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灰色と紋なしの少年  作者: 北田シヲン


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5話

仮想空想OP

水曜日のカンパネラ 『シャルロッテ』

 アフロディーテは、あえて言わなかった。

灰色+紋なしの原因に、母が関わっていることを。


 こちらの世界の親から生まれた子であれば、絶対に起きない事象であり、母が異(・)世(・)界(・)転(・)移(・)してきた影響が大きい。


 凡そ30年前、アフロディーテは、あちらの世界からこちらの世界へ、母を連れて来た。


 それでも確率としては、0.1%にも満たない。

だが、こちらの世界ではごく稀に、元々異世界人であった者の因子が子に遺伝することがある。


 異世界転移してきた本人は、連れて来た神の加護を受け、その神がこちらの世界の住民登録をするわけだが、子はそうはならない。

あちらの神の悪戯か、手を出せず、子は不法移民となる。


 助かる道は、アフロディーテの言った通り、元いた世界に行って、その世界の神に加護を授かることだけ。


 だが、そう易々と異世界に行けるわけがなく、今世まで、灰色+紋なしが生き残った症例はない。行き方もまるで分かっていない。


 もしかすると、あちらの神は、来(・)る(・)も(・)の(・)拒(・)み(・)去(・)る(・)も(・)の(・)追(・)わ(・)ず(・)なのかもしれない。

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