前へ目次 次へ 16/21 8. 失われた欠片の帰還――双子と北方の完成 あの魔獣暴走から十数年後、長く行方知れずだったカイルの弟妹にあたる双子が、井戸を介して帰還した。 精霊王と妖精王に守られ、聖域で育てられていたという事実は、作り話ではない。 ここにおいて重要なのは、奇跡の経緯ではなく、結果である。 当主は孤独を終えた。 北方は、家族と盟約により満ちた。 リーゼンバーグの者たちとローゼンベルクの者たちが手を取り合い、 漆黒と光が対立ではなく“円”として成立した。 この時点で、北はすでに揺るがぬ。