↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢見の聖女はできるだけがんばる  作者: Nomu


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/31

11.商談

気分転換のために、雑貨屋めぐりをしていたら、3店目で商業協会の人につかまった。私は悪いことしてない、頼みごとがあるらしい。


商業協会は、この街のお店を束ねている協会だ。お店全体の互助会みたいな面もある。変な依頼が多いので、なるべく近寄らないようにしているのだけど、こうして買い物中に捕獲される。1店目で検知、2店目で推測、3店目で捕獲、と前に教えてもらった。私は悪いことしてないから、ほんとだよ。


「いや〜いつもすみませんね。」

申し訳なさそうな表情の会長さん。もちろん表情だけだ。ここの人たちはみんな、裏でなにを考えているのか、まったく分からない。近寄りたくない理由の1つだ。そっと、高級そうなお茶とお菓子がだされる。


「隣街の協会と商談があるので、聖女様にご同席いただきたいのです。護衛みたいなものですね。小心者なもので、不安なのです。いや〜お恥ずかしい。」

特に不自然なところはない。毒や刺客にも、私ならある程度対応できる。それに、威圧感もないから、おだやかに商談できるだろう。

「…分かりました、お引き受けします。」

「いや〜ありがたい。そうだこれ、うっかり買いすぎてしまいまして、せっかくなのでどうぞ。」

私の好きなお菓子の詰め合わせ。悪いことしてない…よね。


—————


夜の高級料亭で、食事会の形をした商談が始まった。いや、見えないところで、どろどろした戦いがあったのかも。

「お互いにとっていい商談にしましょう。」

「そ、そうですね。」

明らかに、隣街の人たちの顔色が悪い。その後ろの壁にずらりと並ぶのは、屈強そうな護衛さんたち。こちらは私ひとりなんだけど、数あわせしなくていいのかな?皆さんなぜか私と、目を合わせようとしない。


「では、この件についてはその条件で。」

「それは…はい、良いです。」

変な空気のまま、商談は進む。さすが高級料亭、料理がとっても美味しそう。料理を見ていたら、隣街の代表の人と目があった。気まずい。

「せ、聖女様はお食事されないのですか?」

「いや〜本当はその予定だったのですよ。でも、そちらの護衛の方々の監視が優先と、固辞されまして泣く泣く。」

さりげなく、虚実が混ぜられる。


その後、商談はスムーズに終わった。私はなぜか、帰りに高級料亭のお弁当をもらった。隣街の代表さん名義で、手書きの手紙がついてる。おあずけ状態だったから、正直うれしい。でも、すぐには作れなさそうなこのお弁当、いつ注文したんだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。