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笑顔でいたい  作者: すのーきゃっと
22/30

コーリとの出会い

王都から出発して半月程たった。

その街には不思議な人物がいた。

名前はコーリ。

私達が訪れたオールドの街で出会った。

目の見えないコーリは私達の目の前に現れると

「虹色の聖女様に忠告を。」

と言う。


コーリは生まれたときから目が見えない。

けれど不思議な能力が備わっていた。

啓示みたいなものが急に現れるという。

それがいつどこで現れるのかはコーリにもわからないらしい。

ただ、それは確実に現実となる。


色素の薄い銀髪というかほとんど白にちかい長髪を後ろで一本にまとめ灰色の瞳。

綺麗な人だった。


「虹色の聖女様。突然申し訳ありません。しかしこれが私のつとめですのでお許しください。」

頭を下げるコーリに

「いえ。コーリ様頭をお上げください。私には視えます。あなたに銀色のオーラが漂っていることを。今までみたことのないオーラの色なので特別な能力がおありなのもわかります。」


私には視えていた。

いきなり現れたコーリを警戒するアレク様や他の護衛の者達をよそに私はコーリの手を握って

「私達は極秘でここに来てるので場所をかえてもよろしいですか?」

コーリだけに聞こえる声でそう言うと

「承知しております。皆様のお泊りになる宿屋へご案内します。」

そう言って目が見えないとは思えないほどに人の波をかきわけて私達を案内してくれた。

そして今にいたる。


「それで忠告とは?」

「はい。その前に盗聴の恐れもありますので魔法をつかってもよろしいでしょうか?それと聖女様と殿下以外の退出を。」

私はアレク様に頷くと殿下は護衛の者達を下がらせた。

そしてコーリは魔法をかける。

不思議な事に私達3人だけが別空間にいるようだった。

「これで安心です。あなた方の護衛の者の中にも悪しき魂を持つものもいますので。元々ではなく取り憑かれてしまっていますのでこの話が終わり次第、浄化の魔法を皆に再度かけたほうがよろしいかと思います。」

そう言われてびっくりしてアレク様と顔を見合わせる。

「あなた達二人にはピンクの聖女の強い加護が視えます。ただこれから先はその加護でも弱い。虹色の加護を皆にかけるのがよろしいでしょう。後程合流する者も含めて。白の聖女は危うい。血筋が危ういからか魔に取り込まれやすい。ただあなたと会ったことで虹色の加護の影響を受けているのでまだ大丈夫でしょう。ただキルフィスにいる他の者たちは…。キルフィスには魔の力が集まっています。白の聖女の強い魔力の影響でしょうか。虹色の聖女と白の聖女は1対です。離れれば白の聖女は悪に取り込まれやすく虹色の聖女は本来の力を取り戻せない。あなた達は早くキルフィスに着かなければなりませんが今の虹色の聖女様の魔力ではワープの力を使えば1週間は動けなくなります。ここに来る間に体調悪くなったことはありませんでしたか?」

「何度かありました。ただ、それは馬車酔かと。」

「それは魔の力を感じ常に防御魔力と浄化の魔力を無意識に使っていたからです。」


そうテントで休んでからも何度か体調を崩した。

「防御の魔法をかけてもらったテントの中や宿の部屋の中だったので虹色の聖女は回復できたのです。」

「そうだったんですね…。」

「あなたは常に周りに気を配る方なのでいつなんどきもずっと緊張感をもっている。色んな気配を察知し素早く対処してる。護衛がここまで何もせずにすんだのは虹色の聖女の力のおかげです。なのに馬車酔いする聖女は迷惑だとか噂話をする護衛達がいるようなのでこの話だけは周りの護衛にも聴こえるようにしておきました。今頃真っ青になってる事でしょう。」

「そんな事話してる者たちがいたのか…リシェルは知っていたのか?」

アレク様に言われてどう言ってみようもなかった。

確かにあらかさまに言われることもあったし、特に魔法騎士達に。

虹色の魔力を持つということへの妬みもあったんだと思う。

その中には女性騎士もいたから。

「大丈夫です。体調崩したのは私ですから。」

にっこり笑ってそう言う。

「私もお供させていただけませんでしょうか?虹色の聖女様を私の防御魔法でお守りいたします。治癒魔法、防御魔法、防壁魔法等魔法騎士の方々よりは魔力は数倍はあるかと思います。聖女様の足元にも及びませんが少しでも聖女様の魔力は温存しておいたほうがよろしいかと。今の魔法騎士達の力では聖女様の力を使わなければなりません。自然と流出するのを防ぐにはそれなりの魔力を持ったものがおそばにいる必要があると思います。」

コーリの言葉にアレク様は悩んでいるみたいだった。

澄んでいる銀色のオーラ。

私に対しての敬愛の情。

そして何もできていない魔法騎士達への静かな怒り。

を感じた。

「アレク様。アレク様さえ良ければコーリ様も一緒に来ていただけたら私はありがたいです。掲示という能力もありがたいですし。」

「殿下私は聖女様に敬愛の情はございますが女性として愛する気持ちはありません。私には愛する女性がおりますので。今は控えておりますが私を心底慈しみ守り支えてくれる強い女性です。」

にっこり笑うコーリにアレク様はバツの悪そうな顔をすると

「リシェルが良いというのであれば。」

そう言ったんだ。

私とコーリは顔を見合わせて笑うとアレク様は顔を真っ赤にしていた。


それから私達は護衛の騎士達に浄化と虹色の加護を与える。

浄化はコーリがやってくれた。

コーリの魔力は魔法騎士達の魔力の倍以上で魔法騎士達は明らかに戸惑っていた。


私が加護を与えてるとき何名かの魔法騎士や護衛騎士達に謝られた。

私は笑顔を向けて

「気にしないでください。いつもありがとうございます。」

そう言った。

長旅で不満だって出てくる。

それは仕方ないことだから。


まだまだ問題は出てくると思うしこんなことくらいなんてことない。

これから先どんな事が起きるかわかんないし気を引き締めないと。

そう思ってたんだ。


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