127 「クベーラ」
はいこんにちは。
今回もまた、あの塚口サンサン劇場さまが上映してくださっているこちらの映画を。
少し前から上映してくださっていたのに、気づくのが遅れて慌てて観に行って参りました~。
〇「クベーラ」(原題または英題:「Kuberaa」)
2025年製作
監督・脚本:シェーカル・カンムラ
音楽:デーヴィ・シュリー・プラサード
出演:ダヌシュ / ナーガールジュナ・アッキネーニ / ラシュミカー・マンダンナ / ジム・サルブ ほか
インド テルグ語 180分 PG12
一応「テルグ語」と書きはしましたが、こちらの映画はテルグのみならずタミル語、ヒンディー語、英語が混ざって飛び交う感じでした。主人公が主に使うのはテルグ語なので、一応基本的にはテルグ語が主体かなとは思われます。
「クベーラ」とはインド神話に登場する神の一柱で、「富の神」なのだそうですが、今作はまさにその「富」を「持つ者」「持たざる者」の確執を描いた社会派クライム・スリラー。
音楽とヒロイン役の俳優さんがあの「プシュパ」シリーズのときと同じと知ってちょっと嬉しかったです。音楽は全編とてもよかったですし! ラシュミカー・マンダンナさんについては前回の「アニマル」でもヒロイン役として登場されていましたよね。人気と実力を兼ね備えた俳優さんです。
主人公デーヴァを演じたダヌシュさんは以前にもほかの映画で拝見したことがあるなあ……と思いながら観たのですが、タミル語映画界では非常に有名かつ人気のある俳優さんだそうです。
一方で主人公と対立する元警察官の男・ディーパクを演じたのはあの「ブラフマーストラ」にもご出演されていたナーガールジュナ・アッキネーニ。テルグ語映画界では「キングとまで呼称されているそうですが、難しい役柄であるディーパクの複雑な心情を本当に巧みに演じておられて、本当に素晴らしかったです。
さてさて。ではまたいつものように少しだけストーリーのご紹介を。
冒頭は、ベンガル湾にあるとある巨大な石油の精製施設。長年の掘削の努力が実り、ようやく質のいい石油が発見されたことがすべての事件の発端となります。
この油田を巡って利権を独り占めしようと動く富豪の男・ニーラジは、政治家とも結託してこの油田の存在を一定期間世間から隠そうとしていました。
ニーラジはまず、元警察官でこの手の犯罪に詳しく、無実の罪で投獄されていた男・ディーパクを自分の参謀として引き入れます。ディーパクはもともと誠実で正義感にあふれる男。汚い仕事を手伝わされると知って一度は断るディーパクでしたが、長い実刑を食らうことが分かって絶望し、遂に折れてニーラジの仲間になってしまいます。
一方、ニーラジの策略で、路上で生活して物乞いをして暮らしている人々の中から4人の若者が選ばれます。彼らは子どもの頃から学校に通えず、文字も読めないため利用しやすい、と考えられたからでした。もちろん、このうちの一人がデーヴァです。
四人は風呂に入らされ、マナーや話し方を学ばされて身ぎれいにしてもらい、自分ではそうとも知らずにこの犯罪に巻き込まれていきます。
要は汚いカネをキレイな形にする、マネーロンダリングのための架空の会社のCEOとして演技させられていたのです。
協力したあと仲間たちがどうなったかを知り、この悪事に気が付いて恐れたデーヴァはそこから逃げ出すのでしたが……。
またもや3時間以上の長い映画ですが、まったくダレることなく最後まで見てしまいました。悪いヤツらからひたすら追われて逃げ回るデーヴァが気になって、目を逸らす場面がなかったです(残酷なシーンは思わず目をそむけちゃいましたが・苦笑)。
「持てる者」と「持たざる者」との格差の激しさを垣間見せられますし、その搾取される側である物乞いや路上生活者を人間とも思わない人々への、庶民の根深い怒りを感じる作品でした。
そして今回もまた「さすがインドの主人公」です。基本的に丈夫で絶対に生きることをあきらめない人、動物にも好かれる優しく明るい人、誠実な人として描かれています。
もう少し上映期間があるようなので、よろしかったらどうぞ!
ではでは、ドスティ!




