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私と神様は相性が悪い  作者: 壱花
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20.超解釈




ファンならば一度は考えたことがないだろうか?

どうすれば救済できたのか。

自分が介入できたのならいつ、どうやって入っていくのか。


俺tueeeは流石に無理だが、魔力の無効化というアドバンテージもあった。

これならば当初の予定通り『物語を始めない』ルートに持っていくことができるのではないかと頷く。


なら私にできることは物語の記憶を出来るだけ正確に思い出し、ここぞという場面で邪魔をすること。

異能を使いこなせるようになり、魔力を貯め備えること。


この二つに限られるだろう。


傷つく人間が減ることは善だろう。

私が楽しむことも善だろう。


私は殺人が罪なのは前世から知っている。

それを実行する予定はないものの、頭の中で考えることもダメだというルールは厳しくもあるが、それも法則性が見えてきた。



目の前の人に転んで欲しいと思ったとする。

何らかの非が相手にあり、ただ転ぶという不幸を願うことはセーフ。

転んだあと階段から落ちて大けがをすればいいのに、あわよくば死ねばいいのにはアウト。

仮に転んで欲しいとだけ思ったとしても、その感情の裏にそれらの悪意があった場合がアウトと結構難しい判定ではあるが、嫌なものには関わらなければ多少は緩和されるはずだ。



天罰と言うものは存在しない。

だから皆、不公平に泣くのだ。

心の中でくらい他人を呪っても許されそうだが、この世界ではそれはしてはいけない。

それがルールと思えば多少は気持ちも軽くなる。



私は前の世界よりも少しばかり精麗な世界で、さらに世界を清らかにするために物語を改変することがミッション。

ルールに従い、失われるはずだった命を出来る限り見守る。


(そうだ。私がルール違反にならないためにも皆にも綺麗な人になってもらおう。)


私が悪意を持たない人に周りがなってくれれば、自ずとルールは守られることとなる。


(私だけじゃなくアカヤだって性格の矯正は必要だわ!)


これは名案だと私は手を打ち、明日からの生活を楽しみに思う。

これは(私の周辺の)世界改革の物語になるのだ。


物語としては山もオチもないのかもしれない。

読んだ人はつまらないと思うかもしれない。

でも生きているのは私だ。


私はアカヤに校則違反はもちろん、喧嘩だって許さない。

それこそ俺tueeeを期待しているのかもしれないが、絶対に六年間平穏に過ごさせてやると心に決めた。




(皆幸せな大団円なんて結末はあり得るのかしら?)


ぼんやりと私は結実を思い浮かべる。

と言っても、彼女の顔をまだ知らない私は想像することしかできない。

でも彼女は幸せになりたかっただけなのだ。

自分の幸せのために突き進むことのできる潔さが私は好きだった。


叶うのならば彼女の願いも叶ってほしい。

なんて夢うつつに思っていたが、彼女が望む幸せを叶えると世界は混沌に包まれる。その事実に夢に片足を入れた状態の私は気づかない。


微睡みの中私は結実を助けることも神様はきっと喜んでくれるだろう。そう思った。



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