総会を終えて
本日は2話上がっているので前話を読んでからこちらを呼んでいただけるとありがたいです
「わざわざ呼びつけて悪かったね。よく来てくれたよ、葵くん。それに天堂雪さん、婚約おめでとう。僕は雪さんとはあまり関わりがないけどいつも息子がお世話になっていると聞いているよ、ありがとうね。」
「い、いえ!滅相もないです!むしろこちらがお世話になっていて…」
「はは、そんなにかしこまらなくていいのに。僕のことは有栖川の当主ではなく光明の父として接してくれていいんだ。それに葵の父である総一郎とは仲良くやっていると聞いてるよ。家柄的にはさ、僕は彼と一緒なんだからね。」
この人はこういうけど雪の立場からしたら無理だよなあ…。本来はそうそう話すことができる相手じゃないからな。しかも本人はそれを多分分かってるから質が悪い…。こういうところ俺は嫌いじゃないけど雪を困らせるのはちょっとな。それに父さんはあくまで俺の父で雪のじいさんの友人だしな。あんたを同じように思えってのも無茶だろう…。
「父上、二人を困らせるのはそこまでにしてください。さて僕からも改めておめでとう、二人とも。まあようやくって感じもするけどね。もう少し君たちと話していたいところだけど、僕はこのあと用があってね。一応僕が呼んだけど、父から話があるらしいから聞いてあげてよ、ごめんね。」
「ありがとう光明。そのうち報告も兼ねて家まで行くよ。」
光明にも本当に世話になったしな、まあこれからも世話になるけどな!
それにしても有栖川の当主が直々に呼ぶと面倒だから友人として呼んだってていにしたいわけだな。なんか大事な話か…?
「まあ雑談はここまでにしてだ、話ってのは簡単に言えばお前の復帰についてだ。お前そもそも陰陽師って組織の仕組みをどこまで覚えてる?うちの一門の間宮くんからはお前が階級についてすら知らなかったと聞いている。忘れたのかそもそも知らなかったのかわからないが、確認しておきたくてな。」
あーそういえばあったなそんなこと。あの時の間宮さんめちゃくちゃ冷たい目だったなあ…。
あれ心なしか雪ちゃんも呆れた目をしてる…おかしいなあ…
「階級についてはおおよそ把握しました。けど自分がどのくらいだったかとかも聞いたことなくて…。ていうかよく考えたらそういうの教えてもらったことないかもです…。」
なんか悲しくなってきたよ…。俺何にも聞かされてなくない?あんなに戦ってきたのにさあ!
「あ、葵…教えてもらったよ…。昔聞いたとき一緒にいたもんその時…。あんまり聞いてなさそうだったから大丈夫かなとは昔も思ったけどほんとに聞いてなかったんだ…。」
あーれまずいな…。これ愛想つかされたりします?婚約ほぼ初日に…。
「ま、まあなんにせよ一から基礎を教えるよ。まずお前の位だがな赤等級になる。陰陽師の格付けが色で分けられてるのは聞いたな?これがお前の評価として正しいかはわからんが当時子どもだったお前に青は早いという声が多くてな。まあ少なくとも赤くらいはあるってわけだ。すぐに昇格してもらう分にはこちらはありがたいけどね。だが青や紫は紛れもなく陰陽師という世界でトップになるってことだからゆっくり目指せ。早く昇格したいと思っても危険だからな。どうせお前なら時間の問題だ。とはいえお前は長年のブランクがあるだろう。現場の感覚を失うことは大きいからな、少なくとも全盛よりは衰えているはずだ、しっかりと回復に努めよ。」
はーなるほどな。まあでも他のやつと比べないことにはどんなものかがわからないな…。それに確かに力は落ちてるだろうな…。信じたくないから意識しないようにしてたけどさ…。
「ちなみに妖に対しても同じ指標を用いている。つまり精霊や式神も分類されているってわけだ。」
へぇ…まあ確かに序列が決められてるのは分かりやすくていいな。
「そして例の妖、君が最後に戦ったあいつは紫だ。今のところ発見はされていないが総一郎でさえ取り逃がした相手だからね、今の君が戦おうと思ってはいけないよ。君が一番分かっているだろうけど、まず殺される。」
あーこの忠告をするためね…。まあでもさすがの俺もあいつとは戦いたくはないさ…。
「次は君の復帰後の任務の話だけどね、しばらくはリハビリ代わりにうちの間宮くんに同行して彼女を育成して欲しいんだ。彼女はなかなかの式神術を扱うだろう?君のアドバイスのおかげかと思ってね。君もいきなり大変な任務に行くのは気が進まないだろう。お願いしたいんだ、もちろん無理にとは言わないがね。気君には少しぬるい任務かもしれないけど。」
うーん、まあ確かに現場の感覚を取り戻さないとなあ。確かにいきなりハードなのは面倒だし、現場の感覚を取り戻さないとな。
「あ、あの!私も同行してもいいですか!わ、私も葵から学べることは多いと思うので!」
確かに雪と任務に行ったことも大してなかったな、基本一人か知らない大人がパートナーでしたからね…。なんなら向こうのエクソシストの方が優しかったかも…?いやあそう考えると雪がいるだけでやる気が違うよ。
「はは、そうだね。婚約そうそうに他の女性と二人で任務なんて僕が配慮に欠けていたね。もちろん同行するのは構わないよ、学ぶところが多いのもその通りだしね。」
「そ、そんなんじゃないですよ!からかわないでください!」
えーかわいい、かわいいよまじで!え、この子とほんとに婚約していいんですか!?いやー改めて考えると感動だね。ほんとに頑張ってきてよかったよ…。
「葵くんに言いたいことはこんなところかな。あーあと君の復帰ってのは朗報なのは間違いないんだ。だけど君を欲しがってるやつらは多いんだ、もちろん僕もね。だからより一層気を引き締めることだよ。君も君のお父さんもそういうところが抜けてるからね。」
うーむこの人はふざけた人ではあるけどこういうところはしっかりしてるよな…。
まあ確かに改めて意識を変えていかないとな!
「よし、じゃあこんな話はところかな。もしも聞きたいことなんかがあればいつでも来てよ。ほら、立場的にさ気軽に話せる人って少なくて…。息子のこともよろしく頼むね。本当に友達って言えるの君たちくらいなんだよ。」
めちゃくちゃ高貴な家柄だから気軽に話しかけるのは難しいよな…。雪だって光明はともかく当主さま相手じゃ緊張してるしな。
「任せてくださいよ。俺もあいつには世話になってるんで!それじゃ俺たちは帰りますね。あんまり遅くなると心配かけそうなんで。」
あーあ、じいさんに黙って連れてきちゃったから絶対怒られるな…。
ま、そんときはそんときか!
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