2話
文を書くのは苦手ですが暖かい目で見てもらえるとありがたいです。
「私が貴方に格闘術を教える講師の、リンスといいます。よろしくお願いしますね、お嬢様」
俺の講師に選ばれたリンスさんは冒険者で数々の功績を上げてる凄腕だ。
冒険者は、この世界に存在する魔物を討伐することで生計を建てる職業だ。
リンスさんは素手で魔物を殴り殺すことで有名らしい。
いや、えげつないな。
「お嬢様は戦闘に経験は?」
「お恥ずかしながら私に魔物との戦闘の経験はありませんが、対人戦なら経験あります」
何を隠そう俺、水川清修は合気道を修めており、全国大会で成績も残している。
対人戦の経験有りと聞いたリンスさんが獰猛に笑う。
「そうですか。どれくらい出来るか知りたいのでかかってきてください」
「いえ、私は殴るのは得意ではないのでそちらから攻撃してください」
合気道は相手を攻め制圧する武道ではない。
相手の力を流用し流れを制する武道。
だから、俺から攻撃するのが苦手だ。
「では、私から攻撃します。ハッ!」
リンスさんが素早い動きで肉薄し拳を振るう。
「フ・・・・・・ッ!」
俺はその拳を見切って躱し、リンスさんの腕を掴み投げ飛ばす。
柔道のように力任せに投げ飛ばすのではない。
相手の力の流れを利用し、投げる。
もしこの投げを見ている人がいるならリンスさんが勝手に一回転して転んだように見えるだろう。
投げられたリンスさんはしばらく呆然としていた。
「私は、投げられたのか・・・・・・!? でも相手は力を全く込めてなかった」
「あの、リンスさん?」
「・・・・・! すみません、少し驚いていただけです」
正気に戻ったリンスさんが凄い勢いで詰め寄ってくる。
「お嬢様! さっきの投げはなんですか!? 力を込めてませんでしたよね!?」
あまりの剣幕に思わずたじろぐ。
なんて説明しよう。多分合気道はこの世界には無いと思うから・・・・・・。
「今のはあれです。公爵家秘伝の武術です!」
思いっきり嘘ついた。
「そうなんですね、どうやって投げたのですか?」
「それはですね・・・・・・」
俺はリンスさんに合気道のことをやんわりと伝えた。
「なるほど、相手の力を利用して投げたのですね・・・・・・」
リンスさんが納得した所で聞く。
「リンス先生はこのような武術を他に知ってますか?」
これは合気道を使うことにより目立つのではないかと思ったからだ。
「うーん、私が知る限り合気道のような武術はないですね。とても珍しい、流石公爵家秘伝の武術」
リンスさんによると、この世界の武術は空手やテコンドーのような所謂攻めの武術が殆どらしい。
逆に柔術や合気道のような所謂受け主体のような武術はないらしい。
「でも、お嬢様なら私に教わらなくても十分強いのでは?」
「合気道では受けることが出来ても攻めることが出来ないんですよね。だから攻撃手段を得る為にもリンス先生に教えて欲しいのです」
これは俺の本心だ。
リンスが一七歳の頃にセイクリッド王国は戦争になる。
これは変えられない運命だ。だからその時、戦場に出て戦うために俺は強くなりたいのだ。
でも、合気道だけでは戦えない。
だからこの世界の格闘術、武道を学びたい。
「分かりました、私がお嬢様を強くしましょう!」
そうして、リンス先生による格闘術の指導が始まった。
「まず、私の修めている格闘術はフィオナ拳術です」
リンスさん曰くフィオナ拳術は拳主体の格闘術で、覚えなければならない魔法があるそうだ。
「これが全ての基礎の魔法、《開闢》です。この魔法はフィオナ拳術で秘匿されている魔法で師範しか教えることが出来ないんです」
《開闢》の効果は凄まじく、魔法の効果が続く限りダメージを全てあと送りに出来るそうだ。
「魔法の効果が切れたタイミングで全てのダメージが体を襲います」
「だったら、意味が無くなりませんか?」
「これには裏技がありまして」
《開闢》の効果中に回復魔法や回復薬を飲むことでそのダメージを無効化できるそうだ。
「なら、連続で《開闢》を使えば無敵じゃないですか!?」
「勿論デメリットもあります。《開闢》は個人の力量によって連続で使える回数があって、その回数を超えると最悪死にます」
《開闢》は強力な魔法だが、使用回数に制限があるのか。
「《開闢》の習得難易度が高く大体の人が挫折します。フィオナ拳術は守りなどの受けの技が一つもありません。《開闢》で全て受け切り相手を撲殺する、そんな格闘術です。逆に《開闢 》が使えないと、技を使った瞬間にこちらの体が持ちません」
フィオナ拳術は体を酷使する技が殆どで《開闢》が使えない事には始まらないそうだ。
「ではまずは《開闢》を習得しましょう」
そうして俺の修行が始まった。
■ ■ ■
「ま、まさか一週間で《開闢》を習得してしまうとは・・・・・・」
リンスさんが驚愕する。普通は年単位の修行が必要らしい。
「お嬢様はとてつもない逸材です! 私はお嬢様がどこまで行けるか楽しみです!」
「ハハハ・・・・・・。《開闢》を習得できたからフィオナ拳術の技を教えてください」
「分かりました! お嬢様が強くなれるよう精一杯教えます!」
見ていただきありがとうございます。面白いとおもったらまた見てもらえると嬉しいです




