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現代陰陽師生活  作者: さば
16/18

★帰宅したら姉が婚約してた件について

僕天堂大地12歳は地方で修行していたら姉が婚約したという知らせを聞いて飛んで帰ってきたところなんだ。


その道中で姉が婚約した経緯を聞いて正直ショックだったなあ…。姉が僕や家族を守るために身売りのような縁談を受けそうだったところを幼馴染の葵さんが守ってくれたというのを聞いて素直に喜べなかった自分も少し嫌になりそうだった。


姉を守るために今までしてきた努力が無駄になった気がして悔しさもあったんだ。でも姉が昔から憧れてた葵くんと結婚するんだと聞いて嬉しかったのも本当だよ。けど僕は不安もあったんだ。長いこと葵くんには会っていなかったし、よくない噂を耳にしたこともあったから。昔と変わっていたらどうしようという思いがあった。


「間に合わなかったんじゃないよ。君はこれからだからね。お姉ちゃんを守る役目をさ、俺にも分けてくれないかな?大地くんは弟として、それは君にしかできないからね。それで俺は、その、旦那として?あ、これは内緒な?俺らまだ結婚してないんだ、こんなの聞かれたら恥ずかしいだろ?」


こう言われたとき自分の頑張りが認められたんじゃないかって気持ちと葵くんも姉ちゃんを本気で好きなんだと知れた気がして嬉しかった。


それに昔の優しかった葵くんのままで安心したんだ、ただ僕のこと少し忘れてた…よね?ま、まあ久しぶりだったからね…そうだよね…?

てかさ、昔からかっこよかったけどなんか大人になってるからちょっと緊張するよ…!昔みたいにお兄ちゃんって呼びたい気持ちもあるけど子供っぽいって笑われないかな…? いや僕もかっこいい大人になるんだ!


「これから…うん、そうだね!僕頑張るよ!僕は当主になって天堂家を守るんだ!」


よし!頑張ろう!宣言しちゃったもんね!葵くんにも負けない陰陽師になるんだ!


「うんうん。あ、でも俺雪のことは守るけどじいさんは大地くんだけにまかせるよ!雪最優先でいいからたまにはじいさんもかまってやれよ。あの人君ら孫のこと大好きなんだからさ。あ、でも雪はもう少し俺に返すように伝えてくれよ。俺から言っても無理だけど大地くんからならもしかしたらいけるからさ。」


ん?あれ、なんか違うリアクション帰ってきた…。もっとこう俺についてこい!みたいな感じではないのかな?それともおじいちゃんくらい超えてみろ!ってこと?


あれ、なんかおじいちゃんがこっち来てる…。


「やべえ…じいさんきやがった…。」


あれなんかつぶやいてる…?

おじいちゃんもなんか少し気まずそうに話してるし…


「いや…あのな全部聞こえてるよって話よ…。」


ええええ!あれ聞こえてたの…?恥ずかしいよ…。あれなんか二人が言い合いしてる…。


「そうだよ。まずお前はまだ雪の旦那ではないしお前にはまだまだ渡すつもりもない。そして返すってなんだ!返すって!いつお前のものになったんだ?あ?」


うん、なんかみんな楽しそうだなあ。みんな前より明るくなってるし、おじいちゃんもなんだかんだ嬉しそうだし。


葵くんも思ったより、いやかなり子どもっぽい? 昔みたいにお、お兄ちゃんって呼んでもいいかな…?


あ、なんか一瞬へこんだ?やっぱり聞かれてたのが恥ずかしかったんだね…。


「葵お兄ちゃん…大丈夫…?」


うん大丈夫そうだ。あ、しかもなんか普通にお兄ちゃんって呼べる。すっごい大人!って思ってたけどやっぱりこっちの方がいいや!




ーー


「ユミさん…そんなににやにやしないでくださいよ…。てかあなたそんなに感情表現豊かでした?」


「何を言うんですか葵さま、いいえ旦那さまとお呼びするべきですかね?それに私はお嬢様のメイドですからお嬢様の旦那さまは主人となるのでしょうか。」


うん、僕もこんなに楽しそうなユミさん初めて見るよ。え、こんなに陽気な人だったの…?


「いや…さっきのことは忘れてくださいよ…。それにいいんですか、あなたのお嬢様の方がダメージ負ってそうですよ。」


「いいんですよ、お嬢様も喜んでいますから。それに私も長年お嬢様のおそばにいましたから…ここ最近の

お嬢様のお気持ちは少しは分かっているつもりです。葵さまのおかげでこんなに幸せそうなお嬢様を見れているんです。」


「うん、そんな言い方されたら何も言えないよね。けどそのお嬢様に怒られないようにね…。」


姉ちゃんも幸せなんだろうけど、顔が真っ赤だよユミさん。けど確かにあんな姉ちゃん初めて見たし、ここ最近の様子を見てたみんなは本当に嬉しいんだろうね。おじいちゃんは複雑そうだけどね。


「そ、そうだよ!ユミ!さすがにからかいすぎだよ!もう、大地だって見てるんだよ?私にだってプライドが…。」


うん、とかいいながらちょっとにやついてるよね。ちらちらお兄ちゃんのこと見てるもんね、まあ本人はそれを察知したおじいちゃんに強引に話し相手にさせられてるけどさ。



「よし!じゃあ俺そろそろ帰りますよ。今日は家族みんなで積もる話もあるだろうしね。てか大地くんもごめんね、帰ってきたところにお邪魔しちゃって。」


「い、いえ!全然です!むしろもっといろいろ話がしたくて…。今度また会えますよね?」


おじいちゃんのダル絡みのせいもあってあんまり話せなかったよ…。

正直昔から式神術とか習ってみたかった…!お兄ちゃんに昔はいろいろ教えてもらったなあ…。


「もちろんいいよ。なんか相談とかでもいいし、なんでも聞いてよ。しばらくはこっちにいるんでしょ?」


「いえ! もうこっちに戻ってきますよ!」


僕が離れていたのも修行のためと万が一の時の危険の分散だったかららしい。直系の血縁がもう俺と姉ちゃんだけらしいからだとか。


「あ、そうなの!…じゃあさじいさんの相手をしてやってよ。あの人君らのこと大好きなのに素直にかまってくれって言えないんだよ。そのせいで俺にあたってんの、多分ね!」


あ、この人自分が姉ちゃんと過ごすのにおじいちゃんが邪魔だから僕に押し付けてる…。

まあいいけどさあ…。けど僕もお兄ちゃんと少しは遊んでみたかったりして…。


「じゃあ、僕の修行の面倒を見てくれる…とかダメですか?」


ダメかなあ…。実は兄って存在に憧れてたから結構嬉しいんだよね…。


「え、全然いいよ! そんなことなら喜んで! 昔から弟みたいなもんだしな!まあまじな弟になるわけだけど…。」


自分で言って照れるくらいなら言わなきゃいいのに…。でもやったね!


「おい…何二人でぼそぼそ話してんだ?俺の悪口じゃないだろうな?」


おじいちゃん鋭いな…やっぱり。


「いやあー!やっぱりおじいさんが憧れって話ですよ!もっと大地くんとの時間を増やしてあげてくださいね!雪ちゃんのことは俺に任せて大丈夫ですから!」


うわ…この人結構最低だ…。全部自分が姉ちゃんと過ごしたいだけ…。てかどんだけおじいちゃんは邪魔したんだよ!


「…まあお前も早く帰れよ…。なんだかんだうちでも結構過ごしたろ。家族も心配してるとよくないからな。」


「お、優しい!じゃあ帰ります!またね大地くん。雪はあれな一応ちゃんと危険がないか気を付けてな、なんかあったらすぐ来るけどさ。心配だから、一応ね。」


「うん、ありがと。葵も気を付けて帰ってね。」


おーなんかこっちの雰囲気の方が見てて照れる…かも?


おじいちゃんはすごい複雑そうだね…僕こうはちょっとなりたくないかも…。





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