4話
仮想空想OP
水曜日のカンパネラ 『シャルロッテ』
「ワタクシは、花と愛の女神 アフロディーテ!
時間がありませんわ。手短に話しますわね。
まず、貴方の魔色!
あれね?灰色だけど、魔法がないわけじゃないの。
本当は有るんだけど、該当する魔法がこちらの世界に無いだけなのよ」
魔色とは、魔力の色であると同時に、魂の色でもある。一人として、同じ色はない。
「とどのつまり、貴方の魂は、あちらの世界に席を持っているから、水晶には映らなかったのよ。
簡単に例えるなら、このテレビのようなものね。電波が届いてないの。だから、映らない」
シャルロッテは質問をしようと口を動かす…が、なぜか思うように動かない。
右手を上げ、唇に手を当てるが、そこに口は無かった。
「よく言うでしょ?死人に口なしって。説明を続けるわよ」
今更気付いたのか?と少し呆れた表情のアフロディーテ。
「次は、紋なしだけど、これも同じ理由ね。
貴方の魂がこちらの世界にないのだから、こちらの神々も貴方に加護を与えることが出来ないの。
…ごめんなさいね、辛かったでしょう?
でも、救いが無いわけじゃないのよ。
よく聞いてちょうだい。
貴方が救われる唯一の方法。
それは、異世界に転移して、あちらの世界の神の加護を受けること。
あぁ…もう時間がないわ」
シャルロッテの身体が徐々に透明になっていく。瞼が少しずつ重くなっていく。
アフロディーテは、消えかけているシャルロッテの両手を握り締める。
「ここで貴方を死なせない!
ワタクシの身勝手ではあるけれど、あの子を、貴方の母を悲しませたくない。そう約束したのよ。
だから!
花と愛の女神 アフロディーテが命ずる!
シャルロッテ・ラインバッハに、2度目の生を与える!!」
握られた手から温かいものが、自分の身体の中に入ってくるのが分かる。
シャルロッテは、落ちていく瞼の隙間からアフロディーテを見ていた。女神は、優しく微笑んだ。




