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【完結済】不可侵少女は触れ合いたい  作者: こみやし
04.新参魔族の王位争奪戦

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04-13.壁ドン


 やばいよやばいよ~……もうすぐ三日だよぉ~……。



 これまでのあらすじ♪


 魔王国でアルバお姉ちゃんと再会♪


 お姉ちゃんの魔王就任に協力する私たち♪


 仲間を集めていざ決戦♪


 けれどそこには敵の罠が!?


 牢獄に囚われたナズナちゃん♪


 あれから三日間音沙汰なし♪


 もしかしてお姉ちゃん負けちゃった?


 突破しきれず一次撤退?



 ティアも例の扉を見に行ったっきり帰ってこないし……。


 まずいよ! まずいよぉ~~~~!!!



「ナズナ。腹が減ったろう。これも食え」


 騎士様が優しい!



「いや普通に一人前食べてるから!」


 捕虜とは思えない高待遇っぷりだから!



「遠慮は要らんぞ。普段この倍以上食っているではないか」


 そうかもだけど!


 心配で喉を通らないんだよ! ティアとこんなに離れたことなかったもん! ユーキちゃんも別室なんだもん!



「ユーキならば心配は要らん」


 ……およ? 騎士様何か知ってる?



「全ては計画通りだ」


 えぇ!?



「その計画とやら。詳しく聞かせてもらおうか」


 誰ッ!?


 うそ!? 黒獅子が!? 直接来たの!?


 いやけど今頃は!



「影武者か」


 そうなの!? 騎士様よくわかったね!



「流石はユースティキア。魔王の懐刀は伊達ではない」


 ユーキちゃんの本名!? 懐刀って!?



「なんだ知らぬのか。奴は前魔王の右腕だ。魔王国の正義を体現せし者だ。影に潜み、魔王を支え、悪を裁く。貴様ら人間にもわかりやすく言うならば、処刑人と言ったところか」


 うわぁ!? 全部ネタバレされたぁ! 聞かないって決めてたのにぃ!



「しかし想定よりも随分と早く戻ってきてしまった」


 ユーキちゃんを奴隷として売っぱらったのは黒獅子だったの!?



「もちろん違う。我ではない」


 心読まれた!?



「我はただ進言しただけだ。魔王様に人族の企みを伝えた。奴は魔王様の命にしか従わぬ。ならば魔王様から命じてもらうまでのこと」


 やっぱり仕組んだんじゃん!



「貴様に一つ問いかけたい」


 ペラペラペラペラと! やっぱり本人じゃないんだね! 聞いてた印象と全然違うよ!



「どのようにして奴を従えた。貴様には本当に魔王としての素質があるとでもいうのか? 人間である貴様にか? 奴が従う程の何かがあるというのか?」


 私じゃなくてトリスティアだろうね。ユーキちゃんは領主様と一緒にトリスティアの力を解析してくれたから。何か可能性でも見出したのかもしれないね。知らんけど。



「答えぬか」


 そりゃ答えんでしょ。私だって知らんし。


 というか心読めないんかい! さっきのはたまたまかい!



「まあよい。ユースティキアが我に従わぬというなら、その主ごと従えるまでのこと」


 賢い! ナズナちゃんが従うかは別問題だけどな!



「灰燼は取り逃したが、直に決着もつく」


 やった! お姉ちゃんはまだ無事だ!


 一時撤退したんだ! 私たちが目的を果たせずにあっさり捕まっちゃったせいで! ごめんね! お姉ちゃん!



「直に扉は開かれる。刮目せよ! 見届けよ! 新たな王の誕生を!」


 黒獅子(仮)は一方的に言い捨てて去っていった。


 そこは高笑いぐらいしてってほしい。BGMカモン!



「マズイな」


 今更!? 騎士様今まで余裕ぶっこいてたじゃん!



「脱出するぞ。奴を呼べ」


「えぇ!? 本気!? トリスティアに頼るのぉ!?」


「他に手があるのか?」


「皆殺しにされちゃうよ!?」


「案ずるな。ユーキに策があるようだ」


「けど失敗したら!? そのまま外へ逃げられたらどうするの!? また忘れちゃうかもしれないんだよ!」


「追いかけてやる。いつも通り。地の果てまでも」


「騎士様!?」


 そんなに想ってくれてるの!? てきとー言ってるんじゃなくて!? 本気!?



「いいからやれ」


「けど自分じゃ呼べないよ!」


 すっごい怖くなったりして意識を手放さないと! 普通に眠ったくらいじゃ出てきてくれないんだよぉ!



「面倒なやつだ」


 騎士様は突然立ち上がり、私を壁際に追い込んだ。



「壁……ドン……」


「なんだそれは」


 あれ? なんで頭を掴むの? え? ちょっと? 違うよ騎士様! 壁ドンはそうやるんじゃなくて! 私の頭を壁に打ち付けるのは壁ドンって言わないよぉ!?

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