②本文抜粋 結城桃花
『生まれたときから私とアカヤはずっと一緒だった。でも最近は私に隠れてキヨとばっかり一緒にいる。私が男の子じゃないからなんだろうか?そんなことを思いながらモモは階段を駆け下りた。』
『魔法がそんなに大事なんだろうか?モモは不思議に思った。アカヤはこの学校に来てから変わった。モモと自分をいちいち比べたがるのだ。そんなことに何の意味があるのか分からないモモは課題もそこそこに眠りに落ちた。
翌日アカヤからなぜ真面目にできないのか叱られた。今まではそんなこと言ったこともなかったのに、突然自分は兄であるからとモモに親のようなことを言うのだ。
確かに魔法の世界にやってきたことは楽しかったけれど、それはアカヤと一緒に遊ぶから楽しかっただけで、そこまで魔法の力が欲しいとはモモにはどうしても思えなかった。』
『くよくよするのをやめたモモは力いっぱい魔力を込めた。兄は思春期というやつなのだろうと決め、モモは魔法で植物を巨大化して遊んだ。
課題は五行から好きな力を選んで何か変化を実証しなさいというもの。
火なら攻撃を主に力を放出する
水なら治癒か液体の物質変化
木なら物質の成長
金なら武器の生成や武器自体の強化
土ならゴーレム作りや土壁作成
モモはその中から『木』を選び、校庭にあった植物を巨大化して提出した。
攻撃することは危ないし、治癒は昔から使えた。武器に魅力は感じなく、ゴーレム作りと悩んだ末の選択だ。
ちゃんと課題を提出したのにモモはアカヤに怒られた。
そんな無駄な魔法じゃなくて、役に立つ課題を選んだらと言われたのだ。
でもアカヤの言う魔力による火の玉叩きつけや、武器の生成はこの平和な世の中には全く必要がない気がしいていた。
だから次からは『水』を選び治癒の精度を上げようと決めた。それならば誰かが怪我をした時に役立つし、その方が何かいい気がしたからだ。』




