旅路の前に
ワープ&リターンなんて都合の良い魔法をすぐに使用できるようになるわけもなく、私達は旅路の支度をすることに。
そんな話を聞いたお父様、お兄様そしてミュラー様も慌てて私のもとにやってきた。
スペンサー公爵様までも。
「私が兄達の元へ向かいます。なのでリシェル様は王城へ残ってください。」
「そこには私が行かなければなりません。そうしないと根本からの解決にはならないと思います。」
「ならば私がいこう。私もマルチネス家の末裔だ。私であれば何かしらできるだろう。」
「お兄様は団長試験あるじゃないですか。ヘレン様も待ってらっしゃいます。私が行きます。」
「娘を危険に晒すわけにはいかない。」
「お父様、それは国を任されている宰相のお言葉ですか?国の一大事なんですよ?娘とか抜きにしてください。」
皆様のお言葉全てに言い返すと
「私の領地での事。私とミュラーが参ります。」
スペンサー公爵様の言葉。
「国の一大事になりうることなのです。どうか私も同行させてください。」
さすがにスペンサー公爵様の言葉に“私の領地”という言葉が出てしまっては私も連れていってほしいとお願いするしかない。
こんな事で揉めてる場合じゃないのに。
どうしたらいいの…
「リシェルは私とともにキルフィスに向かう。国王陛下にも了解を得た。」
そこに現れたのほアレク様。
「この件にはスペンサー公爵家の領土とかそういう次元の話ではなく国の一大事ととらえよ。ただし関係者以外のものには伝えず極秘に行動をする。私達が出立した2日後に精鋭部隊を揃えまたキルフィスに向かう。少しずつキルフィスに向かうことにする。リシェルは神木の元へいき、祈りを捧げてほしい。」
「わかりました。」
「団長試験はキルフィスの件が落ち着いた時まで延期となった。姉上にも承諾は得た。エリックもキルフィスへ向かってくれ。それとマルチネス公爵、スペンサー公爵、父上と母上を頼む。ミュラーには頼みたいことがある。この国にある文献を読みワープ&リターンの情報を探してくれ。優秀な君の力をかりたい。」
アレク様はそう指示すると私の手を取り
「かならず守り抜く。」
そう言ってふわっと笑ってくれた。
「私も必ず守ります。」
私の言葉にくしゃりと笑うと
「行こう。」
そう言うとご神木のもとへと向かったんだ。
ご神木にはリラ様もいた。
「あなたがいない間ここは私が守るわ。」
そう言ってくれるリラ様。
「ありがとうございます。」
私はリラ様の手を取るとふわっと光ったと思うと妖精達が現れて
「リシェルとリラは繋がってる。」
「遠くにいてもこの木を通じて繋がってる。」
「だからこの虹色のペンダントはリラに。」
「これでリラとリシェルは繋がる。」
「二人は正しき道を知ってるからこれは僕達からのプレゼントだよ。」
正しき道をしってる…
正しき道ってなんだろ…
「リシェル。あなたは人の為に悩み考えられる子よ。正しき道とは人を正しく導ける目を持っているか。私もそれがあるかはわからないけど一緒に悩みながらやっていきましょう。」
私が思ってることがわかったのかリラ様が微笑んでそう言う。
私は頷いて
「そうあれるように頑張ります。」
私の言葉に頷いてくれる。
「この可愛い子達の旅路に幸多からんことを。そして聖なる加護をお与えください。」
リラ様の言葉にふわっとピンクの温かいオーラに包まれる。
「私にはこんなことしかできないけど2人共無事で。」
「お祖母様ありがとうございます。」
「リラ様ありがとうございます。よろしくお願いします。」
アレク様と私はリラ様に頭を下げるとご神木に祈りを捧げ旅支度のため部屋に戻っていったんだ。




