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不変と恋の戦争物語  作者: 萩原慎二
夏の花咲く恋日和
33/41

漣が告げる至高の4日間の終わり

前回のあらすじ川柳

       山吹が

        楓と一緒に

         寝ましたよ

合宿4日目の朝。

合宿最後の日で、昼頃にもう帰ってしまう今日。

俺は珍しく早く起きていた。

一日目、二日目と違い、早めの6時頃に起きていた。

皆はまだ寝てるか、ギリギリ起きてるかの瀬戸際の時間である。


自分の荷物をまとめて、私服に着替えて部屋を出る。

階段を降りると、誰か二人の話し声が聞こえる。


「おはよう。皐月、牡丹」

「あ、正木さん。おはようございます」

「あら、今日は早いのね。おはよう正木」


二人は出発の時と同じ格好をしてリビングにいた。

しっかし、この二人は相変わらず起きるのが早いな。


「二人で何してたんだ?」

「特に何も。やること無いから話してただけよ」

「とりあえず、朝食用のサラダは切って冷蔵庫に入れておきました」

「おう、ありがとう。じゃあ、合宿始めての朝食作りをしましょうかね」

「楽しみにしてますよ♪」


そう言って、俺はキッチンへと向かう。

その後ろを、トコトコと皐月がついてきていた。


「どうした?皐月」

「あ、いや………どうやって料理してるのか見たくて………」

「ああ、そういうことか。なら、色々教えながらやるか?」

「いいの?なら、お願い」

「ああ、見ながら作るか?それとも見るだけか?」

「うーん………今回はひとまず見るだけで」

「わかった。じゃあ近くで見ててくれ」


そう言い、皐月を近くに置いときながら俺は料理を始めた。

さっさと手際よく料理を作っていく姿に、皐月がおおと声を上げていた。


だいたい料理が出来上がってきた頃に、二階から山吹先輩が降りてきた。

ゴシゴシと目を擦りながら、俺を不思議そうに見つめる。

そして、言い放った。


「お前………何か変なものでも食ったか?」

「起きて第一声がそれですか。俺を何だと思っているんですか?とりあえず、顔でも洗ってきて目、覚ましてきてください」

「ああ、そうされてもらう」


そう言うと、山吹先輩は洗面台へと姿を消していった。

………しかし、山吹先輩が起きたのに何故楓は起きないのだろうか。

少し不思議に思い、俺は料理を皐月に任せて様子を見に行く事にした。


──コンコン。


「楓ー起きてるかー?」


コンコンとドアをノックするが、部屋の中からは返事がない。

まだ寝てるのか?と思い。俺はドアを少し開ける。

そして、部屋の中を見て驚愕した。


「梓ちゃんと寝ちゃった♪梓ちゃんと寝ちゃった♪えへへへへ──」


──バタン。


俺はドアをゆっくりと閉めて、その場を立ち去った。

え?楓ついに病気になった?

………まぁ、あらかた予想はつくが。

ずっと仲が微妙だった山吹先輩と一緒に寝ることができて舞い上がっているのだろう。

しかし………あの発言はどう見ても百合ですね。ありがとうございます。


人と人との関係とは、尊いものだ。



楓の部屋は何もなかった?として、次は茜の部屋へと向かう。

まぁ、茜はどうせ寝坊だろう。

そう思いながら、俺はドアを勢いよく開ける。


「おーい。茜、朝だぞー。いいかげん寝てないで起きろー」

「ふぇ?」

「はぁ?」

「………………ま、正木?」

「………………あ、茜?」


そこには、純白な白の下着をつけた茜が居た。

まぁ、色も形もしっかりわかるところを見たら、上は一切着てないことがわかる

二人とも動きが止まって約5秒。

ここで俺は後悔した。


すぐに目を塞げばまだ罪が軽くなったもしれない。

茜の顔はみるみる赤く染まって涙目になっていく。


「あ、茜さん。いや、茜様。ここは幼馴染だからって言う理由で許してくれませんかね?」

「もし………立場が逆だったら………お前は私を許せるか?」

「ごめんなさい無理です痛いのだけは勘弁してください合宿でもう何回目ですか?本当にやめ、やめ!!──」

「死ねぇぇぇ!!!」

「ぐふぉあ!!」


思いっきり。合宿で1番のパンチを腹に食らって、俺は壁まで吹っ飛ぶ。

茜の叫びと俺の壁への衝突音を聞いて、皆が2階に駆け上がってくる音が聞こえる。

薄れゆく意識の中で…………。

皆がついた頃には、俺の意識はもう無かった。



「正木さん。大丈夫ですか?」


牡丹が俺の頭を撫でながら聞いてくる。

いつもとは逆の立場で、物凄く癒やされるはずなのに、俺の心は一切癒やされない。体も。


「いいんだ牡丹………今回は俺が全て悪いから………ノックしなかったのが悪いから………いいんだ………」

「で、でも………」

「別にいいだろう。赤松の健康的な体を眺められて石蕗も眼福だっただろう?」

「そうっすね………良いと思いました………」

「よし、もっかい殴ろう」

「変態…………」

「壁に衝突したときに頭を打って、うまく頭が回っていないんだよ。許してやれ」


山吹先輩はかばってくれて?牡丹は俺の変態発言を聞いても撫で続けてくれる。天使だ………。

茜と皐月は『変態………』と蔑んだ目で俺を見つめている。

でも、茜たちはなんにも悪くなくて、むしろ俺が悪いと言う状況なので、文句は言えない。


「で、実際はどうなの?感想をどうぞ」

「引き締まってて………外の運動が多いのに白くて………華奢で………可愛かったです………」

「凄いよ皆!この正木何でも正直に話してくれるよ!」

「殺すぅ!!!」

「あ、茜さん!落ち着いてください!!」


皆が何か騒いでいるが、俺には何が起こっているのかまだうまく理解できない。

脳がぐるぐるしてるみたいで………気持ち悪い。


「何故ノックせずに入ったんだ?」

「茜の……生活習慣的に……まだ寝てると思って……ました………」

「なんで知ってるのよ………気持ち悪い」

「幼馴染ですから………家に行って起こすことも何回か………」

「で、見て眼福で美しかったのはわかったけど、他に感想ないの?」

「昔と変わってなかった………多分………」

「そぉれはぁ成長してないってぇことかぁぁぁ!?」

「茜さん落ち着いて!!楓さんも変な質問しないで!!」


「でも………懐かしい感じがして…………可愛かったよ………」

「!?………ば、ばばばバカなこと言ってんじゃない!!」

「喜んでるな」

「喜んでるねぇ」


だんだんと意識が戻っていき、それにともなって今の記憶がだんだんと消えていく。

意識を完璧に取り戻したあとは、茜の下着姿を()()()の記憶が消えていた。

見た後の。


「やっと正常な考えができるようになった………本当にすまん。茜」

「べ………別にもういいけどさ」

「ありがとう。今度何か奢ってやるよ」

「肉?肉はいいの?」

「だめ」


茜に肉を奢るのは絶対に駄目だ。

ある意味この世の禁忌と同じくらいの大罪だ。

具体的に言えば、諭吉が2・3枚吹き飛ぶくらい。

茜に絶対肉は奢らないが、その他何でも奢ってやるよと言った。


「赤松も、もう許したならあまり虐めるなよ。気分よく飯が食えない」

「はーい、わかったよ」

「じゃあ、皆でさっさとご飯たべよ♪」

「楓さんは罪悪感とか持たないんですね………」


特に記憶が無いから、皆が何を言ってるかは雰囲気でしかわからない。

けど、ご飯を食べる時間は幸せだったし、一瞬、帰りたくないとまで思ってしまった。

けど、その考えはすぐに消えた。



「忘れ物は無いか?」

「無いです」

「よし………執事。出してくれ」

「はい。わかりました」


そう言って、自称山吹家一番の古参執事が車を出す。

行きとは違い、帰りは茜と楓の隣に座らされた。

正直、後輩sに挟まれて座るのより地獄だった。

二人は山吹先輩に言われた通りに、俺へと体を密着させてきた。

罰ゲームらしい。

本当に死ぬかと思った。


出る前の件で、茜の体は嫌になるくらい意識してしまうし、楓は言わずもがな。

後輩sは嫌になるほど俺を睨めつけてきたが、もう気にしないことにした。

何で皆は俺を虐めるの?

そう思いながら、俺達は帰宅した。


帰ったら速攻寝ました。

萩原慎二です。

と言う訳で!合宿編が終了いたしました!

と言っても、夏休み編はまだまだ続きますけどね………。

合宿編が終わりましたので、登場人物紹介を更新します。

季節外れすぎではありますが、どうか皆さん、温かい目で見守ってくれてれば幸いです!

合宿編の終わりと共に、『後書きstory』も一旦終了です。

今回のように、長く続く回になったらもしかしたらまた復活する可能性があります。

そして、今回からもう次回予告川柳の復活です。

最近、前回のあらすじ川柳の後の()が存在していませんが、今回の次回予告川柳から復活します。

お楽しみにしていただければ嬉しいです!

というわけで!

次回予告川柳

    美声とね

     煩悩振りまく

        悪声あり(誰だろう?)

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