【第5章|第6章】
第五章:病院探し、情報の海を泳ぐ
一週間かけて病院を探し、ようやく二箇所にまで絞り込んだ。友人も協力してくれたらしく、候補を告げると「あ、そこ私も調べたよ!」と返ってきた。
場所はどちらも、車なら同じくらいの距離だ。幸いなことに、痛むのは左足。オートマ車なら運転に支障はない。自分の足で未来を選びに行く準備は整った。
紹介状を書いてもらうため、私は再びかかりつけの整形外科を訪ねた。
「AとBの病院で迷っています。先生、どちらが私に合うと思いますか?」
しかし、医師の答えは意外なものだった。
「B病院のことは、よく知らないんだよね……」
正直、拍子抜けした。プロなら全て把握しているものだと思い込んでいた私は、少しの不安を抱えながら、ひとまずA病院宛の紹介状と画像データを受け取った。
第六章:現場の空気が、答えを教えてくれる
紹介状を手にしても、医師の「よく知らない」という言葉がずっと喉に刺さった魚の骨のように引っかかっていた。
それなら、自分の目で確かめるしかない。
私はあえてB病院へと足を運んだ。のどかな風景の中に、その病棟はどっしりと構えていた。
受付を済ませると、そこには溢れんばかりの患者たちがいた。
「今日はどうしたの?」「捻挫です」「サッカーだもんね、お疲れ様」
看護師と若いスポーツマンの、親しみやすくも活気ある会話が聞こえてくる。
(なるほど、ここはスポーツの怪我も診るのか……)
その活気が、私の強張った心を少しだけ解きほぐした。




