4.討伐-①
「聖女ちゃんに手伝ってもらえることになりました!みんな拍手!」
「えっ?聖女さん来てくれるの?ラッキー!」
「…よろしくお願いします。」
久しぶりに顔を出した討伐組合で、リーダーさんに声をかけられた。街の近くの森へ、仕事に行くらしい。数人で行う合同任務だ。私は1人で仕事をすることが多いけど、こうして臨時チームに参加することもある。
この世界には、魔物と呼ばれる生命体がいて、それに対抗するための組織がある。その1つが討伐組合だ。まだ原理は解明されていないが、魔物は人に危害を加える存在で、自然発生する。一方で、魔物を倒すと得られる魔石は非常に有用で、人の生活にはもはや欠かせない。
例えば、大きめの宿にはたいていある、衣類の洗濯乾燥の魔道具とか。魔石を使った機器で、早くて清潔・しかも傷まない。私は浄化の魔法も使えるけど、やっぱり洗ったほうが気持ちがいいから、宿を選ぶときの必須条件にしている。
さて、任務票によると、スケルトンの群れの討伐らしい。スケルトンは下位の魔物で、普通の人間くらいの身体能力。個体にもよるがそれほど丈夫じゃない、つまりは動く骨だ。ある程度バラバラにすれば、魔石になる。数が増えるとそれなりに驚異なので、安全のため複数人で任務に向かうこともある。
私の参加は、スケルトンたちにとって災難だろう。不死の属性を持つ魔物は、私の得意分野と非常に相性が良い。顔合わせで喜んでた、斥候の人もおそらく、魔法での支援と攻撃に期待したのだと思う。
「ねぇねぇ聖女さん!このあと2人で食事しない?俺、もっと聖女さんのこと知りたいなぁ〜」
「こらっ!聖女ちゃん困ってるでしょ。ごめんね!このバカ前の合同任務から、聖女ちゃんのファンでさ。」
…反応が遅れて気をつかわせてしまった。治療院と同じく、私は決まった討伐チームに所属してない。がんばる私と、がんばる仲間が相乗効果を起こし、私が仲間に心配をかける未来が見える。もちろん元凶は「それ」だ。
「さぁ、作戦会議よ!明日の討伐、確実に成功させるわ!」




