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獣魔と楽しい異世界ライフ〜女神様の愛をもらったら過保護な人達も集まりました〜  作者: 空花りん


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初めまして、異世界 76

(とりあえず、また女神様と話せるようになったらすぐ確認してみることにしよう!…でも、あれからまったく声が戻る気配も無いしたまに呼び掛けても反応が一向に皆無な状態となってるし…う〜ん、女神様大丈夫かなぁ……?)



神様だからそうそう簡単には存在を害されることは無いと言い切れる──と思うのだが、それでも実際にやりとりの最中にこの世界を創った存在へとどういった形であれ干渉できたという事実があるのだ。

どう考えてもあれは、人ではあり得ない事象ではないだろうか。



(ちょっと前にサイラスさんと女神様とで食い違いが生じている時にも思ったけどあの仮説って、もしかして問題の答えに少しは手が届いてたりするのかなぁ…)



うーーん、と相変わらず壮大なこの星の謎に頭を悩ませていればキラから「ご主人、中身が溢れるよ」と声をかけられたので、咄嗟に「え、私の頭の中の思考が?」と思ったもののそんな事はなく、ただ単に考え事に集中し過ぎて手元が疎かになっていた為にお椀が傾きつつある状況だったことに気付き慌ててお椀を元の位置に戻すと、まずは中身がこぼれていないか確認後今までの思考を棚にそっとしまうように意識を切り離すと、今は先に目の前のご飯に集中してからまた再度考え直そう──と、改めて、地球の時にも少しは意識をしていた『食事の時間は大切に』をモットーとして掲げながら今度は存分にこの星のご飯を全身で味わうべく、ゆっくりゆっくり一口ごとに確かに噛みしめながらもくもくと食べ進めては食材の名前を時折サイラスさんへと確認しつつ、合間に聞かせて貰えたまちの料理に対して期待でわくわくと目を輝かせながらもまだ見ぬこの世界のご飯に今物を口にしているにもかかわらず空腹を感じるばかりだ、と自分の止まらない食欲に苦笑を禁じ得ない心境であった。






◆◆






「は〜、ごちそうさまでしたっ!」



サイラスさんが作ってくれたご飯を食べ終えた私は、暖かいスープと素材の味に満足しながらもちょっとこの体には多いかも…?と思いつつ最終的には完食してしまった今現在に、自分で完食を宣言しておきながら自身にいたく驚きそんなにもお腹が空いていたのかと自覚していなかった事実に二重に驚いてしまった。

自分としてはまだまだ食べなくても大丈夫だと感じていたのだが、キラやハクロウによればどうやらその感覚は転生したばかりの影響で強烈な錯覚状態によるものらしく感覚のズレに引きずられるように体もまた強制的に順応していたようで、いまだ地球の頃の記憶の方が俄然意識が強過ぎるらしく今の子どもの私の感覚と状態は、実は外から見ている者の方が正確にわかるのだと二匹が最初にこの星に来た時の経験をもとに教えてくれた。



「…だから、とちゅうからにひきともわたしにごはんのはなしをすすめてたんだっ」


「最初に会ってから結構移動もしたのに、ご主人から全然食事の話しをされないから段々ハクローとお互いに変だなって感じて、それからすぐに最初の頃の自分達を思い出したんだっ。ご主人もその時の僕らと一緒の状態なんじゃって確認しようとしたのに邪魔な時に邪魔な虫が向かってきたから確認する間もなくご主人は倒れちゃうし…八つ当たりに狩りも出来なくて!仕方なくあのニンゲンを使おうってことで納得してご主人の目が覚めるのを待ってたんだっ」


「ご主人がゴハンを全部食べてくれてほんっとに良かったぞ!!!俺、ずっとご主人を乗せて歩いてたのに軽すぎて居るのかわからなくて…目を離したらご主人がいなくなって消えてそうでずーっとヒヤヒヤしてたんだっ!これからももっといっぱいオイシイモノをご主人に持ってきてあいつにリョーリしてもらうから、いっぱい食べていっぱいまた俺に乗ってくれなっ!!」


「う、うん。ありがとう、キラ、ハクロウ!…あとサイラスさんにも、ごめーわくをおかけします…」


「いや、構わないから話しを聞いた以上は都度何かしら口にはできるようにしていこう。そういった事情を今まで知らなかったとはいえ、こんな小さな子がお腹を空かせたまま過ごすのは身体の成長にも良くないことだ。…見たところ、むしろまだ全体的に軽すぎると見受けられるようだから今度は甘いものでも調達してこよう」


「ちょーー!!!まってまってまだおなかいっぱいでもうはいらないからまたつぎでーーーーーーーっ!!!!」


「…そうか。ではまた後に用意しよう」


(ま、まちがえたーーー!!)


驚きの事実にびっくりする間もなくさらにサイラスさんが親切にもデザートを用意しようと立ち上がりかけたので、さすがに満腹過ぎてもう入らないと伝えようとした筈なのに甘味と聞いてときめきで次と言ってしまった私は、いつからこんなに食欲大魔人になってしまったのだろうか…と自問自答しかけたのだが、私の答えにサイラスさんがそれはそれは優しく笑って次と言ってくれたので結果オーライではないかと無理やり自己完結しつつ、その後は初めての甘い物が気になってまだ見ぬ甘味に頭がいっぱいとなり会話中も気もそぞろとなってしまったのだが、このとき実は同時にサイラスさんも初めての心からの笑顔を見せてくれたのだと気付いたのは──甘い甘い果物を口にして歓喜と一緒にこの時の会話をふと思い出した後々のことであったのだった。

くぅっ、デキル女一生の不覚…っ!

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