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第6話 リーヴァス・アルタと対魔成長補正値



 僕には相手のステータスを見る特別な力がある。

 この異世界に来た理由に関わる切り札なんだけど……。


 その初披露が、こ〜んな取るに足らない噂話の真相を知るために使うハメになるとは。



 まあ、いいや。

 フィンもやってみろと言ってるし。


(リーヴァス)


 微かに薄い緑の光の膜が空中に広がり………


 見えた!

 目の前に情報が表示される。


(おおお、やったぜ。なんか新鮮な感覚だな。それにしても今の光、他の人には見えないのかな)

(見えたらバレてしまうではないか。あれはお前と精霊である私にしか見えん)


 そうか。それは安心だな。どれどれ……

 名前や年齢、性別、ページをめくると項目の説明が書いてあり、数値が平均より高いのか低いのかもわかる。


 HP、MP、筋力に耐久性、知力に精神力……ゲームなんかでなじみのある項目パラメータだ。

 で、肝心のステータスの数値は………っと。

 うわっ、意外に強い。筋力が僕の3倍もある。


 あのカイ、ってヤツ。

 そんなに僕と変わらないと思っていたので地味にショックだ。


(バカ者。そんなことで落ち込んでどうする。それに、今みたい項目はそれではないだろう)



 そうだった。

 僕にしか使えない魔法は単なるステータスを見る力じゃない。


 人の善悪を知る力。


 秘密の呪文。誰にも話してはいけない呪文。

 それを頭の中で念じ直す。



(リーヴァス・アルタ)


 普通は善悪のステータスを見る。

 正邪率、善性度から、強奪回数、殺傷歴まで。11項目。


 本来ならこれが役に経つんだけど……


(無視していいよな)

(ああ。今は、どう思われているか知りたいだけなんだろ)


 まあね。

 ここにいるのは同世代の冒険者。

 できることなら仲良くやっていきたいんだよ。



 さて、その内容だが……。


 二つしか項目がないから簡単である。

 名前はカイ、注目度46、好悪度数-8と出た。



 どういう意味?


 比較対象がないと、判断のしようがない。

 後の二人にも実行してみよう。


(リーヴァス・アルタ)(リーヴァス・アルタ)


 レオン、注目度42、好悪度数0。

 リューク、注目度47、好悪度数+5。



 やっぱりわからないから、フィンに聞いてみることにした。


(三人とも優馬に ”かなり興味がある” ようだ。好悪度数も誤差のうちだな)

(でも、カイの-8は少し気になる。よく思われていないのかな)

(ああ、その若者はカルディアの地元民だからだろう。よそ者が活躍したから警戒しているだけだ)


 そう言うことか。

 なぁ〜んだ。ホッとした。



 しかし、鉄板の件は気になる。

 バルカンとやり合って昨日の今日だからな。

 どうにもことごとくこの話が絡んでくる。


(優馬。それは今、気にしても仕方がない)

(そうだね。まずは今日の仕事だ)



 ギルドを出た。

 仕事は受けたが飲み屋のバイト。



 ヒマになってしまった。

 

(夜までどうしようか)

(だから、修行でもしろ、と言っただろう)


 そうは言うけど、あのカイだって僕の3倍以上。

 きっとベテランとは10倍以上の差があるんじゃないだろうか。


(冒険者って凄いな、とてもあそこまで強くはなれない)

(そうか、知らんのか。対魔成長補正値を)



 何それ!

 対魔成長補正値?


(わからないなら、他の冒険者の見学でもしたらどうだ)

(それ、いいな)


 低レベルの狩り場なら、若いパーティーがいるはずだ。

 はぐれゴブリンやビッグラット相手に修行しているところが見られるだろう。


 あまり近くに行くと嫌がられるかも知れないが、遠目に観察するぐらいなら文句を言われることもないと思う。

 


(大街道を西に向かうと南側に林と小さな草むらがあるらしい)

(そこなら見学できるのか。でも襲われたらどうする)

(今の優馬なら大丈夫だ。ホーンラビットの対魔成長補正値は大きいからな)



 いや、だからその対魔成長補正値がわからないんだってば!

 まあ、いいや。行ってみるか。


 僕と同じ成り立ての冒険者の力、ってのがどれくらいかわかるだろうし。


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