 「早く着きすぎちゃったね」

 「そうですね」

 「夏祭り始まるまでどうしよっか」

 「少し周りを歩いてみます?」

 「いいね!そうしよう!」

 そんな会話をして少し神社の周りを歩くことにした


 「それにしてもここら辺は自然豊かだよね」

 「そうですね、周りは田んぼか山ばかりですもんね」

 「こういう自然豊かなところ私好きだな」

 「僕も自然豊かなこの町が好きです」

 「同じだね」

 そういって先輩は僕に微笑みかけてきた

 そんな天使のような笑みの先輩に僕も自然と笑顔になっていった


 夕日に照らされた田舎道を歩いていき再び神社へと戻っていったとき既にそこは多くの人で賑わっていた

 神社の周りはにはたくさんの魅力的な屋台ができていた

 「もう夏祭り始まってる!」

 「そうですね、行きたい屋台とかってあります?」

 「うーん、リンゴ飴に、射的に、金魚すくいに……やっぱり屋台全部周ろ!」

 そういって先輩は屋台の方へ駆け足で向かって行った

 僕はそんな先輩の背中を追いかけて行った


 「悠くん!どう?」

 そう聞いてきた先輩は頭にうさぎのお面をつけていた

 「似合ってますよ」

 「よかった!おばさん、このお面一つお願いします」

 先輩は喜んでうさぎのお面を買いに行った

 「次は食べ物見に行こ!」

 「はい!リンゴ飴とかどうですか?」

 「いいね!買いに行こ!」

 「結構大きいね……」

 「どうします?先輩食べれそうですか?」

 「一人じゃ少し厳しいかな……悠くんと二人で食べない?」

 「……っぇ」

 いきなりの先輩の言葉に僕は驚きのあまり変な声が出た

 「ごめん、嫌だったよね…」

 「嫌じゃないですよ!先輩の方こそ大丈夫なんですか?」

 「…?私は大丈夫だよ?悠くんが大丈夫なら買ってくるね」

 そう言って先輩は大きなリンゴ飴を一つ買いに行った

 「大きいですね……」

 「そうだね、近くで見るとすごいね」

 先輩が手に持ったリンゴ飴はボーリング玉のような大きさをしていた

 「大丈夫てすか?僕が持ちましょうか?」

 「ありがとう、お願いしてもいいかな?」

 そう言ってリンゴ飴を手渡ししてもらった

 見かけの通りこのリンゴ飴はとても重くほんとにボーリング玉を想起させるようだった

 「先食べてもいい?」

 「いいですよ」

 そう言うと先輩は僕の持っているボーリング玉のようなリンゴ飴を食べ始めた

 食べるときに先輩の顔が近づくのに恥ずかしさを感じたため僕が目を反らしていると

 「悠くんも食べないの?」

 そう先輩が話しかけてきた

 少し上目遣いをして来た先輩の言葉に断ることができず、

 「じゃ、じゃあいただきます」

 そう言い僕も反対側からリンゴ飴を食べ始めた

 「このリンゴ飴甘くて美味しいね」

 先輩がそう僕に言ってきたのだが僕は緊張のあまりなにも返すことができず、無言でリンゴ飴を食べ続けていた


 「美味しかったね」

 「そうですね、甘くて量もあったので少し休憩しません?」

 「だったら隣りにある公園のベンチに行かない?」

 そうして僕たちは公園へと向かった

 公園は神社とは違い静かだった

 「少しここで休もっか」

 そう先輩が言いベンチへと座った

 「あまり周れなくてすみません」

 「大丈夫だよ!私もちょっと休憩したかったから」

 それから少しの間沈黙が流れた

 その間に太陽が完全に沈み、あたりは暗くなっていた

 僕たちが今いる公園は街灯が少ないが今日は満月により月明かりに照らされてとても明るかっつ

 「……月、きれいてすね」

 月を眺めながらそうつぶやいた

 「そうだね……」

 そう言った先輩は少し寂しそうな顔をしていた

 「先輩は月嫌いですか?」

 「嫌いじゃないよ!ただ月を見ると少し昔を思い出して懐かしい気持ちになるんだよね」

 そうして僕たちは少しの間月を見ていた


 〘ピュー……ドカンッ〙

 少し遠くからそう大きな音が聞こえた

 「花火あがってるね、見に行こうよ!」

 そう言って先輩はベンチから立ち上がった

 僕もベンチから立ち上がり花火を見に歩き出した

 「どこで見ます?」

 「私、いいところ知ってるんだ!ついてきて!」

 そう言って先輩は山の方へと歩き出した

 僕も先輩のあとを追い花火を見るために山へと歩いていくのであった

 

 

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