21話
文を書くのは苦手ですが暖かい目で見てもらえるとありがたいです。
「慧竜ですか、大物がこの森にいたんですねー」
エレナ先生に事情を説明した。
「我はこのガキ共が襲ってきたから抵抗しただけだ」
アルファがガウィンズ達を睨む。
「慧竜のアルファさんが味方になったのはありがたいですねー」
「別に味方という訳じゃないぞ、セリスに協力するだけだ」
「そうですかー」
エレナ先生は困ったように笑う。
アルファは人間が嫌いなようで、周りの生徒達に威嚇している。
「でも、今回の遠征は中断せざるをえませんね。皆さん、帰りますよー」
ドラゴンと遭遇したのだ、エレナ先生は国に報告しないといけないそうだ。
馬車に乗り込んでいるとアルファが、
「我も乗らないと駄目か?」
「出来れば一緒に乗って欲しいですね」
どうやらアルファは乗り物が苦手だそうで飛んで行こうとしたが当然止める。
急にドラゴンが現れると王都がパニックになってしまう。
「むー、仕方ないな」
アルファは俺達のパーティが乗っている馬車にしぶしぶ一緒に乗る。
「飛んだ方が速いぞ」
「ハハハ・・・・・・」
不貞腐れるアルファをなだめていると、殿下が話しかける。
「アルファさん、ドラゴンの社会はどうなっているんだい?」
「ドラゴンはだな─────」
ドラゴンには竜王という絶対的な王がおり、それに皆従っている。
けど、その竜王と並ぶ実力のある竜が七頭いる。
「慧竜、猛竜、駭竜、刹竜、暴竜、覇竜、羅竜の七頭は竜王の支配から外れ自由に行動することが許されている」
「その七頭の内の一頭がアルファさんなんだね」
その通り、と頷くアルファ。
「我の先代の慧竜はとても強かった、竜王にも勝てるかもしれない。けど、今は隠居している。フィオナという人間に敗れたのが原因だぞ」
フィオナ、慧竜に勝ったのかよ。
フィオナとのフィオナ拳術の練度の違いがより浮き彫りになったな。
「スキルを封じられてたとはいえ、全力の我と互角に戦ったんだ。セリスは誇っていいぞ」
俺の心中を察したのかアルファがフォローしてくれる。
「ありがとね、アルファさん」
「ふん」
アルファってツンデレか?
王都に着き、先生が俺とアルファを呼んだ。
「王様への報告に着いてきてください」
「えー、嫌だぞ!」
アルファは全力で拒否したが、なんとか説得して王城へ連れていく。
そして、謁見の間に入る。
「お主が慧竜殿か?」
「そうだぞ、おっさん」
アルファの失礼な物言いに周りにいた貴族たちが騒ぐ。
「王に向かってなんた無礼か!」
「早く謝罪しろ!」
アルファは貴族や王様に向かって全力で殺気を放つ。
「我がその気になればこの王都を数分で滅ぼせるのだぞ? 口の利き方にはそっちこそ気をつけるのだぞ?」
その殺気は凄まじく、エレナ先生すら冷や汗をかいているほどだ。
「こら、アルファさん。殺気を収めてください」
「ふん! セリスに免じて今回は許そう」
アルファの放っていた殺気が霧散する。
「それで、何のようなんだぞ?」
「いや、ワシが呼んだのはお主が慧竜か確認するためだ。特にようは無い」
そうか、と言いアルファは先に帰ってしまった。
アルファが退出したタイミングで陛下がエレナ先生に質問をする。
「それでエレナよ、あれに勝てるか?」
「私では荷が重いです。お互い本気なら多分負けるでしょうね」
エレナは近距離の専門家だ。
対してアルファは魔法攻撃が主体の遠距離型。とどのつまり相性が悪すぎる。
「セリス嬢はどうだ、勝てるか?」
今度は俺に話題を振る。
「負けない自信はありますが、勝てる自信がないです」
フィオナ拳術の性質上、負けて死ぬことはほぼないだろう。
けど、アルファを倒すのには決め手に欠けるのが現状だ。
「そうか。どうやって協力状態に持ち込んだのか聞いてもいいか?」
俺はことの顛末を陛下に語る。
「セリスさんはフィオナ拳術の継承者だったんですねー」
「ふーむ、竜達が精霊と戦争か。中々物騒なことだな」
その話を聞いていた貴族達もザワつく。
その貴族達に殺気を放ちながら言葉を紡ぐ。
「先に言っておきます。その戦争に乗じて、何か良からぬことは考えない方がいいですよ。もし何かあったなら私とアルファが許しませんからね」
よし、釘もさせたことだし帰るか。
「では、私はこれで失礼します」
王城を後にして外で待っているアルファと合流する。
「やっと来たか、待ちくたびれたぞ」
「では一緒に寮に行きましょうか!」
「あれが慧竜か・・・・・・。末恐ろしいものだ 」
「今は味方だから大丈夫だが、我々にいつ牙を剥くか」
王城での一件は貴族達の間で話題になっている。
その中には悪いことを考える貴族達も少なくない。
俺の知らないところで物事は勝手に進んで行く。
見ていただきありがとうございます。面白いとおもったらまた見てもらえると嬉しいです




