来訪者、来たり 1
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「───…では、ニイナの話し通りならば、この世界に何らかの異常が起きていることは間違いない、と。そう創世神は確信を持って君に伝え原因究明を願ったと言うことか…。話しを聞いている限りだいぶ……いや、随分と困難に見受けられる依頼内容を創世神から受諾されたと感じるのだが、だがそれよりもこの世界以外にも他に世界があることに驚くべきなのか。世界が星という中に存在することに驚愕すべきなのか…。聞いた限りの内容だけで頭がいっぱいになってしまったのだが……そもそもニイナは大丈夫なのか?」
「うーん…しょうじきにいえば、メガミサマがみつけられなかったものをわたしなんかがみつけられるのか、ってギモンはたくさんあるんですけど…。でも、このせかいにせっかくうまれかわらせてもらったんですからっ!それならあたらしいせかいをめいっぱいたんのうしつつ、そのついでにゲンインキューメイにはげめばいいんじゃないかなっておもっちゃったんです。…それに、たぶんちがうほしからきたわたしのほうがこのほしのイワカンにすぐきづくんじゃないか、ってしょうしょうおもったりもしたので。まぁ、おねがいされちゃったものはしょうがないですし、きをぬかずにさがしてついでにこのせかいをまんきつしていこうかなっておもってるところです!」
「……君は……そんな小さな体で大変な願いを頼まれたのに、畏縮したり逃げ出したりはしないのか。…そうだな、わかった。君の意思だ尊重しよう」
だが、辛かったらすぐに言ってくれ、代わりに全てを請け負うから──とまるで懇願するかの如く真摯にまっすぐこちらを見つめるサイラスさんが「約束だぞ?」と、微笑んでくれているのにお断りをさせてくれない空気を醸し出してさらに返答を促してくるものだから、私は、どもり噛みつつ数秒時間を要するもどうにか「やくそくします!」の一言だけは絞り出せたので、サイラスさんの“返事を聞くまでは頑として動くまい”と言わんばかりの重圧に返事が出来ただけでも大したものだ、と誰かに褒めて貰いたい思いであった。
「よし、約束は取り付けたとして…そうであれば原因を探るべくニイナはくまなく世界をまわらなければいけないという事か。……このまま人族の土地だけで終わらせて問題事に絡ませる事無く無事解決に至れないものか……いや、無理だな。他の種族たちの土地だけでも広大さが桁を違うし、そもそも他種族間でも色々な問題点が浮上していた筈だったしな。それに、現状ニイナがこの姿で人族であることが問題に──」
ぽつりぽつりと心配事で言葉をこぼしていたサイラスさんの心配のタネは、まったく尽きないらしい。約束に返答を貰えた事で言質を取ったと言わんばかりに多分無意識にだろうぐっと拳を握られてしまったのだが、こんどはこれからの事で考え込んでしまったようで言葉が切れた合間にちらとこちらを伺ってきたのだが、今度は途端にハッキリと苦悩に満ちた難しい表情で考え込んでしまった。
(う〜〜〜ん、何だかサイラスさんの反応がよろしくないみたいだぞう。さっきも話しにあったけど、人族は他種族全てに嫌われてるって事だったけどどこまでの嫌われっぷりかも分からないし、これからに備えて一応聞いておいた方が良いのかもしれない。ついでに、それぞれの種族の特徴とか容姿とか性質も聞いておかないと、今後の自分の身を守る上で大事なことだし覚えておかなきゃ!それに…時折ちらっと出てくる私の姿について。サイラスさんが知っているだろうこの世界でのこの姿の意味についても教えてもらわないとねっ)




