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独り立つ 〜残された未来へと贈る英雄譚〜  作者: ルヴィカ・フォン・ワーグナー 訳:春の嵐
内部抗争編
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26話. 作戦会議

あらすじ

連盟を裏切り逃走している情報局の、完全なる無力化のために――対策本部員を始めとして、現地将校や遊撃隊、サマル少将やトーマス司令、果てにはリーダーであるルヴィカまで集まった。


失敗は許されない。

アイオス山脈中層部、ジーク砦付近にて――

設置された臨時司令部にて、対情報局の作戦会議がルヴィカによって始められた。


「……前置きは省こう、時間が惜しい……現在向こうの砦で、裏切り者――情報局員達が立て籠もっている。我らの目的は、


・スケーロとソリテールの抹殺

・情報局の隠蔽情報の獲得


この二つだ。それを達成するために数日前から攻撃を仕掛けているが、中々落とせそうにない……そうだったか? カルニア」

「はい。面目もありません……」


そう言って(ひざまず)こうとするカルニア司令をルヴィカは制止する。


「やつらが力を隠し持っていた、と考えるのが妥当だろう。お前の責任ではない」


その発言を聞き、サマル少将が唸る。


「数で攻め落とせないとなると、やはり少数精鋭しかないが……」

「問題は誰を、何処に配置するか……と言ったところだな」


ミロ長官が、机に広がる砦の見取り図を見下ろしながら応える。東南西三つの入り口から突入し、確実に捕らえなければいけない。皆が頭を悩ませる。


「現在集まっている、歴戦の軍人は?」


ルヴィカの問いに、トーマス北部総司令が応える。


「サマル少将を筆頭とした東部方面軍の面々、マクラホン大佐を筆頭とした西部・南部方面軍の面々、両遊撃隊隊長、そして私の配下……といったところでしょう」

「総勢は?」

「五十名弱。人数的には互角かと」


ルヴィカは少しだけ考え込み、ならば、と提案する。


「西入口から東部方面軍、南入口から西部・南部方面軍、他の面々は東入口から……でどうだ?」

「……少々、よろしいですか?」


それまでずっと考え込んでいたハリコフが、初めて口を開いた。


「どうした? ハリコフ」

「この砦は、本当に入り口が()()()()()()のですか?」


ハリコフの発言に、ミロ長官が顎に手を添えて呟く。


「……確かにな。この見取り図も、元は情報局が作成したもの。間違っている可能性もあるか」


賛同を確認し、ハリコフはカルニア司令に質問する。


「この砦は、確か連邦が建てたものでしたよね」

「あぁ、そこを奪い取って放置していたものだが……」

「……もし自分が設計者なら、必ず自領に脱出できる抜け道を作ります。その抜け道を見つけなければ、成功はあり得ない」


その発言に対し、ルヴィカが疑問を投げかける。


「しかし、あったとしてどう見つける? 恐らく山脈沿いだろうが……すべてをカバーすることは難しいぞ」

「……それについては、当てがあります。幾らか猛者達を使わさせて頂きたい」

「分かった、お前を信じよう。誰か行けるものは?」


それにトーマスが呼応する。


「私が行きましょう。もう1人ぐらいいれば安心だが……」

「その一人にはライアンを連れていきたいです。良いですか?」

「……ハリコフ、君が大丈夫ならそれで良い」


二人の同意とともに、方針が決定する。ルヴィカが最終確認を始めた。


「……よし。ならば最終確認だ。スケーロ、ソリテール両名の抹殺、情報の確保が最優先。西からサマル達、南からマクラホン達、東から私達が突入する――いいな?」


全員が頷く。


「よし。ハリコフ達はその抜け道を探してくれ。そして突入する面々に告げる――決して死ぬな。生きてまたここで会うぞ」


そう言い、ルヴィカは皆の顔を見て、宣言した。


「作戦を開始する。奴らに目にもの見せてやれ」

しばらく入院していたが、ようやく退院することができた。身体を労りつつ、執筆を続けるとしよう……

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