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私と神様は相性が悪い  作者: 壱花
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74.物語は姿を変え



「策というよりは僕たちはセージについて何も知らないだろう?あいつも積極的に周りと交流を持つタイプの人間ではないし。だから対話し、どういう人間なのか、何を考えているのか、それが分かればなぜ異界を開こうとしているのか自ずとつながるかもしれん。」


残念ながら画期的な策があったわけではないようで、その点は残念だったがクラスメイトとしておかしくはない範囲の行動に少しだけ安堵もした。


「(ただ今の時期、いきなり近づくのは警戒心を与えない?)」


もちろん不安がなかったわけではないが、


「そっか、それぐらいなら。うん。僕にもできると思う。」

直接聞きだすわけではなくセージがどういった性格の人物なのか、クラスメイトとして近づくことにキヨも頷く。

別に仲良くしようという訳ではないし、二人ならばあからさまに聞きたいことを聞くこともないはずだ。

警戒はされるかもしれないが、必要以上に他者を洗脳することはセージ側にもリスクもあるだろう。


「(ただ今の状況が自暴自棄だとするのなら、後先のことなんて考えてないのかもしれないけど。)」



予想外に動き出した物語。

この行動が事件を早める結果にならないとも限らないが、そんなことを気にしていたら何もできなくなってしまう。



今までのセージの言動から「勉強を教えて欲しい。」「○○を手伝ってくれ。」何て願いではのらりくらりと躱され、「昨日見た○○。」「休みの日は○○して~。」何て趣味の話は「興味ないですね。」と歩み寄ろうとしていたクラスメイト達は一刀両断されていた。 


だから二人は返事を必要とする話題を上手く使い、セージとの会話を成功させていた。


頭がよく物事を冷静に見ることができるが、少しばかり言葉が足りずコミュニケーション能力不足が否めないレオと、穏やかでコミュニケーション能力に問題はないが自分に自信がなく積極性に欠けるキヨ。

案外いい組み合わせかもしれない。


そんな風に他人事のようにそのやり取りを見ていたのだ。


セージに必要以上に近づくのは反対と言っていたのは、あくまで女性陣が対象で自ら敵地に向かってくれたレオとキヨ。


その会話から事件の糸口が見つかるとは別段期待はしていなかった。

異能を隠しているのにもかかわらず、誰もが気付いていなかったことで先生たちが上手くセージを拘束してくれるだろうとどこか他人任せに思っていたこともあったからだろうか?




「あの二人はあなたからの差し金、と言うことでいいでしょうか?」


何て警戒心を隠すことなく明らかな作り笑いで微笑みかけられ、私はいつものように取り繕うことなんてできなかった。

咄嗟のことに驚き、何と答えていいのか分からず真顔でセージを見ていた。


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