キルフィス到着と三日坊主〜マリアside
キルフィスに着いたフィリップ様と私。
そして数人の騎士とメイド達。
びっくりした。
あたりは森に囲まれている。
周りに民家すらない。
あたりは薄暗く感じる。
何この感じ…。
それに何このお屋敷?
蔦の葉が屋敷に巻き付いている。
なんていうか洋館というか…
幽霊屋敷みたい…。
「まずは住めるようにしないと。」
フィリップ様の言葉にびっくりした。
「どういう意味ですか?」
「ここはずっと誰も来ていないし、管理するものもいない。管理してもらうにも遠すぎるから。」
「まずはみんなで部屋中の窓を開けて掃除をしなければご飯を食べることも寝ることもできない。もちろん湯浴みもね。」
騎士が扉を開ける。
私は慌てて入ってみると…。
ホコリだらけ。
どこもかしこもホコリだらけ。
何ここ…。
「とりあえずまずは1部屋使えるようにして、着替えて掃除をしよう。料理長は申し訳ないが調理室を使えるようにしてなんとか夕飯の準備を頼む。メイドも一人料理長を手伝ってくれ。お風呂場と水も出るかの確認はマイク、君に任せる。人が必要なら呼んでくれ。」
騎士で一番フィリップ様と仲の良いマイクに声をかけると
「フィリップ様、かしこまりました。すぐに確認します。」
フィリップ様は一緒についてきてくれた人達にテキパキと支持をする。
「マリアはとりあず一緒についてきてくれ。窓を開けて使えそうな部屋を探そう。」
フィリップ様の言葉に頷いたものの思っていたはじまりと違いすぎて愕然とした。
なんで私がこんな目に…。
こんなはずじゃなかったのに…。
でも今は今日寝るためのスペースを作らなきゃ…。
ボロ宿屋より悪い…。
大人しくフィリップ様の後をついていって、いままでやったことのないような事をやっていた。
公爵家では全部メイドがやっていてくれた。
それなのに…。
今日1日だけと自分に言い聞かせてやっていたの。
それなのに
次の日もその次の日も…。
人手が足りないからとフィリップ様は私も手伝わせる。
この環境が落ち着くまでは手伝ってくれと言われた。
ここには近くにお店もない。
纏めて買って大きな保存庫に保存できるものを備蓄しているし、大きな冷蔵庫や冷凍庫もある。
だけど何かあったときの為に必要なものを自分たちでも作らなければならない。
時には狩りや魚を釣ってくることも必要だと。
森や海は近くにあるのでそこから新鮮なものは調達できる。
新鮮な野菜や果物はやはり自分達で育てられるものは育てようということになった。
騎士や執事メイド達もいまは自分たちの事で精一杯だからと。
フィリップ様の事は好きだけどこんな生活なんて望んでなかった。
好きだけじゃ耐えられない事もある。
私は三日坊主という言葉どおり3日目でこの状況がいやになったんだ。




