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笑顔でいたい  作者: すのーきゃっと
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心からの謝罪

『闇の力の末裔が二人。それも銀と白の魔力を持つものか。』


二人を見つめるルシオン様。


『虹色の聖女よ。闇の力は悪しき心を取り入れやすい。二人の父親のように。お前には二人を正しき道へと導ける力があるのか。二人の心はまだ弱い。少しのことで揺れ動く。時には厳しく導くことも必要だ。それに虹色の聖女だけではない。コーリもマリアも正しいことに力を使っていく必要がある。強い心を持ち悪に打ち勝つ心を持てるか?』


「私はまだまだ未熟です。だから二人の力が必要です。自分がまず正しき心を持ちみんなを導けるように精進します。何があっても二人を二人の大切なものを守ります。」


「虹色の聖女様の助けになりたい。そして義妹の大切な人を助けたい。私は目が見えなかったので人の善悪を気配で感じることができます。必ず正しき道をみつけます。」


「私は弱い人間です。めんどくさがり屋だし楽な方にいきたがります。それに自分が良ければ他の人なんて関係ないとわがままばかりでした。それなのにそんな私を助けに来てくれたお姉様。私はこれから先お姉様にたくさん恩返しをしなければなりません。お姉様を助けるために力が必要です。そして最愛の人も助けたい。」


『三人の意思はたしかに受け取った。金色の魔力を授かった王太子は聖獣に認められたと言うことだな。力が集結した。我が力を授けよう。正当な継承者に。』


「うっ」

「あ!」


コーリ様とマリアの声が聞こえたと思うとパッと二人が立ち上がった。

身体が微かに光ってる。

銀色の光を宿してる。


「あ…力が抜ける!なんだこれは!」

闇がどんどん薄くなっていくと思ったらライジン伯爵が力なく座り込んでいる。

隣りに居たフィリップ様は頭を抱えて床に倒れ込んだ。


そんなフィリップ様のもとへマリアが駆け寄り抱きしめる。

「フィリップ様。ごめんなさい。私のせいで。」

マリアの瞳から涙が頬をつたい流れたと思うとその涙はフィリップ様の手に落ちた。

その瞬間闇に覆われていたフィリップ様の身体がパリンと割れるようにして闇が払われると

「マリア?」

そう言ってマリアを抱きしめる。

ただそんな二人の側にいたライジン伯爵は最後の力を振り絞り立ち上がってキラリと光るものを二人に向けていた。

二人はそんな事気づいかない。

慌てて私が駆け寄ろうとするとアレク様がライジン伯爵とマリア達の前へ立ち塞がり、剣を弾き飛ばした。


「殿下。私とした事が申し訳ありません。」

フィリップ様は頭を下げマリアを守るように殿下の横に並んだ。

「今まで闇に囚われていたのだ油断しても仕方ない。これ以上、リシェルを悲しい想いさせてたくないだけだ。」

そう言って真正面にいるライジン伯爵に

「ライジン伯爵!お前に授けられた闇の力はコーリとマリアに渡っている。お前にはもう継承者ではない。よってコーリに伯爵位を譲りお前はこれまでの事を鑑みて王宮の地下牢行を命じる。あとは陛下の沙汰を待つ。」

「くっ…。」

そう言って床にへたり込むライジン伯爵をフィリップ様が立ち上がらせて縄で縛り上げていく。

勿論、普通の縄に魔法を施して、許可されたものしか解けないように縛り上げられた。


マリアはそれを見終わった瞬間

フィリップ様ではなく、私の元へ駆け寄ってきた。


「お姉様!お姉様!わぁ…」

淑女らしからぬ大きな声で泣くマリア。

あとで注意するにしても今は泣かせておこう。

大変だったもんね。

マリアの頭を撫でていると妖精達が周りに集まってきたと思うと

「わがまま娘にしては頑張った。」

「リシェルの想いが通じたんだよ。」

「変われて良かったね。」

「これなら安心。」

「きっとこれからも大丈夫だよ。」

そう言うとピカッと妖精達が光ると

「「「「「マリアは白!!!」」」」」

そう言うと白い小さな花がたくさん舞って、マリアの髪に可愛い花の髪飾りがつけられた。

「これは?」

髪飾りを触りながらそういうマリアに

「妖精達があなたを認めてくれた証よ。でも頑張らないと取り上げられちゃうかもしれないわ。」

フフと笑ってそう言う私にマリアは

「私は甘ったれでわがままで欲しいものなんでも手に入れないと我慢できない子でした。お姉様の持ってるものなんでも欲しかった。お姉様のようになりたかった。でもできなくて…真似をしてもだめなことよくわかりました。私はみんなに助けてもらいながら少しずつ成長していきます。だからお姉様、これからも私を見守ってください。従姉妹でもお姉様お姉様です。」

そう言うと私から離れたマリアは床に正座をして頭を下げた。

「お姉様の大切な人を奪ってしまい申し訳ありませんでした。お姉様が慕ってるのも気づいていたのに。」

マリアがそう言うとフィリップ様も

「リシェル申し訳なかった。それなのに私達を助けに来てくれてありがとう。」

二人でもう一度頭を下げる。

心からの謝罪だった。


「二人がこれからも一緒に助け合い幸せでいてくれるのならそれでいいです。大好きな二人が幸せでいてほしい。だから立ってください。」


私はそう言うと二人を立たせた。

モヤモヤしていた気持ちが嘘のようにスッキリとしている。


その光景をアレク様とコーリ様は優しい瞳で見ていてくれた。

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